今年、ソロデビュー15周年イヤーを迎えたKREVAが、15周年記念ライブを日本武道館で開催。会場に詰め掛けた1万人の観客と自身の確かな「成長の記録」を刻んだアニバーサリーライブの模様をレポートする。
2019年からソロデビュー15周年イヤーに突入したKREVAは現在、1月から9月8日(=クレバの日)まで9ヵ月連続リリースを敢行中。そのなかで、6月19日には第6弾として過去の作品をバンド・アレンジでレコーディングした“ニューベストアルバム”『成長の記録〜全曲バンドで録り直し〜』を発売。6月30日にはそれに伴う公演<KREVA 15TH ANNIVERSARY YEAR『KREVA NEW BEST ALBUM LIVEー成長の記録ー』>を東京・日本武道館で開催した。
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KREVAにまつわる15年分の様々な「成長の記録」が、あちこちに散りばめられた武道館公演となった。まず、武道館の入り口横には15年分のグッズの変遷が一目で分かるディスプレイが登場。場内に入ると今度は“DJ 908”が15年分の楽曲からチョイスして作ったインストKREVA MIXがBGMとして流れていて、訪れた観客のテンションを徐々に上げていく。超満員の観客で埋めつくされた武道館、照明が消えて開演時間になると柿崎洋一郎(Key)、白根佳尚(Dr)、近田潔人(Gu)、大神田智彦(Ba)、熊井吾郎(DJ+MPC)による演奏が始まり、客電が灯ると同時に天井から15年分のロゴマークが入った白い風船が舞い降りる。
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大量のスモークに包まれたステージ中央に全身白できめたKREVAが佇み、「居場所〜2019 Ver.〜」を歌い出したところからライブはドラマティックに幕開け。そこから「王者の休日〜2019Ver.〜」、「アグレッシ部〜2019Ver.〜」を連打すると早々にシンガロングの輪が広がり、会場じゅうを沸かせる。この日は、先日発売したベスト盤を受けて全編バンド編成でライブは進行。「ここからはひと楽器ずつ紹介していこうと思います」とKREVAが話し、以降は各パートの楽器をピックアップしながらその楽器とラップがどうからみあっているのかを実演つきで解説していった。DJ+MPCでは「国民的行事」と「ACE」をマッシュアップさせたビートをラップでガンガン乗りこなしてみせ、「中盤戦」はDrと圧巻のセッションバトルを展開。
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「I Wanna Know You〜2019 Ver.〜」でBaがグルーヴィーな空気を作ると、「今夜はブギーバック」まで投入し、歌で武道館をダンスフロアに。「希望の炎」はGtの弾くアコギと、「瞬間speechless」はKeyとそれぞれ弾き語りスタイルでのセッションまで披露したKREVA。こうしてBEST盤収録曲を中心に、ここでしか聴けない趣向を凝らしたアクトで観客を楽しませ(エンタテインメント)ながら、音楽の聴き方を分かりやすくエデュケーションしていく“エデュテイメント”のライブのやり方も、KREVAがこの15年の歴史のなかでテクニックに磨きをかけてきた部分。
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こうして、あっという間に本編を駆け抜け、最後はKREVAが「みんなの声を思う存分聴かせてくれ」といって、「イッサイガッサイ〜2019 Ver.〜」からはKREVAのラップ(この日は「今年の俺は違うぜ」といってハーモニカも演奏!)とバンドにオーディエンスの歌う声まで加わり、本編ラストまでこの上ない多幸感に包まれながら、KREVAが15年かけて積み上げてきた様々な成長の記録を、武道館という居場所にアグレッシブに刻みつけていった。
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こうして、今年も新しいやり方で“最高”を更新したKREVA。アンコールでは連続リリース企画の第7弾として6月30日深夜24:00に配信の新曲「無煙狼煙」と、8月5日に第8弾として配信するコラボ曲「ONE feat. JQ from Nulbarich」の一部を自身のDJプレイを通して披露。さらに、終演後にはスクリーンを通して9月4日に第9弾として昨年12月に行なった<完全1人ツアー>の東京公演を収めたライブBlu-ray/DVD『完全一人ツアー 2018 at Zepp Tokyo』を、第10弾として9月18日には8枚目のオリジナルアルバム『AFTERMIXTAPE』をリリースすることをアナウンス。そうして、最後に毎年恒例の主催フェス「908 FESTIVAL」を今年は9月26日に神奈川・横浜アリーナで開催することを大発表したKREVA。その成長はまだまだ止まりそうにないーー。