5月5日、昨年に続き2回目の開催となる埼玉県最大GWのロックフェス、VIVA LA ROCK 2015がさいたまスーパーアリーナにて開催された。
屋外となるTSUBASA STAGEにN'夙川BOYS登場! ステージは、曲やその日の気分によってメンバーの楽器パートが変わるという、他バンドではありえない彼らならではのセッティングに。なんとステージ中央にドラムセットが3向き合って叩けるように設置されているのだ。さて、いったいどんなパフォーマンスで楽しませてくれるのか。
スピーカーから流れる車のエンジン音とともにメンバーが登場。登場したばかりにもかかわらず、手にしていたタンバリンをオーディエンスに向かって放り投げるギターのシンノスケBOYs。そしてボーカルを務めるマーヤLOVEと、紅一点のリンダdada。個性の塊のような3人のステージがスタートする。
「VIVA LA ROCKって、ROCKがあってもROLLが足りねえぞー夙川BOーYS!」の掛け声とともにマーヤがジャンプして1曲目『プラネットマジック』が演奏された。2曲目『BANDがしたい!』ではさっそくフォーメーションチェンジ。ステージ中央の正面に向いたドラムセットの上でシンノスケがギターをかき鳴らし、その足元でマーヤとリンダが向き合ってドラムを叩く。2曲目のラストでは、マーヤの片手からドラムスティックがはじけ飛び、ついでに残りの1本もオーディエンスに放り投げるエピソードも。
リンダがメインヴォーカルの『Candy People』では、シンノスケがドラムを担当。ピンクのストッキングでステージの端から端まで気持ちよさそうに踊るリンダの歌に、自然にオーディエンスの手拍子が重なった。そしてここから先、オーディエンスは夙川BOYSの真骨頂を見せつけられることになる。
「ROLLしてますか? まだしてない? じゃあビバラ、行きますか? 最後に行っときますか!」とマーヤの掛け声とともに始まったのは、映画『モテキ』のクライマックスで使われた彼らのブレイクナンバー『物語はちと?不安定』だ。
曲中、突然走り出し、ギターを抱えたままステージ横に組まれたやぐらにガンガン登るシンノスケ。文字通りやぐらのてっぺんまで登ると、ひと通りギターをかき鳴らしてから降りたかと思いきや、そのまま観覧エリアのの中央通路を横切り、エリアの外れにあるスーパーアリーナの案内標識によじ登る。さらに観覧エリアの通路脇からモッシュエリアに突入。オーディエンスの頭上に持ち上げられながらステージに戻るという離れ業をやってのけた。
ステージに戻ってきたシンノスケに対するマーヤも負けてはいない。「最後にみんな叫べますかー!跳びます!」と次はマーヤがオーディエンスの中にダイブ。体を持ち上げられながらコール&レスポンスという衝撃のパフォーマンスが繰り広げられた。
3人のルックスと個性、演奏スタイル、そしてオーディエンスを巻き込んでの驚愕パフォーマンス。あっという間の時間だったが、彼らの強烈なインパクトを目の当たりにするには十分過ぎるステージになった。
(取材/文:大坂晃典)
VIVA LA ROCK 2015
N'夙川BOYS セットリスト
M1.プラネットマジック
M2.BANDがしたい!
M3.Hello, 999
M4.Candy People
M5.物語はちと?不安定