2019.06.19 公開
【ライブレポート】アンジェルム・和田彩花、熱狂の声に贈られた日本武道館公演を持って笑顔で卒業

『ハロプロ プレミアム アンジュルム コンサートツアー 2019春 ファイナ ル 和田彩花卒業スペシャル 輪廻転生 〜あるとき生まれた愛の提唱〜』   画像 1/10

4月よりスタートしたアンジュルムのリーダー和田彩花の卒業コンサートも、6月18日(火)の日本武道館公演を持って千秋楽を迎えた。そう、この日が和田彩花のアンジュルムのメンバーとして最後の公演となった。「アンジュルム コンサートツアー 2019 春 ファイナル 『和田彩花卒業スペシャル 輪廻転生〜あるとき生まれた愛の提唱〜』」と題されたこの日のコンサートには、和田彩花の卒業を見届けようと、1万2千人もの観客たちが詰めかけた。

【ライブレポート】アンジェルム・和田彩花、熱狂の声に贈られた日本武道館公演を持って笑顔で卒業『ハロプロ プレミアム アンジュルム コンサートツアー 2019春 ファイナ ル 和田彩花卒業スペシャル 輪廻転生 〜あるとき生まれた愛の提唱〜』   画像 2/10

赤いサイリウムの光に包まれた場内。ライブは、和田彩花を熱狂と共に送り出すよう『赤いイヤホン』から幕を開けた。力強く躍動する楽曲の上で、逞しい表情を浮かべ、12人は挑発するように歌いだす。とても凛々しいステージングだ。スタイリッシュでパワフル、その中から見える可愛らしさに胸のドキドキが止まらない。シンフォニックでドラマチックな楽曲に乗せ、アンジュルムは『愛さえあればなんにもいらない』を歌唱。沸き上がる情熱を歌声に託し、12人は力強く歌いかける。その声に、満員の観客たちが絶叫を返していた。力強さの中へ温かさを覚えるのも、彼女たちの心模様が滲み出ていたから?!
「武道館、盛り上がっていくよー!!」の声を合図に、弾けるように『出すぎた杭は打たれない』が飛び出した。力強く疾走する楽曲の上で、攻めるように歌声をぶつける彼女たち。その姿勢に触発され、気持ちが一気に滾りだす。この気持ち、舞台上へ返さずにいれない!!沸きだす情熱を一気に燃やすように、アンジェルムは『恋はアッチャアッチャ』を歌唱。エスニックでダンサブルな楽曲の上で、秘めた情熱を零すように歌う彼女たち。何時しか12人はセンターステージへ移動。熱々な気持ちをダイナミックなパフォーマンスと熱情した歌声を通し、満員の観客たちを挑発し続けていった。

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「今日でアンジュルムの第一章が完結します。今日からちは第二章のスタートにもなります」と語りだした和田彩花。その言葉を遮るように、スペシャルゲストとして矢島舞美が花束を持って登場。矢島舞美は、卒業する和田彩花に向って、手にした手紙を読み出した。

「卒業おめでとう。そして、15年間本当にお疲れさまでした。ハロプロエッグのメンバーとして出てきたばかりのあやちょはとても恥ずかしがり屋で、もじもじしていて、人見知りの可愛い女の子でした。次第に心を開いてくれたあやちょ。そしてスマイレージとしてデビューが決まりましたね。グループのリーダーを務めるあやちょの最初の印象はふわふわと、ニコニコしていたのを覚えています。でも、いろんな経験を重ねていくうちに、あやちょの中でもリーダーとしての意識がどんどん強くなっているのを観てて感じていました。リーダーとしてグループのことを考えて、悩んで、頑張っている姿に、この頑張りが報われて欲しいなとずっと応援していました。あやちょは、どこか一人で背負い込んでしまうところがあったけど、その姿勢はあやちょのことを大好きな人たちに、ちゃんと届いていたと思う。だから、みんなあやちょのことを全力で信頼し、支えたんだと思うな。今日こうやってたくさんの愛に包まれて卒業公演を迎えられていることが、何よりの証拠だね。

