2019年6月16日、ONE N’ONLY(ワンエンオンリー)が全国五大都市を巡るツアー『ONE N’ONLY 〜EBiSSH×SBC〜 Dark Knight』のツアーファイナルをマイナビBLITZ赤坂(東京 港区)にて迎えた。
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ONE N’ONLYはEBiSSHとさとり少年団(SBC)の合同ユニットとして昨年4月に始動。
J-popの枠にとどまらないスタイリッシュなサウンドとダンスは活動直後より話題を呼び、今年5月にリリースされた2ndシングル『Dark Knight』はオリコンウィークリーチャート、Billboard JAPAN HOT 100総合ランキングともに1位を獲得。
またYouTubeで公開されている『Dark Knight』の再生回数は200万回を超えており、日本にとどまらずアジア圏を中心に海外からも熱い注目を集めているユニットだ。
今回のツアーはそんな注目を集めた最新シングル『Dark Knight』を引っ提げ、名古屋・福岡・大阪・宮城・東京の全国五都市でライブを実施。チケットも全てソールドアウトとなり、改めて注目度の高さを見せてくれた。
そんなONE N’ONLYのライブは、色々な楽しみ方を、1回のライブで一度に味わえるという特殊な現場で、良い意味で音楽・パフォーマンス・世界観の軸がたくさんある。
異なる色を持った2つのグループが合わさったユニットであるONE N’ ONLYは、主にEDMをベースに、挑発的であったり、攻撃的な要素のあるクラブサウンドから、メロウなポップチューン、さらに今回は夏のビーチやドライブで聞きたくなるような、トロピカル調で仕上げた新たな方向性を示す新曲『HOLIDAY』まで、ファッショナブルなサウンドとダンスによるパフォーマンスで、J-popリスナーはもちろん、洋楽など様々な音楽好きのリスナーも一目置くようなステージを披露している。
また個性豊かな7人が集まったからこそ、繰り出せるパフォーマンスも注目したいところ。
メンバーそれぞれが持つ声の質や、ラップ・高音・重低音など得意分野を使い分けて繰り出されるボーカルラインは、個性豊かで、楽曲に様々な表情を生み出す。
また様々な形で展開されるフォーメーションダンスも鮮やかに楽曲の世界観を描きだしている。
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そうしたスタイリッシュな世界観を楽しんでいたかと思いきや、タオルを回して盛上る『夏へダイビング』など、‟さとり少年団‟の楽曲においてはかわいらしさや元気な側面を、『Just Like Me』などEBiSSHの楽曲では攻める‟オラオラ‟な男らしさを感じる側面を出してくる。
しかもパフォーマンスはそれぞれのチームのメンバーである全員が行うので、それぞれのメンバーが自分のグループにいる時とは、少しイメージの異なる意外な姿を見せる事もある。
例えばさとり少年団の『Winter Life』ではボーカル永玖に加え、EBiSSHのNAOYAも加わり「俺の事好きー!?」と観客へ、かわいらしく茶目っ気たっぷりに呼びかける場面を今回のライブでは見られたが、これはONE N' ONLYでもEBiSSHでも見られない姿だ。
そしてライブ中、メンバーは飾らない等身大な素顔を包み隠さず見せてくれる。
目立ちたい事を隠さない、自分のたちの曲なのに「振りが分からない」とマイペースに思った事を口にする、不器用、真面目、世話をせずにいられないお母さんキャラ…などなど全員が個性的だが、それがうまく調和している。
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またキャラクターをうまく生かしたMCは女子ならほっこり必至。
例えばTETTAはもっぱらいじられキャラながら愛されキャラでもあり、REIに突然イスラエル語を勉強していた事を暴露されたりしながらも、NAOYAからは真面目なコメントをする前に「できる?」と本気心配されたり、お互いがそれぞれのキャラクターをうまく生かし合い、絶妙なチームワークを作り出している。
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ただ、それは単に仲が良いだけではなく、お互いをリスペクトして信頼し、良いパフォーマンスを作るために支え合っている所から来るものなのではないだろうか。
例えばボーカルを担当する永玖・REI・TETTAは3人でバラードを聞き手にいかに届けるかを話し合い、ボーカルの調整を図った裏話をMCで明かし、ダンサーの颯斗は初めて振付にも挑戦したそうだが、それぞれのメンバーの個性を熟考した上でダンスを各メンバーに割り当てたそう。またメンバーが他のメンバーの練習を手伝ったり、助けたりするといった話が出てくる事もある。
1回見れば、様々な切り口で、様々な楽しみ方を見いだせるONE N’ONLYのライブ。
なお、この日は今年の11月に東名阪のZeppツアーを行うことが発表された。
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最後のMCで、謙信が不器用そうに言葉を選びながらも「大きい会場を制覇して、天下を取りたい」とまっすぐに前を見据えて力強く語り、メンバーも次々とその言葉に賛同を寄せていた。
また各種チャート1位を取ったものの、颯斗は「やっとスタートダッシュをした所。これからもっともっと上へ行きたいし、1位を取り続ける意気込みでこれからも頑張る」と力強く宣言をした。
今のワンエンなら、これらの言葉も到達できる目標として、現実味を帯びてきているのではないだろうか。
そんな彼らのパフォーマンスを身近に楽しむことができる絶好のチャンスが先のライブだ。
今回チケットがソールドアウトになった事もあるので、気になる方はぜひ早めにチェックをした方が良いだろう。
(取材・文/佐藤早雪)
ONE N’ONLY オフィシャルホームページ
http://one-n-only.jp/