2月15日、名古屋・栄を拠点に活動するアイドルグループ・SKE48が、静岡・エコパアリーナにてコンサート「SKE48 Valentine's Day Live 2020 ~CHOCOLATE~」を開催した。このコンサートで昨年12月21日に劇場でお披露目された10期生11名が初の歌唱パフォーマンスに臨んだ。
SKE48 10期生 ©2020 Zest,Inc. 画像 2/5
高柳明音、大場美奈、熊崎晴香の先輩メンバーの呼び込みでステージに登場した10期生。
緊張の表情で一人ずつ自己紹介していく光景は研究生の伝統行事だ。ホールに集った誰もが息を飲む中、10期生が最初に披露したのは『望遠鏡のない天文台』だった。これまでは『パレオはエメラルド』や『賛成カワイイ!』などの弾けるダンスナンバーの歌唱が通例だったが、ダンスよりも歌唱や歌詞の世界観に重点を置き、より表現力を求められるパフォーマンスに寄せられる期待の高さを知る。実際に10期生たちはファンの前での初披露にも関わらず、その期待に応えるステージングで魅了した。
SKE48 10期生 ©2020 Zest,Inc. 画像 3/5
確かな手応えを掴んだ10期生は続いてオリジナル曲の『渚のイメージ』を披露する。最新シングル『ソーユートコあるよね?』の劇場盤に収録され、早くもファンの間で“良曲”と話題になっていた同曲。センターは加藤結と木内俐椛子が務め、純白の衣装にパールなどのアクセサリーの装飾がステージの光をキラリと反射させ、パフォーマンスで揺れ動くだびに彼女たちを輝かせていく。アリーナからは早くもメンバーのコールが飛び交っていた。
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『望遠鏡のない天文台』が真夜中、過去の恋を歌った楽曲なら、『渚のイメージ』は夜明け、この先に訪れる新たな恋を待ち望む未来を歌っている。パフォーマンスを見ながら波打ち際を走るメンバーちの光景が浮かんでくる。それはまるで、2ndアルバム『革命の丘』に収録された『夏よ、急げ!』でリスタートを切ったSKE48が、『意外にマンゴー』のセンターに抜擢されたニューヒロイン・小畑優奈が見せてくれた“太陽の季節”の再来のように感じた。奇しくも3月に2期生の高柳明音が、10月には松井珠理奈がそれぞれグループからの卒業する道を選んだ。劇的に変化していくSKE48のこれまで紡がれてきた章が『渚のイメージ』をもって『新章』へと移行した、そんな希望に満ち溢れるステージングだった。
ステージを終え、10期生を代表して石塚美月、加藤結、木内俐椛子、杉山歩南、林美澪の5名が報道陣の会見に登場した。まずは、初パフォーマンスの感想を最年少の林は「初めてSKEとしてステージに立って緊張していたんですけど、10期生のみんなでまとまってできたと思います」と堂々と答えた。
SKE48の楽曲にはダンスナンバーが多数を占めるが、ダンスを披露したい願望を問われると、木内は「オーディションの時からダンスが苦手で、でも、SKE48のダンスパフォーマンスを見て好きになってオーディションを受けたので、将来は諦めずに好きな気持ちを忘れずに、踊れるように頑張りたいです」と熱い視線で語った。
自分がセンターに立って踊りたい楽曲について、加藤はチームKⅡ『蹴飛ばした後で口づけを』を選び、「めちゃめちゃ憎いのに離れられない感情を表しているところで、狂気的な笑みを浮かべているところが刺さりました!」と感激のコメントを寄せた。
また、憧れの先輩について杉山は野村実代と須田亜香里の名前を挙げ、「野村さんは、SHOWROOMの時から似てると言われていて、すごく嬉しかったです。パフォーマンスもオーラがあって、笑顔も可愛いいです。レッスンの時にも私たち後輩に声かけてくれたり、アドバイスしてくれたりして、いろんなところを見ていてすごく憧れです」と話した。
最後に、SKE48でどんなポジションを目指したいかについて石塚は「モデルになって雑誌に載ってSKE48を広めたい」と語り、木内は「大阪府出身なのでトーク力を磨きたいです。MCにもチャレンジしたいです。あと、ずば抜けて運動神経が悪いので、良い意味で活かせられたらと思います」と具体的な目標を話した。