これからは自分自身のために、あやちょがやってみたいことを全力でトライしてみて欲しいな。みんなもきっとそれを望んでいると思います。そして、この大切な場所を守り続けてくれたこと、本当にありがとうございました。これから始まるあやちょの人生が、たくさんの笑顔とたくさんの愛にあふれていますように。ずっとずっと幸せでいてください」

その言葉を受け、飛び出したのが、スマイレージのメジャーデビュー曲『夢見る15歳』。まさかの楽曲の登場に、会場中の人たちも大興奮。気持ちのボリュームを一気にフルテンへまわすくらいの勢いで騒ぎ続けてゆく。和田彩花自身も、胸の奥で想いを噛みしめながらも、凛々しく歌をぶつけていた。秘めた情熱をクールに解き放つように、アンジェルムは、同じくスマイレージナンバーの『ミステリーナイト!』を歌唱。少し大人な香りも振りまき、観客たちを挑発。その歌声や姿に触れながら、気持ちの内側から沸きだす熱を感じていた。

「会いたくて会いたくて困らせた わがままは全部覚えてるよ」と、艶かしい声を通し歌いかけたのが『忘れてあげる』。逢いたい気持ちを、彼女たちは沸きだす想いのままに歌唱。甘く挑発するように歌う様をずっと見つめていたい。心の揺れが見えるその表情を一瞬足りとも逃さす、瞼に焼き付けたかった。和田彩花の「帰りたくないな」の歌声を受け、メンバーたちが声を重ねだした。アンジュルムは胸キュンを疼かせる、『帰りたくないな。』を優しく歌い出した。胸に秘めた想いや未来へ向けた決意を告白するように、一人センターステージで歌う和田彩花。彼女の想いを、背景で支えてゆく11人。それは、旅立つ和田彩花を優しく送り出すメンバーたちという姿にも見えていた。

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メドレーコーナーでは、メンバーたちが様々な組み合わせで登場。華やかな『スキちゃん』を和田彩花・太田遥香・伊勢鈴蘭が歌唱。掛け合いも飛び出すように会場中へカラフルな熱気を振りまけば、『私、ちょいとカワイイ裏番長』を上國料萌衣・笠原桃奈・船木結・川村文乃がセンターステージでパワフルに熱唱。弾けた気持ちへ楽しさをまぶしながら、彼女たちはキラキラとした笑顔で観客たちを魅了していった。表情は、一変。沸き上がる気持ちへ身を委ねるように、室田瑞希と佐々木莉佳子が『嗚呼 すすきの』を情熱的に、でも艶かしさも交え歌いあげた。雅な香りを振りまきながら舞台の上を軽やかに舞う中西香菜・竹内朱莉・勝田里奈の3人。彼女たちは秘めた想いを語るように『私の心』を歌唱。サビ歌に描いた3人の美しいハーモニーに触れた瞬間、胸がキュッと疼く感覚を覚えていた。最後は、和田彩花がソロで『シューティングスター』を担当。眩しい光を掻き集め、ときめきと一緒に弾け飛ばすように、満面の笑顔で彼女は歌を届けてくれた。何時しか会場中が真っ赤なサイリウムの光に包まされば、和田彩花の動きに合わせ赤い光も大きく揺れ続けていた。終盤にはメンバー全員がステージへ。そして…。

舞台の上には、しっとりとバラードナンバー『交差点』を歌うメンバーたちの姿があった。「新しい未来が見え始めた だけど君は別の道を選んだ」と、卒業する和田彩花へ旅立ちの想いを送るように、会場中へ『交差点』が響いていた。11人に固まれる形で、一人じっと歌に耳を傾ける和田彩花。メンバーたちからの歌のプレゼントを受け、ときに笑みを浮かべながら、和田彩花は11人の想いをしっかりと胸に受け止めていた。何時しか12人の居たステージが、上へ上へと上昇。「大好きよ ありがとう」と.歌いながら涙ぐむメンバーたち。その姿を抱きしめながらも、和田彩花は終始笑顔でメンバーたちの想いを受け止めていた。

