4人組ボーカルグループ・DEEPが12月26日(水)の最新曲『WISH』をリリースする。メンバーのRYOが年内で活動を終了することから現体制での最後のシングルとなる本作のオフィシャルインタビューが届いた。
Q.前作『THE SINGER』は、DEEPの歌心を凝縮させたアルバムでした。リリースしてからの反響を含め、このアルバムについてどのような感想を持っていますか?
RYO「僕たちのデビューから12年間の想いを閉じ込めた作品なので、曲を聴いて DEEPの歴史を感じて欲しいという気持ちは今も変わりません。ずっとリリース記念イベントを続けてきましたが、発売当初よりも今の方がお客さんの反応がいいんです。ツアーを発表してからは、お客さんも準備してくれているんだなということを感じます」
YUICHIRO「ライヴで歌うことを通して、歌と向き合っている自分を改めて認識しています。1回ごとのステージの重みや1曲ずつの大切さを痛感していて、初心に戻ったような気持ちです」
KEISEI「自分たちの人生と言ったら大袈裟かもしれませんが、メンバーそれぞれがどう歌に向き合 ってきたかが投影されたアルバムだったと思います。これまでのラヴソング中心の作品というよりは、シンガーとしての想いを詰め込んだ作品です」
TAKA「約3年ぶりのアルバムということで、ファンのみなさんが「待っていました!」と喜んでくださ っている感触はあります。『THE SINGER』というタイトルの通り、これからもそれぞれの人生観とい うものをよりリアルに鮮明に描いた楽曲を歌い続けていくグループでいなければいけないと思わ せるアルバムでもありました」
Q.前作『THE SINGER』から今作までの期間は、どのようなマインドで過ごしていたのでしょうか?
YUICHIRO「アルバムのリリース自体が3年ぶりだったので、僕たちとしてもお待たせいたしましたという気持ちが一番強かったです。だから、リリースイベンントも予定よりも期間を伸ばして行ってきましたし、これからも丁寧に歌い続けて全国のみなさんに曲を届けていきたいという想いは変わらないです」
RYO「確かに、ひとつひとつの仕事への向き合い方をこの期間で噛みしめる時間が多かったと思います。今まで活動してきて出会った人や出来事を振り返ることで、いろんな人に恵まれて囲まれて歌って来られたんだということを感じています」
KEISEI「今年 9 月にRYOがDEEP を年内で卒業することを発表して、グループとしてのあり方をも う一度みんなで考えたり、今後について話し合った時間だったのかなと思います」
TAKA「それぞれが個々に考える時間も、僕たちにとって大切な時間だったと思います。ツアーが 決まってからは、リリースイベントをやりながらもツアーを意識してライヴすることが多くなりました」
Q.KEISEI さんが言った通り、今年9月RYOさんからDEEPを年内で卒業する主旨の発表がありました。そこにはどのような想いがあったのでしょうか?
RYO「人生は1回きりしかないということを考える時間が、自分の中で増えるようになっていったん です。今年で32歳になって、新たにやりたいことに挑戦してみたいという気持ちが日に日に強くな っていきました。でも、DEEPの活動もある、そんな葛藤が続いていたある朝、起きた瞬間に決心がついたという感じです」
Q.RYOさんの発表を前に、4人で向き合う時間があったと想像しますが、どのようなやり取りがあったのでしょうか?
TAKA「全員で集まって話しを聞いたというよりも、RYOがメンバーひとりひとりに連絡していった感じです。僕は電話があった瞬間に何となくピンときました。凄く前向きな話でしたし、自分のやりた いことが明確に見えていて想いがとても伝わってきたので、その道を選んだのであればがんばっ て欲しいという気持ちでした」
KEISEI「電話があって次に進みたいと言われた時は驚きましたけど、ちゃんと説明をしてくれまし たし、僕も一度きりの人生は今の自分がワクワクしていることをやるべきだと思うんです。だから受け入れましたし、アートの道でもRYOに花を咲かせて欲しいという想いです」
YUICHIRO「僕とRYOとは兄弟なので、昔から絵が好きだということは知っていましたし、また新た な夢が芽生えたんだなっていう想いでした。歌手になるという夢を叶えて、また新たに夢ができた というのはすばらしいこと。とは言え、道は険しく辛いことも絶対にあると思うので、そういう時はDEEPのメンバーとして、兄弟として助けていきたいと思っています」
RYO「メンバーが僕の気持ちを受け止めてくれた上に、さらに今こうして背中を押してくれていることは、本当に感謝しています。僕がDEEPとして活動できる時間は残りわずかですが、そのすべての時間を噛み締められたらと思っています」
Q.そんな時間を経て、シングル「WISH」はいかに制作に入ったのでしょうか?
