エンタテインメントの価値の源泉であるクリエイターとそのスタッフを心と身体の両面でサポートする、ソニー・ミュージックエンタテインメントのプロジェクト「B-side」が、世界精神保健連盟が定める10月10日の世界メンタルヘルスデーに、トークイベント「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」を開催した。今回のトークイベントでは、ミュージシャン、俳優等、幅広く活躍する西川 貴教、ポッドキャスト番組「B-side Talk」のMCを務める小原ブラス、奥津マリリとともにメンタルケアにおいて大事な休養、睡眠、セルフケアなどについて語っていただいた。また、メンタルヘルスの専門家として早稲田大学スポーツ科学学術院の西多昌規教授が登壇、司会は内田恭子が務めた。
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以下、トークイベントのレポート
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「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」(※提供画像) 画像 4/12エンタテインメントの価値の源泉であるアーティスト・クリエイター、およびそのスタッフを心と身体の両面でサポートする、ソニー・ミュージックエンタテインメントのプロジェクト「B-side」。
昨年に続き、世界精神保健連盟が定める10月10日の世界メンタルヘルスデーに、トークイベント「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」を開催した。
今回のトークイベントでは、内田恭子が司会のもと、ミュージシャン、俳優等、幅広く活躍する西川貴教をゲストに迎え、ポッドキャスト番組「B-side Talk」のMCを務める小原ブラス、奥津マリリ(フィロソフィーのダンス)とともに、メンタルヘルスにおけるセルフケア、周囲とのコミュニュケーションの重要性などについてお伺いした。また、メンタルヘルスの専門家として早稲田大学スポーツ科学学術院の西多昌規教授が登壇した。
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「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」(※提供画像) 画像 6/12【登壇者からのご挨拶】
西川「メンタルヘルスに関してはあまり考えたことはありません。元来、場当たり主義的なところがありますので(笑)。本日は理論的に説明してもらえれば、と思い、この場に参りました」
奥津「私は『サウナ・スパ 健康アドバイザー』の資格を持っております。私にとって、サウナはデジタルデトックスができる大切な空間なので、皆さんにもサウナの良さも知ってもらいたいです」
小原「私は2年くらい『B-side Talk』のMCを担当しています。もともとはメンタルヘルスへの意識はすごく低かったのですが、いまとなっては、朝に瞑想を行うなど、意識をするようにもなりました」
【「メンタルヘルス」、「メンタルケア」のイメージについて】
奥津「メンタルの不調は、体調が悪くなる時の原因のひとつだと思います。アーティスト活動においていうと、例えば耳が聴こえにくくなったり。身体の疲れを取るように、心の疲れも定期的にケアしてあげる必要があるのではないかと感じています。」
西川「昭和生まれの人間は、『精神が弱っているのは、自分の心持ちの問題』だと言われて育ってきているので、基本的に自分で解決してきました。ぼんやりとケアしなければならないと思ってはいましたが、当時は誰に相談すればいいのかわからなかったです。仕事をするうえで、業務がどのようにすればスムーズにいくのか?」というのは考えていますが、自分のことについてはないがしろにしがちなところがあります」
小原「以前、YouTubeで動画アップをしていたことがあり、再生数がのびなかったり、アンチコメントがあるときつかったです。そんななか、精神の健康と物理的な健康はつながっているんだということに気づきました」
西多「心は『脳』という臓器なので、身体と心の健康は切り離せないんです。睡眠は物理的な現象ですし、小原さんはいいとらえ方をされていると思いました」
【休養・睡眠について(スライドを使っての説明)/登壇者のメンタルについての悩みや経験談】
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「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」(※提供画像) 画像 8/12西多「近年は肉体労働のほか、デスクでの労働も増えてきました。
それに加えて顧客や患者などを相手に自分の感情を誘発・抑制しながら業務を行う『感情労働』も追加され、動いていないのに疲れることも増えてきました。
先ほども申し上げたとおり、身体的疲労(末梢性疲労)と精神的疲労(中枢性疲労)は決して別物ではないですし、これらが慢性疲労やメンタル疲労につながってくるのです。
『身体を休め、回復するための休息』、『精神を休め、回復するための休息』のほか、日々の仕事から離れ、自分のための時間を過ごすための休み、など「自分の時間を取り戻すための休息」も大事になってきます。加えて『日々の仕事から離れ、自分のための時間を過ごすための休み』も大事なことです」
