2011年より毎年開催されているテレビ朝日主催の音楽ライブイベント、テレビ朝日ドリームフェスティバル(通称:ドリフェス)が幕張メッセ国際展示場ホールにて開催された。台風19号の影響により、2日目からの開催となったものの、ラストを飾る14日(祝・月)は予定通り開幕。GLAYのライブレポートをお届けする。
今年デビュー25周年を迎えたGLAYが選ぶ始まりの曲は、あえて万人が知らない「ALL STANDARD IS YOU」。2001年にリリースされたアルバム「ONE LOVE」のオープニングであり、知る人ぞ知る楽曲だ。TERU(Vo)のアカペラから歌いだされるシンプルな歌詞に、TAKURO(Gt)とHISASHI(Gt)のギターサウンドが響きわたり、JIRO(Ba)のベースが重なりあうロック・バラードからのスタートに、オーディエンスの意識はあっという間に彼らに釘付けとなった。
意外な選曲から続くナンバーは、GLAYデビュー20周年にリリースされた「VERB」。吹き上がるファイアーボールを目の前に「行くぜー!!」と勢いよく叫ぶと、全開のロックナンバーでテンションを引き上げていく。数多のメジャー曲を持つ彼らだからこそ、次の歌声は……?と予測したところで、さらなる大きな裏切りを見せてくれたのが、3曲目の「Flowers Gone」。インディーズ時代のデモテープ「DANCE VISION」に収録されているメジャーデビュー前の楽曲をドリフェスに投入するという想定外のサウンドで、ビジュアルバンドの貫禄を見せた。
GLAY ©テレビ朝日ドリームフェスティバル2019 / 写真:岸田哲平 画像 2/5
「先輩と後輩と…、すごい真ん中で、いいバトンを渡すくらいのことをしたいんですけど(笑)」とオーディエンスへの挨拶も早々に、デビュー25周年の記念シングル「G4・Ⅴ-Democracy 2019-」に収録されている「JUST FINE」を歌い上げていく。GLAYらしさを体現したアップテンポのロックナンバーを、火柱が立ち上がる中で披露する圧巻のライブパフォーマンスはファンならずとも熱狂してしまうのは言うまでもないだろう。
さらに「everKrack」「THINK ABOUT MY DAUGHTER」とセットリストは進む。誰も予想しなかったGLAYの魅力が溢れるロックサウンドに巻き込んでいくと、「AMERICAN INNOVATION」でワンマンライブではお馴染みとなる、頭上でタオルを振り回すプロペラを催促しながら、「皆さんのかわいいかわいい手拍子をください!もっと!!」と場内を煽り倒していく。
GLAY ©テレビ朝日ドリームフェスティバル2019 / 写真:岸田哲平 画像 3/5
GLAY ©テレビ朝日ドリームフェスティバル2019 / 写真:岸田哲平 画像 4/5
そしてラストを飾る歌声は、28thシングル「BEAUTIFUL DREAMER」。センターステージまで歩み、オーディエンスとの距離をぐっと縮めると「これからも30周年、40周年とライブをやっていきます!」と高らかに宣言。これからも前を向いて前進してほしいという想いを込めて熱い歌声を届けた。
「最後まで楽しんでください!また皆さんの街でお会いできたら、これ以上のパフォーマンスをお届けします!幕張、愛してるぜ!!」ステージの端から端まで駆け寄り、オーディエンスの顔を焼き付けたGLAY。今年10月にリリースされたニューアルバム「NO DEMOCRACY」に収録されている「My name is DATURA」をエンディングに、いつまでも余韻を残すライブで場内を魅了した。
デビュー25周年のアニバーサリーとなる2019年は「GLAY DEMOCRACY」をテーマにした7つの公約を掲げると同時に、大型ツアーや海外ツアーなどアグレッシブな活動を発表しているGLAY。ますますパワーアップする彼らの勇姿から目が離せない。
GLAY ©テレビ朝日ドリームフェスティバル2019 / 写真:岸田哲平 画像 5/5
※記事、初稿掲載時に楽曲名および表現の誤りがあったことをお詫びします。
GLAY セットリスト:
M1. ALL STANDARD IS YOU
M2. VERB
M3. Flowers Gone
M4. JUST FINE
M5. everKrack
M6. THINK ABOUT MY DAUGHTER
M7. AMERICAN INNOVATION
M8. BEAUTIFUL DREAMER
M9. My name is DATURA