2月29日、乃木坂46が東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催中の「第30回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 SPRING/SUMMER」(以下、「TGC 2020 S/S」)に出演した。
「東京ガールズコレクション」のファイナルを飾るアーティストとして登場した乃木坂46。
この日披露したのは、すべてシングルナンバーたち。冒頭を飾ったのが、彼女たち自身の姿を示すに相応しい「インフルエンサー」。メンバーたちは情熱的なラテンのリズムに身を預け、画面の向こうで熱を上げている人たちへ向け妖しく、優しく誘いをかけだした。とても華やかなパフォーマンスだ。一つ一つの動きが、華やぎ揺れる花々のようにも見えていた。
続く「ガールズルール」は、この日の舞台に相応しい選曲だ。触れた瞬間から、気持ちが一気に熱を覚え騒ぎだした。彼女たちも、目の前に観客たちがいるような気持ちを持って大胆にアピール。ファンキーでカラフルな楽曲が、女の子たちのお茶目な気持ちを刺激する。その姿は、青春の輝きの中で無邪気にはじゃぐ乙女たちのよう。
その動きは揺れる水面の姿のようにも見えていた。乃木坂46は、胸に想いを染み渡らせるように「逃げ水」を歌唱。ロマンチックな想いも胸に抱きながら、美しく舞い歌う彼女たちの姿を視線はずっと追いかけていた。いや、メンバーたちから目を離したくなかった。その美しさに、少しでも触れていたかった。
最後に乃木坂46は「シンクロニシティ」を歌唱。一切ライブを止めることなく、揺れ動く感情をドラマ仕立てで描きだすように、彼女たちは観る人たちの視線と想いをつかみ続けていた。
このライブの時間だけは、ずっと乃木坂46に夢中になっていた。時を忘れ、少しでも心に元気と笑顔を注ぐようにと彼女たちは歌いかけていた。たとえそれが画面越しでも、その想いは空間を超え、心を満たしてくれた。