2021年8月7日(土)、8日(日・祝)、9日(月・振休)、14日(土)、15日(日)の5日間、茨城・国営ひたち海浜公園にて開催予定だった野外ロックフェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の中止が発表された。
中止に至った経緯について事務局は、茨城県医師会および県下26の医師会等から中止要請があったことを明かした。コロナ渦での開催に向けて大会規模を縮小しながらも、地元自治体との調整や熱中症対策を含めた救護体制、直行直帰を推奨したバスツアーなど対策、準備が進められてきていた。
総合プロデューサーを務める渋谷陽一氏は、「「ロック・イン・ジャパン 2021」の開催は中止になってしまいましたが、各地で夏フェスは開催されます。絶対に成功してほしいです。音楽を止めない、フェスを止めない、という思いは多くの音楽ファンが持つ共通の思いです。コロナ禍にあって障害はありますが、あの祝祭空間を私たちは守っていかなければなりません。そんな思いでこの文章も書かせていただいています。いつも最前線で戦い、状況を切り開く覚悟で頑張ってきましたが、今回は思いはかないませんでした。」と開催中止に悔しさをにじませた。
また、「「ロック・イン・ジャパン 2021」にむかうアーティストの気持ち、フェスを楽しみにしている参加者の思い、それを考えると何とも言えない気持ちになります。悔しいです。申し訳ありません。でも私たちはこれからも最高のフェスを作り続けます。今回のことで、その思いはより強くなりました。繰り返しになりますが、これから開催される夏フェスの成功を強く願い、応援したいと思います」と続けた。
今回の発表についてSNS上では、
「悔しいのは私たちファンだけじゃなくて アーティストもスタッフも、みんな悔しいんよな」
「コロナ禍での大規模フェス開催がいかに難しいことなのか、改めて思い知らされました これからもロッキンを応援し続けます」
「とにかく 何度でも諦めずにフェスを待ち望んでおります。ありがとうございます」
「来年以降必ず開催できるように心から祈っております」
などフェスへ思いを寄せるファンからのコメントが続々と発信されている。
【事務局からのメッセージ】
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021の開催を中止いたします。
今年はコロナ禍での開催ということで、感染防止をテーマに例年の7ステージを1ステージにし、参加者を例年の半分以下という形で進めておりました。その中でも非常に多くの方に参加を決めていただいておりました。その事実に、どれだけ励まされたか分かりません。そんな皆さんの強い期待と覚悟に応えることができなかったのは非常に残念であり、大変申し訳無く思います。
私たちは、コロナ禍に於ける安全なフェス実現に向けて、1年以上の長い時間をかけて開催スキームを検討してきました。そして、会場である国営ひたち海浜公園、地元自治体の茨城県やひたちなか市との協議の末に開催の承認をいただいて準備を進めてきました。
7月2日(金)に、茨城県医師会および県下26の医師会等による中止要請が、事務局に対しなされました。また、仮に開催する場合であっても、更なる入場制限措置等を講じ、参加者の会場外での行動を含む感染防止対策に万全を期すことを要請されています。
先行受付の段階で、既に収容人数の上限に達し、多くの落選通知を出さざるを得ませんでした。このタイミングでさらなる入場制限措置をとることはできない状況にあります。
また、会場や県、市との協議に基づいて、今年はJR勝田駅および周辺の混雑を緩和するため、収容人数に対し例年以上の専用駐車場を用意し、車やアクセスバスツアーによる直行直帰を推奨しておりました。ただ、皆さんの宿泊や移動を含めた会場外での行動を管理することは、実質的には困難です。
フェスを開催するためには、開催地のご理解とご協力が何より大切です。まして、コロナ禍においてはなおさらです。コロナ対策と熱中症対策の両立を目指し、会場内での救護体制を強化してまいりましたが、地元病院・医療関係者のご理解・ご協力は欠かすことができません。医師会からの中止要請を重く受け止め、事務局内で協議を重ねた結果、ROCK IN JAPAN FESTIVALの開催を断念するしかないと決断しました。
チケットの払い戻し方法につきましては、7月中旬にお知らせいたします。今しばらくお待ちいただければと思います。
今後も、全国各地でフェスの開催が予定されています。その開催を私たちは切に願い、応援しています。そして、参加される皆さんには、フェスを成功に導いてほしいと思います。
【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021】
http://rijfes.jp/