TAKA「ツアーが決定して、これから新たな一歩を踏み出すDEEPが進化していく種をまいていくこ とを考えたら、年内で卒業するRYOに全面プロデュースしてもらうのがいいんじゃないかということで制作をスタートさせました」
Q.作詞はRYOさんが手がけていますが、どんな想いで書いたのでしょうか?
RYO「この作品で何を書くべきか考えていた時に、今のこの気持ち、感謝の気持ちを伝えつつ、ファンの人だけじゃなくて世の中の人にも響くメッセージが伝えられる曲にしたいなと思ったんです。 何かに迷っている人の背中を押せる曲にしたいという想いで書きました」
Q.最初に降りてきた言葉は思い出せたりします?
YUICHIRO「FISH です。実は仮タイトルも「FISH」だったんです」
Q.「WISH」ではなく「FISH」?
RYO「はい。歌詞も〈ONE FISH〉にしていたり、ちょっと耳に残るトリッキーな歌詞がいいかなと思っ たんです。DEEPとはどういうグループなのか考えると、やっぱり深さを追求してきたグループだと 思います。なので、深海にいる魚というイメージが僕の中で膨らんできた。深い場所にいるにも関 わらず、光を求めているみたいなイメージが最初に浮かんだんです」
TAKA「曲の意味を説明する時は「FISH」の方が人生背景を語れそうなタイトルではあったんです が、さっきRYOが言った通りファンの人だけじゃなくて世の中の人にも響くメッセージと考えたら「WISH」がいいかなという結論になったんです」
Q.このエピソードを知っているだけでも「WISH」の世界観を深堀りできそうですね。RYOさんが歌詞の中で、一番に伝えたいフレーズを挙げるなら?
RYO「人生を精一杯生きている中で、新たな一歩を踏み出すことにちゅうちょしている人も少なくないと思います。そんな人たちへのメッセージを、出だしの〈誰の為に生きているかなんて自分次第間違いなく踏み出すこと恐れても結局過去は返ってこない〉という歌詞に込めました」
YUICHIRO「本当にリアルな歌詞だと思いました。ウソがないというか。僕は素直に身体に入ってきました」
KEISEI「RYOの心の叫びを、歌詞の 1 行目から感じました。今のRYOが決めた道は、本当に誰のためでもないと思いますし、何かに悩んでいたり迷っている人に響く歌詞だと思います」
TAKA「言葉のチョイスが変化球なところもあるんですけど、よく考えられているなと思いました。ち ゃんと音としても捉えられているし、〈人生の残響はもう解き放てばいい〉と〈人生の壇上をがむしゃらに進んだ〉という歌詞では残響と壇上で韻を踏んでいたりします。そういったところを含め、さすが名曲「SORA〜この声が届くまで〜」を書いたRYOだけあるなと改めて感じました。あとは、人生観を表現している曲でもあって、この「WISH」という曲でRYOのこれまでを振り返ることができるし、リスナーの方や僕たちDEEPが何か道に迷った時のRYOからの優しいメッセージも感じる曲です」
Q.今作で現体制のDEEPとしては最後のリリースになります。リスナーには、今作をどのような気持ちで受け取って欲しいですか?
YUICHIRO「ファンの方も様々な気持ちがあると思います。でも、本当に今の僕たちにふさわしい楽 曲が完成したと思っています。新曲の「WISH」にしてもとてもいい曲ですし、これからもずっと歌っ ていきたいです。カップリング曲「SORA〜この声が届くまで〜A cappella」は、コーラスの師匠でもある春川さんにアカペラのアレンジをしていただけて、曲が完成する最後の最後まで一緒にレコー ディングに向き合ってくださいました。このシングルが、今の僕らにとっての最高の作品になったことはまちがいないと思います」
KEISEI「進路を考えたり、新たな決意の元に旅立っていくというシチュエーションが多くなる時期だと思います。そういった方々に、この「WISH」が一歩踏み出す勇気を与える曲になったら嬉しいです」
TAKA「このシングルは僕たちの分岐点であり、DEEPがもう一歩大きいステージに向けて進化して いく門出となる作品だと思っています。ファンのみなさんにもワクワクしてもらえるような曲になって いればと願っています。誰でも生きていれば迷いや、諦めたり辞めよう思ったり、新たな一歩を踏み出せないでいる人もたくさんいると思います。そういう人たちの背中を押せる曲が、この「WISH」だと思っています。そして、僕たちがみなさんを背中で引っ張っていけるくらいの説得力を持って、RYOの想いも背負って、これからも歌い続けていくという僕たちの想いも感じていただきたいです」
RYO「この「WISH」を書くにあたって、最初に浮かんだのが感謝という言葉であり、メンバーとの思 い出でした。そういうことも書こうと思ったんですけど、それを書いちゃうと 1 曲ぜんぶ埋まっちゃう と思ったんです(笑)。なので、僕が旅立つ来年、そして再来年になっても、生き続けている曲にし たいと思って書きました。これが終わりではなく、ここがスタートという気持ちで書いた曲なので、 DEEPの新たな旅立ちに駆ける想い、何かを追いかけていける挑戦心みたいなものを「WISH」から感じてもらえたら嬉しいです」
Q.リリースを前にライヴ・ツアー『DEEP LIVE TOUR 2018 “THE SINGER”』がスタンバイしていま す。どのような意気込みで挑みたいですか?