奥津「私は寝落ちするくらいまで自然に持っていけないと寝られないタイプで、寝る前のルーティンを決めるようにしています。朝起きて、いつもよりだるかったりすると、やる気の低下にもつながると思うので、睡眠は大事だな、と。」
西多「ライブのステージで明るい光に当てられて帰ると、なかなか寝付けないのはありそうですね。
ストレッチして、頭のもやもやを身体に移す、という方法もあります」
西川「睡眠についてですが、飼い犬が寝ると、どうやら睡眠物質が出るようで、僕も引っ張られるように寝ることができるんです。また、SNSやゲームをしてしまわないよう、スマホやタブレットを別の部屋に置いておくと、寝やすいのでは、と考えます」
小原「一時期ずっとお酒の力に頼っていたので、断酒したあとは3日くらい眠れませんでした。
そんななか、就寝前にお風呂に入るとスッと寝られたという経験があります」
【それぞれのセルフケアについて/「#自分のトリセツ」】
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「B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~」(※提供画像) 画像 6/12西川「僕は今年で54歳なのですが、生まれたときは第二次ベビーブーム世代で、当時の学校は1学年13クラスくらいありまして。(先生方が)ひとりひとりのメンタルや出来不出来まで追いかけられず『自分でやらなければならない』、という環境でした。いまは自分が周りを引っ張っていかなければいけない立場になりましたが、『俺はこういう人間なんだ』と決めつけないようにしようと意識しています。」
西多「世の中、自分の思うとおりにいかないことだらけです。歳をとると、『下向きになってしまいそうなメンタルを、いかに持ち上げていけるか?』が大事だと気づくんです」
奥津「自分の機嫌をとるために、すてきな朝食を摂るようにします。朝ごはんはついつい抜いてしまいがちなのですが、1時間早く起きて「炊き立てご飯、鮭、たまごやき」と自分の理想の朝ごはんを作ると、素敵なことをしている気持ちになってきます。豊かな生活を取り戻すことによって自分の機嫌をとるようにしています」
西川「確かにトレーニングをしているときは頭がからっぽになり、気持ちがリセットされるので、朝食づくりはそれに似ているかもしれません」
小原「一人暮らしをしていると、孤独と向き合うことが多くなると思いますが、自分は今は孤独を感じていません。観葉植物に名前を付けたり、ペットのヤモリのお世話をしたりしていると、孤独とは無縁になるんですよね。自分は『孤独は暇なこと』だと思っているので、とにかく暇を埋めるのが大事なんだろうなと。だから恋人ができないのかもしれませんが(笑)。」
【周囲とのコミュニケーションに関して/「#だれかとはなそう」】
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西川「世の中は中小企業が大半で、このようなプロジェクトを企画できる会社は数少ないと思うので、この活動をどうやって広めていくのか考えなければならないと思います。
『僕らが社会に対して何ができるのか?』ということを考えられる環境をどのように作っていけるかが大事なのではないかと」
奥津「私はすぐになんでも話すタイプの人間で。家に持ち帰るとへこみそうなことは、その場で解決させるようにしています。
また、所属グループ内で話す以外に、距離が遠い人と話すことにより、俯瞰した意見をもらえると思うので、どちらも話すようにしています」
小原「自分も誰にでも『ちょっと聞いてよ』と話すタイプですし、ストレスはゼロに近いです(笑)。
悩みが小さいうちから話せば、笑い話になることもありますし。事態が大きくなってしまう前に悩みを打ち明けるのが大事なのではないでしょうか」
西多「趣味の集まりなど、第三者に打ち明けることが大事です。若いころは、周りからどう思われるのかを考えがちですが、そのときはカウンセリングを受けたり、第三者としゃべるのがとくに大事だと思います」
【イベントの感想】
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奥津「今日はいろんなことが学べました。
普段我々が見逃しがちなことをひとつひとつ意識することも『メンタルヘルス』のひとつなんだというのがわかりました。ぐっすり眠れるようにがんばります!」
小原「最近はタレントさんが事務所を独立する機会が多くなってきました。
事務所に所属する意義も問われるようになってきたなか、『事務所にどんな価値があるのか?』というのを示せたのが本プロジェクトだと思います。
タレントをメンタル面でも守っていけるのはすごいことだと思います!」
西川「SNSを使って誹謗中傷することを日常生活におけるガス抜きの方法にしている人がいますが、他人に投げてしまうと回りまわって自分に返ってくることもあると思います。
人のことをうらやんだりできるのは自分にとって伸びしろだと思うので、みなさんにもぜひそのようなマインドを持って日々生きていただきたいです」
内田「私は海外で育ってきましたが、向こうでは人に相談するのが当たり前でした。
日本では相談することが恥ずかしいと言う気持ちが残っているのかもしれません。
嫌なものを見て見ぬふりをするよりも、ちゃんと向き合うことが大事だと思います」
西多「SNSやAIが活用されるようになり、ストレスの形態も変わってきていて、順応するのが大変かもしれません。
どんな時代になっても『食事・睡眠・運動』はずっと大事ですし、日々の生活のなかでスピードの速い時代を心穏やかに生きていくことを期待します」