J-WAVE開局30周年を記念に、3月9日(土)と10日(日)に両国国技館で行われている、出演者たちが弾き語りで歌い演奏するイベント「30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor」。ここでは、初日となった3月9日(土)のステージから奥田民生のステージの模様をお届けします。
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燻銀な魅力を発揮する奥田民生が、イベントの中盤に登場。大歓声に包まれた中、奥田民生のライブは緩〜い感じで幕を開けた。「今日はユニコーンのプロモーションに来ました」という発言通り、この日はユニコーンナンバーの数々を披露。力強く『働く男』が飛び出したとたんに、会場中から熱い手拍子が沸きだした。奥田民生自身も、激しさと抑えた抑揚を抱いた歌声を巧みにコントロール。場内に熱いロックなエナジーあふれる空気を作り出していった。
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『ブルース』でも奥田民生は、会場に肩肘張らない緩い空気を描きながら、会場中の人たちを自身の懐の中へさりげなく引き込んでいった。けっして派手ではない。むしろ、シンプルすぎる歌と演奏だからこそ、誰もが舞台上から漂う歌の空気を存分に身体中に吸い込み続けていた。
今の等身大な自分を、何も着飾ることなく、自然体な姿のまま、奥田民生は『私はオジさんになった』を歌唱。歌詞も曲調も本人のキャラクターも何も着飾らずに、ありのままを晒すように歌うのだが、それがとても似合う表情として響けば、つい胸を傾けていた。途中からは、観客たちのコーラスを瀬に歌う場面も。観客たちをさりげなく楽しませながらコントロールしてゆく手腕はさすがだ。
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続いて奥田民生は、今の季節に似合う歌の洋服を着るように『雪が降る町』をゆっくりと歌いだした。ゆったりと、おおらかに歌う奥田民生。どこかダミ声な歌声ながら、そこには身体の芯から温めてゆく温かさを覚えていた。その歌声をつかみたくて、誰もが心の手を伸ばし続けていた。歌いだしたとたん、少しでも漏らすことなくその歌声を追いかけたくなっていた。そんな不思議なパワーにずっと惹かれていた。
最後に『ヒゲとボイン』を歌いだしたとたん、会場中から嬉しい驚きの声と熱い手拍子が飛び交いだした。お馴染みの楽曲の登場に、誰もが心を踊らせ、奥田民生の歌に気持ちを寄り添えながら、この瞬間を無邪気に楽しんでいた。熱い手拍子が飛び交う場内??。いや、思いきり手拍子したくなるほど楽しさが全身からあふれ出ていくと言ったほうが正解だ。まさに会場中の人たちの心を、奥田民生は青春という言葉を謳歌していた頃に塗り替えていった。
(取材/文:長澤智典)
【セットリスト・奥田民生(ユニコーン)】
M-1 働く男
M-2 ブルース
M-3 私はオジさんになった
M-4 雪が降る町
M-5 ヒゲとボイン
【イベント概要】
■タイトル: 30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor
■日程: 3月9日(土)、3月10日(日)
■会場: 両国国技館 (東京都墨田区横網1-3-28)
■出演:【3/9】
奥田民生(ユニコーン)
真心ブラザーズ
竹原ピストル
田中和将(GRAPEVINE)
平井大
石崎ひゅーい
Anly(全7組)
ゲストアクト: THE CHARM PARK
オープニングアクト: DedachiKenta
MC: クリス・ペプラー(J-WAVEナビゲーター)