1998年にhideが永眠してから、今年で20年。その節目となる今年も、hideの誕生日である12月13日に新木場STUDIO COASTを舞台に「hide 20th Memorial hide Birthday Party 2018」が行われた。同イベントに出演したMIYAVIのライブの模様をお届けする。
トリ前を飾ったのが、hideからスピリット面を含め大きな影響を受けているMIYAVI。ライブは、ファンキー+ヒップホップ×ロックな『Flashback』からスタート。超絶なスラップギタープレイが炸裂すれば、クワイア風のコーラスも加えながら、MIYAVIは熱くファンキーでビートの効いた楽曲を叩きつけ、会場中の人たちの身体を揺らしていった。
身体を熱く揺らすファンキーでソウルフルな楽曲が飛び出した。MIYAVIは『Dancing With My Fingers』を奏で、観客たちをパーティへ誘い込む。ブラックミュージック色の濃い演奏の上に、エッジ鋭いギター演奏を重ね合わせてゆく様も刺激的だ。まさにこれぞMIYAVI流のファンクロック?!
アタックの強いヒップホップ&EDMサウンドの上で、MIYAVIは観客たちをガンカンに挑発してゆく。『InCrowd』に触れていると、自然と気持ちがアガッてゆく。そして…。
「hideさんが残した音楽と真っ直ぐ向き合えて嬉しく思っています。僕たちが歌い続けていけば、hideさんのスピリットは生き続けると思っています」。ここで、MIYAVIはhideのカバー曲『Pink Spider』を披露。とてもラウドでアグレッシブ、凄まじいくらいにワイルドで大陸的な楽曲へMIYAVIは昇華。身体の奥底に胸っていた原始の魂を引きずり出す楽曲だ。感情が熱く沸きだす、その音楽は、強い命を放っていた。とても生命力にあふれていた。まさに、MIYAVIの身体にhideが乗り移りミックスアップしたような音楽だ。
MIYAVIは、ソリッドな演奏に乗せ、彼自身のスピリットを突き付けるように『Fire Bird』を披露。猛り狂うギターの音が身体中へグサグサと突き刺さる。その音楽は、自然と気持ちを高揚へ導いてゆく。なんてソウルを爆発させた演奏だ。なんてソウルをぶつける表現者だ!!
「揺らそうぜ!!」、アグレッシブな演奏と重厚でダンサブルなEDM STYLEをミックス。MIYAVIが奏でた『Day(ツメ)1』、とても極上なダンスミュージックじゃないか。ジャンルだ、スタイルだなど関係ない。ただただ流れる演奏に身を預け、踊り騒げばいい。それが音楽。それを、MIYAVIは目の前に示していた。共に大きく飛び跳ねながら、無邪気に魂を開放しようじゃない!!
観客たちとの熱いコール&レスポンスを皮切りに、演奏はスリリングでダンサブルな『Strong』へ。挑発する歌と演奏に触発されるままに飛び跳ねたい。気持ちを空っぽに、理屈などすべて消し去り、身体を揺らす極上のダンスミュージックへ身を任せ、心の野生を解き放て。それが、MIYAVIのライブを最高に楽しむ方法だ。
最後もMIYAVIは、ふれた人たちの感情を熱く挑発する『What's My Name?』を叩きつけ、会場中に一体化した熱狂を描き上げていった。 人種も、国籍も、ジャンルも、スタイルを飛び越えた、気持ちを熱くずる音楽をMIYAVIはしっかりと知らしめてくれた。
(取材/文:長澤智典)
『hide 20th Memorial hide Birthday Party 2018』
MIYAVI・セットリスト
M1:Flashback
M2:Dancing With My Fingers
M3:InCrowd
M4:Pink Spider
M5:Fire Bird
M6:DAY 1
M7:Strong
M8 :What's My Name?