8月27日、味の素スタジアムにてa-nation stadium fes. 2016 powered by dTVが開催され、日本の伝統芸能とロックを融合させた新感覚ロックエンタテインメントバンド、和楽器バンドが出演した。
鈴華ゆう子(Vo.)、いぶくろ聖志(箏)、神永大輔(尺八)、蜷川べに(津軽三味線)、黒流(和太鼓)、町屋(Gu.)、亜沙(Ba.)、山葵(Dr.)の8人がステージへ登場。その姿は会場へ降りしきる雨もまるでステージ演出のようにも見せてしまう独特の迫力がある。
海外でも高い評価を受け今年大躍進を遂げた和楽器バンドは『千本桜』『星月夜』とまずはその独自の音楽世界を会場に魅せつける。三味線や尺八のソロパート、そしてなにより見事なまでのロックサウンドとの融合。和楽器の無限の可能性を感じさせられる。そして鈴華ゆう子のどこまでも伸びやかな歌声が心地良く響き渡る。「a-nation楽しんでいくぞ!」とガンガンにオーディエンスを煽り和楽器バンドの世界に会場を巻き込んだ。
「今年の夏は和楽器バンドにとって最高の夏になりました!もうすぐ夏は終わっちゃうけど今日という日を一緒に楽しむぞ、いいか!」と鈴華が会場へ問いかけると大歓声で応えるオーディエンス。続いて披露されたのは、詩吟の師範で全国コンクール優勝経験もある鈴華の詩吟から始まる和楽器バンドならではの楽曲『暁ノ糸』。そしてテレビ東京系リオ五輪中継応援ソングに起用された『ミ・ラ・イ』が披露。力強く心に響く一曲に会場は魅了された。
ここで黒流が「楽しんでますか、a-nation!これから俺たちと皆で勝負だ!」と山葵と共に『Dr和太鼓バトル』を始める。ドラムと太鼓を激しく叩きコール&レスポンスを行うというものだ。最初、レスポンスの大きさに満足出来なかった黒流は「駄目!全然駄目、そんなんじゃBIGBANGさん出てこないよ!」と、この日のヘッドライナーがBIGBANGという事も交えて煽り爆笑と共にオーディエンスの心を掴む。会場一体となって大歓声とドラム&太鼓で爆発的サウンドを生み出すと会場からは大きな拍手が送られた。
鈴華が「次の曲が最後の曲です。ラストは日本人らしい誰でも知っているリズムで一つになるぞ!」とシャウトし、黒流が「a-naion全員で行くぞ!お手を拝借!」と、この日のラストナンバーは三三七拍子のリズムから始まる『起死回生』。
「a-nationありがとう!」
鈴華が感謝の想いを爆発させ、唯一無二の和楽器バンドの音楽をしっかりと感じさせてくれた熱狂のステージは幕を閉じた。
(取材/文:山岸一之)
【和楽器バンド セットリスト】
M1.千本桜
M2.星月夜
M3.暁ノ糸
M4.ミ・ラ・イ
M5.Dr和太鼓バトル
M6.起死回生