8月3日(土)・4日(日)、10日(土)・11日(日･祝)・12日(月･振休)の5日間、茨城県国営ひたち海浜公園で国内最大の野外音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」が開催されている。4日にサンボマスターが登場。ROCK IN JAPANで最大となるGRASS STAGEに出演し、彼らにしかできない熱いメッセージが炸裂するライブパフォーマンスを展開した。

初日に続いて炎天下となった2日目のGRASS STAGEの午後2時過ぎ。サンボマスターの3人がステージに登場。「今日のピーク、ここに持ってこれますかー！」山口隆(Vo./Gu)のシャウトからスタートした1曲目は『世界をかえさせておくれよ』。怒涛のオープニングと思いきや、山口は盛り上がりにまだまだ納得していない。「あれ？今日、ROCK IN JAPANですよねぇ？やる気あんのかー！もっとでっけえ声出せるだろー！」山口がステージ上からあおると、それが合図かのようにオーディエンスが一気にステージ前へ詰め寄せた。

サンボマスター(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)  画像 2/6

それでも「聴こえねえんだよ！もっと声だせー！」山口はオーディエンスをあおりつつ畳み掛けるように曲を続け、会場のボルテージをグングンと上げていく。「まだ恥ずかしがってるヤツいるのか！恥ずかしがりに来たのか、踊りに来たのかどっちなんだよー！」そこまで言われたらオーディエンスも我を忘れて踊るしかない。気づくと会場は地面が揺れるほどの盛り上がりを見せていた。さらにこの日はドラムス木内の誕生日ということで「ハッピーバース！」のコール＆レスポンスでも大いに盛り上がった。

サンボマスター(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)  画像 3/6

山口のギターソロからスタートした『ラブソング』は、もう一度会いたい人への想いを綴った歌。曲の後半では、演奏をすべて止め広大なGRASS STAGEを静寂で包み込んだ。数十秒の静寂が続くと、会場からは自然に手拍子が鳴り響き山口がようやく口を開く。

「俺はI LOVE YOUって言いに来たんだ。6万人にじゃねえ。おめえに6万回言いに来たんだ。令和最初のROCK IN JAPAN。令和まで生き延びてくれてありがとう。そんなおまえら一人ひとりにI LOVE YOUって、ROCK‘N’ROLLって言いに来たんだ」福島が地元で、震災などで多くの知人を失くした彼の思いが炸裂する。

サンボマスター(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)  画像 4/6

「令和元年のROCK IN JAPAN、GRASS STAGEでミラクル起こせる人ー！今ここに人生のピーク持って来いよー！」そんなシャウトからの『できっこないを やらなくちゃ』。そして「お待たせしましたー！GRASS STAGEで愛と平和を叫べる人ー！」の掛け声とともに彼らの代表曲『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』と続く。「愛と平和」のコール＆レスポンスとともにGRASS STAGEには一斉に拳が上がりステージの盛り上がりは頂点へ。

サンボマスター(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)  画像 5/6

「こんなにすごい数の人が集まってくれて、みなさんが優しいからワンマンライブみたいに思っちゃったけど、みなさん生きていてくれてありがとう。みんながピンピンしてるんじゃなくて、ボロボロになって必死で生き延びてきたってのもわかってる。これからまたクソみたいな日常が始まるかもしれないけど、みんなでこんなすごい空気作ったんだから、何かあったら今日のこと思い出してくんねぇか？クソみたいな日常なんてどうでもいい。こんなにすごいことできたんだから」。そんな山口の熱いMCとともに、ラストソングとなったのは『輝きだして走ってく』。曲に込められたメッセージとともに、山口はオーディエンスに夏休みの宿題を出した。「勝手に死ぬんじゃねえぞ。この盛り上がりを作るにはお前が必要だ」。

サンボマスター(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019)  画像 6/6

最後の最後まで熱く、そして優しい愛に満ちたサンボマスターのパフォーマンス。「笑ってっか？泣いてんじゃねえぞ」歌の途中で何度もそう繰り返していた山口の姿が心に焼き付くステージとなった。

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」
8/4 サンボマスター セットリスト

M1.世界をかえさせておくれよ
M2.青春狂騒曲
M3.ミラクルをキミとおこしたいんです
M4.ラブソング
M5.ロックンロール イズ ノットデッド
M6.できっこないを やらなくちゃ
M7.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
M8.輝きだして走ってく