photo by Aki Ishii
今年1月からスタートした「KPP JAPAN TOUR 2017」。全25公演の全国ツアーファイナルが4月20日、NHKホールで開催された。
オープニングは、リズミカルなビートでMIXされた『原宿いやほい』のリミックスバージョンのイントロからスタート。ステージ上部には巨大な太鼓がセットされ、その太鼓を叩くきゃりーが照明に照らされる。オープニングの衣装は、天女のようなスタイルの和風ドレスだ。
きゃりーが叩く太鼓のリズムに合わせて1曲目『最&高』が始まると、太鼓の縁はビートに合わせて蛍光色に輝き、グリーンを主体としたステージ照明、そして観客が手にするペンライトで会場中がまるごとイルミネーションのように彩られた。
「ツアーファイナル、盛り上がる準備はできてますかー!」きゃりーの掛け声とともに間髪入れずに2曲目の『PON PON PON』へ。観客がみんなで踊れるように、いつもよりシンプルな振り付けできゃりーも客席と同じくペンライトを手にパフォーマンスを繰り広げる。
「東京のみなさーん、こんばんはー。今日は全25公演のファイナルですが“いやほい”という不思議な言葉をテーマにみなさん、今日も盛り上げてほしいです!」きゃりーの挨拶が終わると『み』『さいごのアイスクリーム』『キミに100%』と続き、『KISEKAE』では、きゃりーの掛け声とともに会場が一体となってペンライトの放つ5色のカラーで幻想的な光景が広がった。
さらに『ふりそでーしょん』『ファッションモンスター』を駆け抜けるように披露すると、ここで衣装チェンジ。グリーンのドット柄をまとったダンサーのパフォーマンスに合わせ、オーディエンスもペンライトをグリーンに切り替えて応援しつつきゃりーの再登場を待つ。
そうしている間に『つけまつける』のイントロに合わせてきゃりーが登場。顔にペイントを施し、フワフワの羽をたくさんまとったネイティブインディアンのスタイルで彼女が現れると、客席からはどよめきが起きた。そのままの勢いで『No No No』『Crazy Party Night~ぱんぷきんの逆襲~』とテンポ良く展開。
「やあやあ、みなさん楽しんでますかー?3階も見えてまーす」。NHKホールならではの奥行きと高さでかなり上に見える3階のお客さんにも声をかけると、長めのMCに突入。
まずは1月から全国を廻った今回のホールツアーについて。北海道でスキーをしていたら、マネージャーがスノボで骨折してしまった話や、ツアー先で映画を観たりボーリングをした話ほか、今回のツアーでは高熱を出して神戸公演をキャンセルし、その後に振替公演を行ったものの未だに咳が止まらず大変だといった様々なエピソードを聞かせてくれた。
そんなトークに続いては、全国各地でも時間を設けたという「しつもんコーナー」。きゃりーがお客さんからの質問に答える中、広島で初めてスタッフとキャバクラに足を運んだというびっくりなエピソードが飛び出したり、前列にいた小さな女の子に「好きなお菓子は何ですか」とかわいらしい質問をされたりと、人それぞれのユニークなトークが繰り広げられた。
「しつもんコーナー」が終わると最新シングルの『良すた』を披露し、再び衣装チェンジへ。『原宿いやほい』のフレーズで、ダンサーたちが会場のテンションをどんどん盛り上げていき、BGMがピークに達したタイミングで『CANDY CANDY』に合わせてきゃりーがスタンバイ。
ショッキングピンクのベレー帽に、同じくピンクのラインの入ったバービー人形風のドレスで登場し、『もんだいガール』『インベーダーインベーダー』とおなじみの曲が立て続けに展開した。
その後は「TM Networkの曲みたいで気に入っている」という『良すた』のカップリング『とどけぱんち』を歌い上げ、『にんじゃりばんばん』『きらきらキラー』とまたもやヒット曲を連発。そしていよいよラストは今回のツアータイトルともなっている『原宿いやほい』。ステージと客席が一体となってNHKホールに「いやほい!」のシャウトがこだました。
曲のラストでステージに金のスパンコールが降り注ぎ、きゃりーとダンサーたちはステージ袖に戻っていったが、間髪入れずに客席からはアンコールの声が。ツアーファイナルならではのテンションもあってか、いつも以上にアンコールの声援は多かったようだ。
こうして始まったアンコールで、きゃりーはツアーTシャツにギザギザのモノトーンストライプが入ったスカートというラフな姿で登場。ダンサーたちとともにアンコールに応えパフォーマンスを繰り広げた。
アンコール1曲目の『コスメティックコースター』に続いては、『ゆめのはじまりんりん』をステージ上にひとりで歌い上げるきゃりー。そしていよいよツアーファイナル最後の最後を締めくくった曲は、再びダンサーも交えての『もったいないとらんど』。こうして1月からの全25公演に見事ピリオドが打たれた。
アンコールでは、今年は今後「ザ・ライブ」といった形の直球で曲を届けるライブと、それと相反する「世界観」を重視したライブにダブルでチャレンジしたいとの意気込みも語り、何が飛び出すかわからない彼女の今後の活動にも期待が持てそうだ。
(取材/文:バッキー☆大坂)
4月20日 KPP JAPAN TOUR 2017
セットリスト:
M1.最&高
M2.PON PON PON
M3.み
M4.さいごのアイスクリーム
M5.キミに100パーセント
M6.KISEKAE
M7.ふりそでーしょん
M8.ファッションモンスター
M9.つけまつける
M10.のりことのりお
M11.No No No
M12.Crazy Party Night~ぱんぷきんの逆襲~
M13.良すた
M14.おしえてダンスフロア
M15.CANDY CANDY
M16.もんだいガール
M17.インベーダーインベーダー
M18.とどけぱんち
M19.にんじゃりばんばん
M20.きらきらキラー
M21.原宿いやほい
M22.コスメティックコースター
M23.ゆめのはじまりんりん
M24.もったいないらんど