早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を、今年の3月に卒業したEXILE TETSUYAが29日、長野県・信州大学で行われた、「中学校のダンス授業の現状および、これからの新しいダンス授業モデル」についての、意見交換会に参加した。
TETSUYA は今年の4月より長野県教育委員会とともに、中学で必修科目となったダンス科目の「新たな授業デザインづくり」に取り組んでいる。EXILEのパフォーマーとして活動する傍ら、大学院では中学校のダンス授業をテーマに研究していた、TETSUYAの意見やアドバイスを聞こうと、会場には信州大学教育学部の学生や教員が集まった。
中学のダンス授業の現状についてTETSUYAは、「生徒間のコミュニケーションの機会を増やしており、前向きに受け止めている」と、学習指導要領の狙いについて評価する一方で、「現場の教員の方々の多くは、指導方法への困難感を抱いており、生徒と教員の温度差をどのようにして埋めていくか」と、課題についても提議した。
教育実習を体験した学生から「思っている以上にダンスに自信のない子供たちが多い中、打開策として発表の場を増やして、ダンスに触れさせることを意識している」との意見に対しては、「発表する場もクラス内だけでなく、例えば、家族や地域の方に見てもらえたりするような環境作りができたら面白い」など、積極的にアイデアも提示した。
また、実際にダンスを教える立場にある教員とは、ダンスが苦手な子供たちに面白いと思わせるエッセンスについて議論。ダンスを「見る」ことから、「この人かっこいいな、すごいな」と思ってもらえるように、教材だけではなくインターネット上のweb動画を活用することを推進するなど、自身の経験を踏まえながら、数多くの意見やアイデアを交換した。
意見交換会を終えたTETSUYAは、「実際の現場に伺わせ頂いて、先生たちが指導方法に困っていることや、教員を目指している教育学部の方々の現状を聞けて良かった」と手応えを口にし、「率直に生徒たちが、ダンスの授業の時間を、楽しい、嬉しいと思ってもらえるように取り組んでいきたい」と思いを語った。