SKE48の全国ツアー「SKE48 47都道府県全国ツアー ~機は熟した。全国へ行こう!~」の新潟公演が、10日新潟テルサにて行われた。2014年から行われているこのツアーも今回で28回目を数える。WWSチャンネルでは2018年1発目となる全国ツアー新潟公演の「昼公演」の内容をお届けする。
新潟駅からバスでやって来た多くのファンが、新潟テルサのホールでライブの始まりの瞬間を待っていた。ホール内では1stシングル『強き者よ』から順にシングル曲がBGMとして流され、10周年という節目の年に迎えた大切なライブだという事を実感させる。ライブ前のアナウンスを担当したのは須田亜香里。少し噛みながら諸注意をファンに伝えると、会場のファンからは大きな「はーい」が聞こえてきた。「みなさんが来て下さったからこそ、今日を迎えることができました! いよいよ始まりますが後先考えずにぶっ飛ばしていくので、まだ寝てる人は起きてください!」と一気に会場をライブの空気へと変えた。
『overture』が流れるとSKE48独自のMIXと共に彩り豊かな推しサイリウムの光が灯った。暗転の中からピンスポットでメンバーが1人ずつ現れソロダンスを決めていく。だんだんとフォーメーションが組まれていき、1曲目は『パレオはエメラルド』を披露。高柳明音は「全国ツアー1発目です! みなさん声出せますか! 盛り上がっていくぞぉー!」と会場を煽り、そのまま『恋を語る詩人になれなくて』、『バンザイVenus』を立て続けに披露した。18人による迫力のあるダンスパフォーマンスに会場のボルテージは上がり始めた。
曲終わりでキャプテンの斉藤真木子が「こんなに雪で寒い新潟の地を日本一、いや地球一熱い場所にしていきたいと思います!最後まで楽しんでいきましょう!」とさらなる煽りで会場をヒートアップさせる。1回目のMCのテーマは「SKE48のアピール」と題して荒井優希の進行で進められた。菅原茉椰は「SKE48って須田亜香里さんをはじめブスって言われるんですけど、ブス以上にもっと可愛いメンバーがたくさんいるので知ってほしい」と早速同じチームEの須田をイジり始る。須田は「そりゃーブスの反対は可愛いでしょ!」と反論。すかさず菅原は「(SKE48を)ブスと思った人は眼科に行ってください」とキリッと言い返した。須田の「結局私はブスなの?」という投げかけに「あっ、ブスで」と大真面目に菅原は返答した。後輩からの厳しいコメントに、「物怖じせずに先輩にどんどん失礼なこと言ってくるのがすっごいムカつくんですけど、ただやりやすい」と率直な意見を述べた。一連のやりとりを横で眺めていた荒井はテレビ番組の再放送で映った須田を可愛いとフォロー。調子に乗った須田は番組で披露したという寒い時に手を温める一発芸を披露。しかし、下手のファンから笑いが起きただけで不発に終わってしまった。「1回この人にやってもらおう」と須田から指名されたのは小畑優奈。会場からの期待度が声援の量で伝わってくる。
「行きます!」と照れながら「ふー、ふー、(手を)温めておいたよー!」という可愛さ溢れる渾身の一発芸に会場中が熱狂した。これを受け須田はマイクを置き舞台裏に戻ろうとしたが、すかさず荒井が「まだMCに必要っす」と引き止めた。一連の完成された“須田イジリ”に会場は大きくテンションを上げた。
セットリストはユニット曲へと進んで行き、『始まりの雪』、『寡黙な月』としっとりとしたバラード曲が続く。ガラリと雰囲気を変えた『ハートの独占権』では小畑と菅原のペアで披露し、2人は客席の中央に登場するとファンの視線を一点に集め可愛らしい掛け合いを披露した。さらに、『フィンランド・ミラクル』ではセンターに高柳が立つという熱い展開を迎え、末永桜花と北川愛乃と共に曲のサビで可憐に腰をふった。『君のことが好きだから』を名古屋弁でアレンジした『君のことが好きだもんで』を大場美奈と古畑奈和が本場の名古屋弁で披露。トロッコに乗った大場は古畑に向けて「奈和ちゃんの事がでらすきー!」と告白すると、会場からも古畑へ「でらすき」コールが飛び交いホールは一気に名古屋色に染まった。さらに『奇跡は間に合わない』では斉藤真木子、竹内彩姫、市野成美による高度なダンスパフォーマンスを展開。3人の迫力のあるソロパートは会場を圧巻させた。
2回目のMCでは3月にTBSから退社を発表した安東アナを迎え、「SKE48 ZERO POSITION」の公開収録が行われた。度々同番組の進行を務めるグループにとって縁の深い安東アナだが、ライブの放送がTBSチャンネルで3月31日に放送されることもあって、「27年間のTBSアナウンサー生活はこの番組で終わります」という発言にステージにた斉藤は驚愕。斉藤は「フリーになったら(収入が)ガッポリいっちゃうんでしょ?」というツッコミに、安東アナは「もしかしたら、斉藤さんに『お金を貸してください』と言いに来るかもしれません」とジョークで切り抜けた。
