3月23日、オトナが楽しめる新たなる音楽フェス『トーキョー・ディスコティック』が千葉・幕張メッセ国際展示場で開催された。音楽フェスとディスコの楽しさを紹介するこのイベントに、SWING OUT SISTER(スウイング・アウト・シスター)が出演した。
なんてお洒落な雰囲気だろう、とてもモダンでソウルフルな空気を描きながらSWING OUT SISTERのステージは幕を開けた。冒頭から、スタイリッシュでソウルフルな『Surrender』を歌い奏で、会場の人たちの身体を優しく揺らしだす。身体の芯からジワジワと熱が沸き上がる、この感覚がとても心地好い。
演奏は、ここから光をまといだした。軽快にスキップするように歌う楽曲に触れながら、一緒に心に光が射し込む感覚を覚えられたのが嬉しいこと。ブラスの音色が、躍動を増すグルーヴが、気持ちにどんどん熱を抱かせる。
つねに心地好いテンションをキープしながら、その中へ、明暗巧みに振幅を与えてゆく。そのさじ加減が絶妙だからこそ、ついSWING OUT SISTERの楽曲へ心を寄り添えてしまうのだろう。何時しか熱を増していた演奏に引っ張られ、気かついたら身体の揺れも大きくなっていたように・・・。
「一緒に歌いましょう」とコリーンが呼びかけた。華やかさを抱いた跳ねた楽曲に合わせ、ともに口ずさむ人もいれば、ずっと身体を揺らし続ける人たちも。どこかジャジーな香りを覚えるところにも、お洒落さを覚えていた。
水の上をゆっくり漂うような心地好さを与えてゆく楽曲や,後ノリのグルーヴに身を浸す場面など、つねに、身体を優しく揺さぶるステージングをSWING OUT SISTERは描き出してゆく。
シャキシャキきしたギターの音色が、会場中の人たちの心をウキウキとした暖かな世界へ連れ出した。深みのある歌声を、どこかファニーな雰囲気を持ってSWING OUT SISTERは伝えだした。演奏が進むごとに明るさとグルーヴが増していく。このまま身体を揺らしながら、ゆっくりアガっていきたい。
『Breakout』 が流れた途端、フロア中の人たちのテンションが一気にヒートアップ。心地好くスウィングする楽曲に身を任せ、誰もが笑顔で身体を揺らしていた。大きな手拍子が会場中を包み込む。躍動するディスコビートも楽しいが、身体の内側から気持ちを揺らすこの感覚も最高じゃないか。
なお、3月24日には兵庫・神戸ワールド記念ホールにて『コーベ・ディスコティック』も開催される。
(取材/文:長澤智典)