 

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11人の歌のプレゼントへお礼を返すように、和田彩花は『夢見た15年』を歌いだした。その歌声にメンバーたちも次々と歌声を重ねだす。15年という歩みを、スマイレージ・アンジュルムを通して積み重ねてきた和田彩花の想いを、みんなで分かつように歌う姿が、とても眩しかった。和田彩花自身の気持ちと、彼女へエールを送るように歌うメンバーたちの想い。2つの視点で気持ちが重ねながら、舞台には素敵な友情抱いた風景を描き出していった。

後半戦は、力強く躍動した『次々続々』からスタート。身体を熱く揺さぶるビートの上で、パワフルなステージングを通し、彼女たちは満員の観客たちを熱く挑発。ふたたび会場中に熱狂を描きだした。とてもダイナミックなステージングに興奮が止まらない!!熱した空気へさらに熱気を塗り重ねるように、アンジュルムは『ドンデンガエシ』を力強く歌唱。激しく駆けだす演奏に、彼女たちは情熱を描き加えてゆく。熱を孕んだその空気が、この感覚がとても刺激的だ。

熱く挑発するようにアンジェルムは『マナーモード』を歌唱。会場中の人たちがメンバーらへ向け雄々しい声を上げ、熱いエールを送り続ける。互いに沸き立つ情熱をぶつけあう、その関係に胸の高ぶりを抑えられない。挑発的な歌に心が嬉しく狂わされてゆく。激しいEDM系サウンドの上で、メンバーらは煽るように『泣けないぜ…共感詐欺』を歌いだした。とても野生味を抱いた雄々しいステージングだ。挑発するように歌う姿に気持ちが熱く掻き立てられる。ヤバい、情熱にこの身が焦がれそうだ。

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最後にアンジュルムは『大器晩成』を歌唱。会場中の人たちも、気持ちを高ぶらせる歌に触発され、終始飛び跳ね続けていた。彼女たちが「大器晩成」と歌いかけるたび、声を上げ、飛び跳ねずにいれない。何時しかこの空間は、パワフルなステージングを魅力に挑発し続けるメンバーらと飛び跳ね騒ぐ観客たちの熱気に包まれ、巨大なパーティ空間に染め上げられていた。

アンコールは、スマイレージがインディーズ時代に歌っていた『あまのじゃく』を、和田彩花か歌う形でスタート。まさに彼女自身の原点となる姿を、卒業のこのタイミングで持ってくるとは…。和田彩花自身も、胸の中へいろんな想いを巡らせ歌えば、長くスマイレージ・アンジェルムを応援してきたファンたちも、いろんな想いを胸に、彼女が歌う姿に熱いエールを送っていた。終盤には他のメンバーたちも舞台へ上がり、和田彩花へ温かい視線を送っていた。

