2019.03.09 公開
【ライブレポート】竹原ピストルがアコギ1本で届けるトーキョーギタージャンボリー激情のステージ!<30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE>

竹原ピストル Photo by HAJIME KAMIIISAKA  画像 1/5

J-WAVE開局30周年を記念に、3月9日(土)と10日(日)に両国国技館で行われている、出演者たちが弾き語りで歌い演奏するイベント「30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor」。ここでは、初日となった3月9日(土)のステージから竹原ピストルのステージの模様をお届けします。

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激情した歌をアコギ1本で届ける、まさにフォークシンガーという言葉が似合う竹原ピストル。ライブはさりげなく、何時しか幕を開けていた。とはいえ、歌いだしたとたん、誰もが彼の主張と存在感の強い歌声に心がグッとつかまれていた。『おーい!おーい!!』を歌った瞬間から、この日の会場は竹原ピストルの世界に染めあげられていた。彼の歌い上げる生々しい主張に、会場中から共感を示す叫びが飛び交っていたのも納得だ。

『LIVE IN 和歌山』でも、全力でおせっかいをしてくる歌声に触れていたら、心が熱くなっていた。けっして上品じゃない。むしろ粗野で粗暴な歌だ。でも、そこに本気の想いが生きているからこそ、その声を全身で受け止めたくなる。この想いを受け止めていた岡山の人たち、きっとすげぇ胸を熱くしながら嬉し涙を流してたんだろうな。歌を聞きながら、そんな気になっていた。

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ギターのアルペジオ演奏に乗せ、気持ちを抑えぎみに竹原ピストルは『Forever Young』を歌いかけてきた。みずみずしさを持った楽曲を、少しのノスタルジーを抱かせながらも、今を生きる男の想いを持って彼は響かせてくれた。

「たまにはのんびり行こうぜ」という歌です。肩肘張ることなく、気持ちの揺れ動くまま、竹原ピストルは軽やかに歌いかけてゆく。歌いながらも、歌声や楽曲へ自然と熱を描き加えてゆくところもらしいじゃない。会場中の人たちも手拍子をしながら、『あ。っと言う間はあるさ』を微笑ましい気分で楽しんでいた。

ブルースハープを吹きながら竹原ピストルが歌ったのが、名曲『Amazing Grace』のメロディに竹原ピストルなり祈りの想いを歌詞にして載せた『Amazing Grace』。言葉の一つ一つが、深い想いを抱きながら心にグサグサ突き刺さる。その言葉を、ひと言も漏らしたくない。昂る感情のままに歌う竹原ピストルの歌声を、余すことなく呑み込んでいたい。人の心を打つ歌は。人の魂を震わせる歌には、そんな力が宿っている。

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飛び出したのが、『よー、そこの若いの』だ。会場中の人たちが熱い手拍子を彼にぶつければ、舞台上から湧き出る情熱漲る歌を貪り食らっていた。熱したままの感情を、火傷しそうな想いのままに喰らいついていたかった。サビでは彼と一緒に歌う人たちも。竹原ピストルの歌は、何時だって触れた人たちに熱いエールを送ってゆく。そのエールをもらえることが本気で嬉しいんだ。

滲み出る優しい感情と何処か哀愁を抱いた想いを重ねながら、竹原ピストルは『浅草キッド』を歌いかけた。胸にしみじみと染み渡る、まさにフォークの神髄を覚える楽曲だ。わびしい日常に小さな夢を重ねるように、人の生活から滲み出る情緒を竹原ピストルはモノクロのドラマを描くように歌いかける。その景色を覗きながら側で浸っていたい。そんな気分にさせてくれるのが嬉しいじゃない。

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最後に竹原ピストルは『狼煙』を力強く、激情した気持ちのままにぶつけてきた。竹原ピストルのライブには、何時だって彼の人柄が滲み出ている。その心模様が激しかろうとわびしかろうが、そこに映し出される竹原ピストルという男の人情が大好きだ。その人情に惚れた人たちが今増え続けているのが嬉しいじゃない。そんな姿も、この日のライブを通して感じていた。

(取材/文:長澤智典)


【セットリスト・竹原ピストル
M-1 おーい!おーい!!
M-2 LIVE IN 和歌山
M-3 Forever Young
M-4 あ。っと言う間はあるさ
M-5 Amazing Grace
M-6 よー、そこの若いの
M-7 浅草キッド
M-8 狼煙

 

【イベント概要】
■タイトル: 30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor
■日程: 3月9日(土)、3月10日(日)
■会場: 両国国技館 (東京都墨田区横網1-3-28)
■出演:【3/9】
奥田民生(ユニコーン)
真心ブラザーズ
竹原ピストル
田中和将(GRAPEVINE)
平井大
石崎ひゅーい
Anly(全7組)

ゲストアクト: THE CHARM PARK
オープニングアクト: DedachiKenta
MC: クリス・ペプラー(J-WAVEナビゲーター)

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