2022.11.26 公開
脚本家・寺田御子と写真家・福島裕二による映像作品展を、12月3日(土)から11日(日)まで開催することが決定した。
作品テーマは、満たされない女たち。31文字の外にあるままならない心とからだを映し出していく、ストーリー形式の新しい写真展。
本展のために書き下ろした官能短歌を元に、4編のラブストーリーを写真とショートフィルムで紡いでいく。等身大の女性たちの欲望と揺らぎ、細部に込められたフェティシズムを、被写体の心の奥まで写し撮る作風から「スピリチュアル・フォトグラファー」の異名を持つ福島裕二がレンズを通して余すことなく掬い取る。
出演者は元人気ジュニアアイドルでモデルの彩月貴央、現在9社CMに出演中の高嶋香帆、
「大人ゲーマー女子」としてグラビア・バラエティ・女優とマルチに活躍する野々宮ミカ、「VOCE」美容モデルのグラビア女優・繭。すべて福島裕二が撮影し、監督・脚本・演出を寺田御子が手掛ける。
【寺田御子コメント】
言葉にならないものを心の底に沈めたとき、わたしたちは歌を聴いたり、詩を読んだりするのでしょう。わたしにとってはそれが、物語をつくることでした。
脚本ではなく短歌をつくるのは初めての試みですが、わたしは想像の余白がある短歌が好きです。手探りでつくった31文字はなんだかさみしそうで、両手ですくえば指の隙間からこぼれ落ちそうでしたので、一首一首に寄り添うような写真とショートフィルムをつくりました。短歌を添えることで写真に文脈が生まれ、ショートフィルムによって短歌の外の世界を体現できるのではないかというのが、本展の企画の出発点でした。
どうして官能短歌なのかというと、ロマンポルノが好きだからというのがひとつの理由です。ロマンポルノでは10分に1回の濡れ場という制約が物語の推進力になっていて、情事の前と後とでは嫌が応でも関係性が変わってしまいます。その不甲斐なさがたまらなく愛おしく、本展のテーマを「満たされず満たせずそばにいる夜に」としました。わたしたちはままならない心とからだを抱えて生きていますが、作品を通して、あなたも、あなたの人生も美しいと謳っていけたらと思います。
開催にあたり、繊細な写真と映像で官能短歌の世界をつくってくださった福島裕二さんには大変お世話になりました。レンズを通してなにもかも見透かされているのではないかと思う
ほど、福島さんの撮った作品には心が溶け出していました。厚くお礼申し上げます。
そして、快くご出演いただいた彩月貴央ちゃん、高嶋香帆ちゃん、野々宮ミカちゃん、あざといのにピュアなヘアメイクでお世話になったmonmoさん、撮影をお手伝いいただいた湯澤祐紀さん、ギャラリー展示でお世話になった上野翔太さん、関係者の皆さまに心から感謝を申し上げます。
最後になりましたが、企画から長らく本展を支えてくださった繭ちゃん。わたしの創作活動は、美しい友人である彼女を撮りたいというのが発端だったりします。彼女の存在が私を誘惑し、突き動かし、導いてくれました。彼女がいなければこの写真展は成立しなかったでし
ょう。心から感謝を申し上げるとともに、引き続きラブコールを送らせていただきたいです。
【写真展 情報】
会場:アトリエY原宿 (渋谷区神宮前3-18-30 KHPベーシックビル2F) https://ateleiry-harajuku.storeinfo.jp/
時間:平日15:00 - 20:00/土日祝13:00 - 20:00 休館日:火・水
入場料:無料(一部有料スペースあり)
【あなたにオススメ記事】