12月20日(水)から、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」にて、日本発オリジナルシリーズ『ワンダーハッチ-空飛ぶ竜の島-』を独占配信するにあたり、12月9日(土)、開催中の世界最大級のポップカルチャーイベント「東京コミコン2023」にてスペシャル・プレゼンテーションが実施された。
イベントには主人公・タイムの相棒であるドラゴンのガフィン役を演じた武内駿輔と本作のメガホンをとった萩原監督が登壇。
実写とアニメ2つの手法で、〈現実世界〉と〈異世界〉の2つの世界を描いた本作を製作することになったきっかけを聞かれた監督は
「1番最初のアイデアとしては、少年マンガの主人公をモチーフにして何か作れないかと思いました。
少年漫画の主人公は割と成長しないパターンが多くて、その主人公の強さによって周りが成長することが多いと思ったんです。
そこで、そのキャラクターがグレーな〈現実世界〉に現れて、現実の人たちとそこで起きる問題を解決していくことで、人間的に多面的に成長していく物語を創ってみたいと思ったのがきっかけでした。」
と壮大な物語のアイデアの源流と明かした。
それを聞いた武内は
「想像もつかなかったです。
最初に聞いた時は、実写のシーンに2Dのアニメを合成して出すみたいな表現を想像していたんですけど、
タイムたちがいる〈異世界〉をアニメで表現して、我々が住んでいる〈現実世界〉を実写で撮る、
という意味がある次元の分け方はすごく素敵だなと思いました。実際に完成した作品を観た時に編集技術とか演出力が素晴らしくて、
つながりも全く違和感もなく、非常に面白い試みに参加させていただけたなと実感しました。」とコメントした。
自身が演じたドラゴンのガフィンのアフレコのエピソードを聞かれた武内は「人間の言葉を話すドラゴンは、経験があるんですけど、『グルルルル...』のような鳴き声しかないので、キャラクターっぽくなりすぎず、リアルなドラゴンの動物感や生物感ある声を意識しました。飼っている犬を参考にしてみたんですけど、監督から『犬っぽいな』など細かい指示をいただき、この世に存在していない声を生み出すという、新しい挑戦をさせていただけたと思ってます」と空想上の生物のアフレコならではの苦労を語ってくれた。
イベント中盤、「東京コミコン2023」の公式アンバサダーでもあり、本作でドラゴン乗りの英雄・アクタ役を演じた新田真剣佑も登壇。「アクタ役を演じさせていただきました新田真剣佑です。」と爽やかな挨拶をすると会場から割れんばかりの大きな拍手で迎えられ、人気の高さを伺わせた。登壇し本作のオファーを聞かれた新田は「全く想像できなかったですね。『(完成形が)どうなるんだろう?』と思って、監督にもイメージを聞いたんですが『アニメの〈異世界〉があってそこから飛び出して来ました』と言われて、『飛び出して来たんだ...!?』と思ったのを覚えていますね。」と想像超える世界観に驚いたエピソードを明かした。
また演じたアクタというキャラクターが、主人公・タイムにとって憧れの存在であり、まさにヒーロー的な存在であることから、自身にとってのヒーローを聞かれると、「ロキとかドクター・ストレンジですかね~(笑)」と会場に目配りしながらコメント。現在ロキ役のトム・ヒドルストンや、ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチが東京コミコンで来日して滞在しているため、バックステージですれ違ったエピソードを教えてくれた新田は「(バックステージに)ロキがいたり、ドクター・ストレンジがお寿司食べてるんですよ!」とまるで少年のように目を輝かせながら、裏側のエピソードを話した。実写に加え、アニメでも同じキャラクターの声を演じた新田が、声優という職業の難しさを語ったことを受けた武内は「実写は演じたものを後で編集するので、現場では演じ方はそのままかと思いますが、アニメは既に編集済みのところに演技をするから、普通のセリフのテンポから逸脱したセリフの言い回しとかもあるので、その違いで難しいところがあると思うんです。でもさすが真剣佑さんだなと思うくらい、声でも演技が素晴らしかったです。また、元々の声質も本当に素敵だなと思いました!」と畳みかけるようにベタ褒め。それに答えるように新田も「ありがとうございます」と意図的に声を低くした低音イケボを披露し、「実は裏でも武内さんの声真似していたんです。」と明かし、会場からを笑わせた。
次に本作のアクションシーンの話となると、投影された写真を見ながら、
「剣のとがっている部分が自分の肩に刺さってくるんですよ!
剣もオリジナルで普段はない面白い剣を使っていて、どういった剣にしようかと詳細を監督と色々と話しましたね。」
と小道具に対する本作のこだわりの強さも語ってくれた。
こだわりの強さは本作に登場するオリジナル言語『ウーパナンタ語』にも表れており、
「この作品のためだけに作られた言語だったし、自分が多少は話せるスペイン語とも英語とも似ていない言語だったから、
習得するのが本当に大変だったんです。でもウーパナンタ語をペラペラに話せる先生がいたんですよ!」
と発音から文法まで一から細かく作られた言語の習得に苦戦しつつも、驚きを隠せずにいた。
「でも(奥平)大兼も本当に頑張っていました。彼はウーパナンタ語で長いセリフがあるんですけど、
それを何ページも話していたんですよ!自分はそこまで多くなかったので良かったです。」
と自身が苦労した分、奥平の頑張りを絶賛していた。
最後に心待ちにしているファンに向けて、
武内は
「世界観の作りこみが本当に素晴らしいので視覚的な意味でも楽しませる世界観ができあがっているので、
みなさなんの想像を掻き立てさせる作品となっています。ぜひ見てください!」とコメントすると、
新田は「(今まであった作品とは)全く新しいものだとは思うので楽しみにしていてください!」と期待に満ちた表情でコメントし、イベントを締めくくった。
『ワンダーハッチ-空飛ぶ竜の島-』は、実写で描く現実世界〈横須賀〉と、
アニメで描くドラゴンが棲む異世界〈ウーパナンタ〉の2つの世界が描かれる、これまで誰も観たことのない全く新しい物語。
〈横須賀〉に住む空想好きな高校生・ナギ役の中島セナと、
〈ウーパナンタ〉からやって来た落ちこぼれのドラゴン乗りの少年・タイム役の奥平大兼がW主演。
ナギの親友・ソン役にエマニエル由人、タイムが憧れるドラゴン乗りの英雄・アクタ役に新田真剣佑、
謎のコンビニ店員・柴田/スペース役に森田剛が出演する。さらに田中麗奈、三浦誠己、成海璃子らも脇を固めるほか、
津田健次郎、武内駿輔ら豪華声優陣も集結。制作スタッフも、監督・萩原健太郎、アニメーション監督・大塚隆史、
キャラクター原案・コンセプトアートに出水ぽすか、アニメ制作スタジオにProduction I.Gと、世界水準の豪華製作陣が名を連ねた注目作。