2021.09.13 公開
MINMI、デビュー20周年目前! 緊急ビルボードツアーを完走

MINMI「TOUR 2021“HANABI”」東京公演の様子(※提供写真)  画像 1/3

『Road to 20th Anniversary』を謳ったMINMIのビルボードライブツアーが、横浜・大阪と巡り、東京公演でファイナルを迎えた。

盟友Infinity16をバックセレクター、先輩シンガー三木道三 a.k.a DOZAN11をフィーチャリングゲストとして招くという、往年のレゲエファンであれば驚愕するような豪華布陣で、MINMIは久々のLIVE TOURを敢行した。
今回は一ヶ月前に緊急決定したという突発的ツアー【TOUR 2021“HANABI”】。この夏にリリースしたばかり「HANABI」を始めとした新曲をどうしても歌いたくなった彼女が、仲間に声をかけ、秋の始まりに季節外れの「花火」を打ち上げた格好となった。

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最終公演、開演時間。
暗がりの中、高々と腕を掲げたInfinity16のTELA-Cが、DJ PLAYを始めるとステージに薄灯りが差し込む。徐々に爆音で満たされていくそこは、格式の高いビルボードではなく、いつもの「Club」。唯一異なるのは、特有の喧騒がない事。それはステージ上から「盛り上がるなら、足鳴りやクラップで」と何度も彼が呼びかけたから。客席に異様な期待感を充満させたTELA-Cが、「MINMI~~!!!」と叫ぶ。二階席後方から青と白のスポーティな衣装をなびかせたMINMIにピンスポットがあたる。
「まだまだここは真夏ですか?」
いきなりトップギアで、オーディエンスを煽りながら、名曲「真夏のオリオン」歌いながら階段を降りていく。そのまま「LOTTA LOVE」「サマータイム」「#ヤッチャイタイ」と自身のアッパーチューンを連続投入。
「心の声は聴こえてるよ!!」
感染症に最大限の配慮をしながら、ダンサーとドラマーとDJを従えて、フロアに促した手拍子を大きな唸りに変えていくライブメイク術は、まさに彼女の19年のキャリアの賜物と言えるだろう。
「私は、来年20周年を迎えます。19って事はまだまだ未成年(笑)。これからもみんなと歩いていきたい」
そんな想いを口にして、不意に大きく息を吸い込む。
デビュー曲にして原点「The Perfect Vision」を歌い上げると、そのまま最新アルバムのリード曲「NAMAIKI」に連携。
新旧をこれみよがしにミックスしてセットリストを構築するのもまたMINMIらしい。デビュー前から苦楽を共にした音楽仲間であったTELA-Cと19年を振り返りながら、「色々あったなあ」とポツリ。夢に溢れていた頃に仲間と創った「Dream Lover」と「Dream Believer」を自身も久しぶりに歌った。

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「私の曲の中にはもうひとつ、『花火』の名前がついた曲があるんです」
グランドピアノので前に腰掛け、これまでの空気を総入れ替えするような切ないバラード「線香花火」でオーディエンスを儚い物語世界に引き込む。「線香花火」そこから最新曲「HANABI」のピアノバージョンへと繋いでいく。風情が真逆の新旧の「花火」をひとつの世界線にまとめながら、一本の線に紡いでいく。

ラストにはスペシャルゲストの三木道三が登場。
「こんな悲惨な状況は誰も想像してなかったけど、こんな楽しい事が待ってるとはな。MINMIとの念願のコラボ…」
既にこの世を去ってしまった共通の友人の話。その彼が、MINMIと三木道三のコラボレーションを願っていた事。そして、この「コロナ禍」の事。

天を仰いで少しの間、押し黙ったMINMI。彼女は少しだけ涙混じりの声で、もう一度二人で、コラボversionの「HANABI」を魂を込めて熱唱。ツアータイトルに相応しい情緒あふれる「HANABI」を打ち上げた。

これまでの19年のキャリアを詰め込んだ「今」のMINMIのライブ。
無歓声であっても、満ち足りた空気を創り出しているのは、オーディエンスの顔を見れば一目瞭然。20年の時を経ても、きっとMINMIは進化を続けるだろう。

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