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ここで、和田彩花から卒業へ向けての想いが語られた。
「ファンのみなさんと私たちはアイドルとファンという関係ではありますけど、楽しいこと、つらいこと、悲しいこと、苦しいこともみんなで一緒に乗り越えてきたように、私たちには仲間意識がすごくあります。何時もいてくれて、当たり前のことを当たり前でいさせてくれたことがわたしは本当に嬉しいなと思います。
私たちの活動を身近で支えてくれるスタッフのみなさん、私たちアンジュルムの可能性や出来ることを信じていてくれて、何時も一緒に上に行こうと言ってくれる。だからこそ私たちのパフォーマンスが形として成り立つようになったし。本当に熱くて最高のチームだとわたしは思います。
メンバーのみなさん、わたしはアンジュルムにいながら「違ってていいんだ」とすごく気づかされてきました。そういう当たり前のことを気づかせてくれたみんなには本当に感謝しています。ときには、アンジュルムとして一つの物事に向かって気持ちを一つにならないといけないこともあって。そのときには愛を持って、その違いを乗り越えていけばどうにかなることもすごく学びました。アンジュルムはものすごく賑やかなんですね。それにわたしは頭を抱えていました。とくに心配なのは、食べ残しと忘れ物です。日々そういったことに、わたしは頭を悩ませていました。でも、そんなみんながわたしは本当に大好きだし、大好きだからこそ、みんなには今後一人ずつ自分を持って活動していってくれたら嬉しいなって、わたしは思います。
わたしは明日から和田彩花として生きますね。だから、明日からは自分が何を守って、何を愛して、どんな夢を持って、それをどう叶えていくのかを今一度考え直して、自分の中で向きあっていきたいなとすごく思っています。この活動があったからこそいろんなことに気づけたし、わたしは向きあう中で、アイドルとして。そして、女性としての有り方についても、今一度見つめ直していきたいなと思います。わたしは、またステージに戻ってくることが次の夢であり、やりたいこと。それに向かって頑張っていけたらいいなと思っています。長い間熱い声援とたくさんの愛をありがとうございました」

その言葉を受けて歌ったのが、『旅立ちの春が来た』。和田彩花自身の旅立つ強い意志と、その想いを後押しするように送り出すメンバーたち。そんな関係性がこの歌から、ステージングから伝わってきたのが嬉しかった。悲しみじゃなく、誰もが笑顔で歌っていたのも、和田彩花自身の旅立ちを輝きに変えながら送り出したい想いがあってのこと。そんな風にも思えていた。

 

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メンバー一人一人の感想の言葉を受け、ライブは『46億年LOVE』へ。とても華やかな楽曲の上で、力いっぱいハッピーを味わおうと、メンバーたちは笑顔で歌いかけてきた。会場中の人たちも力の限り声を上げながら、共に滾る気持ちを燃え盛らせていった。無邪気に気持ちを沸かせてゆく、この感覚がたまらなく愛おしい。最後にアンジュルムは、力いっぱい、元気を撒き散らすように『友よ』を熱唱。この瞬間瞬間を笑顔でしっかり胸のアルバムへ刻もうと、彼女たちは満面の笑顔で『友よ』を歌っていた。何より和田彩花自身が最高のスマイルを浮かべながら、このひとときを味わい尽くしていた。「迷ったらここに集合」の歌詞ではないが、アンジュルムという存在が生き続ける限り、またメンバーを頼りに戻ってくればいい。たとえ卒業しても、互いの友情は何も変わらないのだから。

最後まで笑顔を浮かべたまま、和田彩花アンジェルムを旅立った。そして、ここからアンジュルムの第二章が始まった。次は、夏の「Hello! Projectのコンサートで会おうか!!

■セットリスト『ハロプロ プレミアム アンジュルム コンサートツアー 2019春 ファイナル 和田彩花卒業スペシャル 輪廻転生 〜あるとき生まれた愛の提唱〜』
2019年6月18日(火) 日本武道館

01.赤いイヤホン
02.愛さえあればなんにもいらない
03.出すぎた杭は打たれない
04.恋はアッチャアッチャ
05.夢見る 15 年
06.ミステリーナイト!
07.忘れてあげる
08.帰りたくないな。
09.メドレー(スキちゃん ~ 私、ちょいとカワイイ裏番長 ~ 嗚呼すすきの ~ 私の心 ~ シューティング スター)
10.交差点
11.夢見た 15 年
12.次々続々
13.ドンデンガエシ
14.マナーモード
15.泣けないぜ・・・共感詐欺
16.大器晩成
EN1.ぁまのじゃく
EN2.旅立ちの春が来た
EN3.46 億年 LOVE
EN4.友よ

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