2021.04.19 公開
M!LK、1年3ヶ月ぶりの有観客ライブ開催!夏には5都市Zeppツアーも決定

M!LK全国ツアー「M!LK SPRING TOUR 2021 “energy”」より Photo by 笹森健一  画像 1/13

変幻自在の5人組ダンスヴォーカルグループ、M!LKが丑年=M!LKイヤーである2021年の4月17日(土)に、神奈川県・カルッツかわさきにて全国ツアー「M!LK SPRING TOUR 2021 “energy”」の初日公演を迎えた。

M!LKは昨年、季節ごとに4度のオンラインライブを行ったが、有観客でのライブは2020年1月31日に東京・豊洲PITで行われた7人体制でのラストにして、5人体制でのスタートとなったワンマンライブ「7人7色~Winding Road~」以来、実に1年3ヶ月ぶり。2020年4月から予定していた全国Zeppツアー「M!LK SPRING LIVE TOUR 2020 Juvenilizm」の全公演が中止となってしまったため、新体制となる5人でのツアーは今回が初めてということもあり、会場に集まった大勢のみ!るきーず(ファンの愛称)は開演前から再会の喜びと新たな出発への期待感で溢れていた。

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開演直前のホールには、7人体制のラストライブで最後に歌われた「Winding Road」がBGMとして流れていた。開演時刻と同時に暗転すると、スクリーンには真っ白な薔薇が映し出され、卒業していったメンバーを思わせるように2枚の花びらがと舞い落ちる映像から始まった。続いて、リーダーである吉田仁人が砂時計をひっくり返すと、止まっていた時間が動き始め、ホール内に心音が鳴り響くなかで、青く光るジャケットを纏ったメンバーは、ステージ後方に設置された5枚のLEDスクリーンの前に登場。1曲目は、今、この瞬間をともに楽しもうという思いを込めた「疾走ペンデュラム」。佐野勇斗は「みんな会いたかったぞ! 今日は来てくれてありがとう!!」と絶叫し、メンバーがキュートな牛になった映像をバックに歌った「テルネロファイター」では、最後に山中柔太朗が決めセリフ「モ〜」を愛嬌たっぷりに決め、パンクロック「SAY YEAH」の曲中ではメンバーそれぞれがみ!るきーずに直接、「会いたかったよ」「久しぶり」と思いをストレート伝えると、「Goin’Down」ではラララの大合唱の代わりに、ペンライトを揺らす、ライブならではの一体感が実現した。

「このような状況の中、足を運んでいただきありがとうございます。全力でパフォーマンスしますので、楽しんでいただけたらと思います」という吉田の挨拶を経て、3月24日にリリースしたニューシングル「energy」のカップリングに収録されている新曲「行けたら行くよ」を初披露。歌詞に登場するスマホを持ってるかのような仕草が盛り込まれたファンク・ディスコナンバーから、曽野舜太と塩﨑太智がレボリューションを起こす、80年代風のハードロックナンバー「SDR」と2曲続けたところで場面は一変した。

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中盤で彼らは、色を失ったモノクロームの世界を表現していた。全身、真っ白い衣装に着替えたメンバーは初めて全員でヘッドセットを装着してのパフォーマンス。「May」での喪失感を取り払うかのような激情的なダンス、「君の知らない世界へ」での椅子を使った演劇的な見せ方、そして、17歳のラッパー・さなりが提供したフューチャーベース「energy」では、オートチューンをかけたラップに加え、サビのパートと歌ではなく、クールでキレのあるダンスで魅せた。のちのMCで佐野が息を切らし、目を開いたままで「めっちゃしんどいじゃん!M!LKすごいわ」と語っていたが、その後に真っ直ぐに前を見据えて歌った初披露の新曲「何処へ」と「君がくれた宝物ならココにある」というバラード2曲を含め、これまでにない表情と質感を見せてくれたパートとなっていた。

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そしてライブはモノクロからカラーへ色付いていく。花が満開のピンクの衣装へとチェンジしたメンバーは、4月14日に配信されたばかりのシングル「恋がはじまる」で王道アイドルの煌めきを放ち、声が出せない観客の代わりにメンバーが録音したコールを重ねた「My Treasure」でも全力でジャンプをしつつ、最後に曽野は<みんな、大好きだよ>と告白。共に過ごす仲間をテーマにした楽曲を歌い終えた後のMCでは、本公演の衣装を山中がプロデュースし、演出を塩﨑が担当していることが明かされたが、時間が止まったように見えて、無観客の配信ライブなどの発信を行ってきた彼らの1年間の成果の1つだろう。本編終盤は桜の花が舞い散る映像をバックに「桜咲く頃には」や「ERA」など、別れと出会いを繰り返しながらも、明日へ向かって突き進んでいくという意思を感じる楽曲をパワフルにエモーショナルに歌い、青春真っ只中の今を込めた「Now Story」で本編を終え、メンバーは笑顔で手を振りながらLEDの後ろへと姿を消した。

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アンコールでは世界観が一転、ルーレットを使った日替わりゲームで大暴れ。山中がステージ上でコケるほどの騒ぎっぷりで楽しませたが、そこからは「Brave Saga」や「DEAR LIFE」ではしっかりと歌い踊り、吉田が「改めてスタートしたと目で見て、実感してます。まだまだ進化し続けるM!LKをよろしくお願いします!」と伝え、さまざまなエネルギーで満ちた舞台は大団円を迎えた。



なお、M!LKはアンコールで夏に全国5都市を回るZeppツアーの開催を発表。また、「M!LK SPRING TOUR 2021“energy”」ツアーは、このあと6公演を実施。翌日も同会場でセットリストの異なる2公演を行い、4月27日(火)に愛知県・ダイアモンドホール、5月4日(火・祝)に大阪・なんばHatchでそれぞれ2公演を行う。


(文:永堀アツオ)

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