YUICHIRO「タイトルが『THE SINGER』ということで、来てくださるみなさんもアルバムの曲を主に歌 うのかなと想像されると思います。もちろんアルバム収録曲も歌いますが、デビューしてから12年の間でリリースした曲もたくさんありますし、ツアー自体も3年ぶりということで「お待たせしまし た!」という気持ちで昔の曲も歌っていけたらと思っています。今まで以上にパワーアップした僕ら を見せられるツアーになると思っています。最高に楽しんでいただけるんじゃないかなと、僕自身すごくワクワクしています」
KEISEI「全 13 公演を廻らせてもらう、DEEPにとっても久しぶりのツアーになります。限られた時間 の中にはなりますが、素敵な時間を一緒に共有したいと思いますし、ファンのみなさんの期待を上 回るツアーにしたいと思っています」
TAKA「すでに追加公演も決まっていて、本当にファンのみなさんのおかげです。DEEPのファンのみなさんは本当に最高だなと思いましたし、1 曲入魂、完全燃焼でやりきりたいと思っています。僕 たちの進化が問われるツアーでもありますし、次のステージにステップアップしていくという、DEEPの可能性を感じてもらえたらいいなと思っています」
RYO「本当に久しぶりのツアーなので、純粋に楽しんでいただきたいです。個人的にも、いろんな 感情が入り混じるツアーにはなると思いますが、感謝の気持ちを忘れずに歌を届けたいと思って います。そして、このツアーを観ていただいた方々が、今後のDEEPに期待してもらえる内容にしたいという想いで挑みたいです。曲がありすぎてセットリストはいろいろ悩みますが、絶対に楽しんでもらえるツアーになることはまちがいないと思います」
Q.最後にファンの方へメッセージお願いします。
TAKA「聴いてくださるみなさん、そして僕にとっても勇気を持って次のステージへ踏む込む第 1 歩となるシングルだと思っています。この「WISH」を聴いてくださるみなさんとは、楽しいことも辛いこ とも共有しながら、一緒に目標に向かってがんばっていきたいです。みなさんにとっても、僕たちにとっても、夢への新しい船出への切符となる1枚になったらと思っています」
KEISEI「RYO が歌詞を書いた「WISH」からは、今後のDEEPは3人に託したという意味も感じています。その想いに応えられるように、この曲をずっと歌い続けていきたいと思っています」
YUICHIRO「凄く前向きな曲で、僕自身が弟であるRYOから勇気づけられました。シングル作品としても今までになかったサウンド・アプローチで、今の僕たちだからできる今のDEEPを感じてもらえると思います。たくさんの方に聴いていていただけたら嬉しいです」
RYO「世の中の人たちへのメッセージもありますけど、DEEPがもっと高みへいって欲しい、もっと飛躍して欲しいという僕の想い、願いが込められたシングルです」
(文:馬渕信彦)
DEEP「WISH」ジャケット写真初回盤 画像 2/3DEEP「WISH」ジャケット写真通常盤 画像 3/3
【New Single「WISH」商品概要】
2018年12月26日(水)発売
[仕様&収録楽曲]
[初回生産限定盤]
CD+DVD
AICL-3616〜3617
\1.500(TAX IN)
[CD]
1. WISH
2. SORA〜この声が届くまで〜A cappella version
3. WISH(Instrumental)
4. SORA〜この声が届くまで〜A cappella version (Main Less)
[DVD]
「WISH」楽曲制作ドキュメント(タイトル仮)
【通常盤】CD盤
AICL-3618 / \1.000(TAX IN)
[CD]
1. WISH
2. SORA〜この声が届くまで〜A cappella version
3. WISH(Instrumental)
4. SORA〜この声が届くまで〜A cappella version (Main Less)