ライブは後半戦へと突入し、ここからはノンストップで残りのセットリストを駆け抜けていく。『Escape』、『チキンLINE』とSKE48で最高難度の難しさを誇るダンスナンバーを、一糸乱れぬフォーメーションで踊るメンバー。チーム楽曲の『オレトク』(チームE)、『焦燥がこの僕をだめにする』(チームKⅡ)、『パーティーには行きたくない』(チームS)を各チーム毎に別れ、チームの特色を全面に押し出して披露。そして朱鷺をイメージた衣装に着替えたメンバーは、新潟ならではの曲として『I love NIGATA』(『I love AICHI』の替え歌)と、新潟を拠点として活躍する48グループ・NGT48のオリジナル楽曲『Maxとき315号』を立て続けに熱唱。ご当地でもある新潟に由縁のある曲に会場のメンバーへのコールは絶対値を超えた。終盤戦の盛り上がりに拍車をかけた『未来とは?』。小畑をセンターに迎えフロントメンバーには北川綾巴、菅原が並び、SKE48の未来を照らす洗礼されたパフォーマンスを披露する。小畑は「みなさん最後の曲です。しっかり声出してー、行くぞ!」の煽りで本編最後の曲『無意識の色』を熱唱。力強く頼もしくなった小畑の声量と、今日一番に決まったポージングに10年という節目を迎えた覚悟を見せつけた。
本編の終了から程なくして客席からは「SKE48」のコールが響き、アンコールを求める声が高まりメンバーはツアーTシャツに着替えて再登場。アンコール1曲目は『僕らの風』。公演の時と同様のメンバーは右手でタンバリンを大きく振り上げ高く翳した。ステージいっぱいに広がったメンバーに、それぞれの推しへ向けてサイリウムがファンから向けられた。続く2曲目には『意外にマンゴー』が選ばれ、会場全体のクラップが心地よいリズムを生み、振り付けの「スプラッシュ」では大きく会場が揺れた。SKE48が初めて歌ったオリジナル曲『僕らの風』。そして、松井から小畑へとセンターのバトンが託された『意外にマンゴー』との組み合わせは見事で、SKE48に紡がれたセンターへの系譜を感じる一幕でもあった。
最後のMCではメンバーからの感想が寄せられた。
3年ぶりの全国ツアーとなる市野は「ずっと出れない間は『SHOWROOM』で『裏全国ツアー』をレッスン場でやってたんですけど、その時はサインボールを投げても誰も取ってくれないし、Tシャツも全部手書きだし、トロッコだって自分で走らせてたんですよ! 今日ここに来てたくさんの人の前で踊る事ができて、サインボールもみんなが届かないぐらい遠くに飛んで本当に嬉しかったです!」と感極まったコメントに会場からは満場の拍手が沸いた。今回が初ステージの末永桜花は「セットリストを見たときに『こんなにやるんだ!』って思ったんですけど、いざ出たら一瞬で終わってしまったので本当に本当に楽しかったです!」とフレッシュさに溢れる感想を残した。大場からは「SKEはメンバーもそうだけど、ファンのみなさんあってこそ楽しくライブができると思うので、ぜひ今日のこの楽しさを体感して楽しかったなって思ってもらえたらいつでもSKEヲタになってください」と笑いを交えたコメントで和ませた。
高柳は「いつも来てくださる方がいつものように盛り上げてくれて、それがたくさんの方に伝わっていってSKEの熱さに繋がっていくと思うんです。本日新潟に会いに来てくださったみなさまが、SKE48を好きになって次は僕たちが、私たちが名古屋に会いに来たいって思ってもらえたら本当に嬉しいなと思ってますし、私たちSKE48いつでもどこでも頑張りますので名古屋に遊びに来てくれたら嬉しいです。2018年、SKEに、名古屋に会いに来てくれますか⁉︎」の問いかけに満場のコールが飛び交った。
2時間に渡って行われた全国ツアー新潟公演。その最後を飾るのは『愛の数』。高柳にとっては自身の、チームKⅡの原点とも言える楽曲。人と人との繋がりや、優しさや温かさが詰まった歌詞に会場は一つの輪になり、穏やかな雰囲気に会場が包み込まれた。
歌い終えるとメンバーは最後に1列で手をつなぎながら、「ありがとうございました!」と感謝の言葉を贈り、鳴り止まない拍手の中で新潟公演は幕を下ろした。
なお、夜公演のラストではサプライズで3月31日に埼玉・さいたまスーパーアリーナにて単独コンサートを行うことが決定した。
(写真提供/(C)AKS)
SKE48 47都道府県全国ツアー ~機は熟した。全国へ行こう!~ 新潟公演
出演メンバー
【チームKⅡ】荒井優希、大場美奈、小畑優奈、北野瑠華、高柳明音、竹内彩姫、日高優月、古畑奈和
【チームE】市野成美、鎌田菜月、斉藤真木子、末永桜花、菅原茉椰、須田亜香里
セットリスト(昼公演)
00:overture
01:パレオはエメラルド
02:恋を語る詩人になれなくて
03:バンザイVenus
04:始まりの雪
05:寡黙な月
06:ハートの独占権
07:Blue rose
08:フィンランド・ミラクル
09:強がり時計
10:君のことが好きだもんで
11:奇跡は間に合わない
12:チョコの奴隷
13:メドレー ウィニングボール~賛成カワイイ!~アイシテラブル!
14:Escape
15:チキンLINE
16:オレトク(チームEメンバー)
17:焦燥がこの僕をだめにする(チームKⅡメンバー)
18:パーティーには行きたくない(チームSメンバー)
19:I love NIGATA
20:Maxとき315号
21:未来とは?
22:コケティッシュ渋滞中
23:12月のカンガルー
24:無意識の色
EN01:僕らの風
EN02:意外にマンゴー
EN03:愛の数