8月21日(日)、国営明石海峡公園芝生広場で開催されたMINMI主催の大型野外フェス『笑顔道 presents FREEDOM 青空 2022 淡路島』。本記事では、このフェスに登場したRED SPIDERのライブレポートをお届けする。

ダンスホール・レゲエ・シーンにおいて、20年以上にも渡ってトップ・ランナーとして活躍を続けるRED SPIDER。インディーズ、メジャーを縦横無尽に駆け抜ける独自のスタイルで、地元大阪を中心に全国区で活躍する彼が、5年振りの開催となったFREEDOMのステージに現れた。

RED SPIDERが登場したタイミングは、ヘッドライナーとなるMINMIのステージ直前。フェスも佳境を迎え、テンションの上がったオーディエンスが、彼の登場を今か今かと待ち受ける。

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「準備できてんのか！おら、休憩終わりじゃ！」。早々に会場を挑発。さらに「後ろで棒立ちしてんじゃねえ。手を上げろ、おまえらタコか？」会場後方でリラックスしているオーディエンスにも容赦なく激が跳ぶ。

「準備できてる奴、どこじゃあ！家で配信見とる奴、現場の方が100倍おもろいぞ。5年振りやどー！めっちゃ楽しみにしてたゆーねん！」素直に本フェスの開催を喜ぶ一面も。かと思えば次の瞬間には「カメラ撮っとるオッサン、別にえーんやけどカメラより自分の目で見とった方がおもろいど！現場もセックスも生じゃ！」と、毒を含みつつも的を得た名言を吐き出すRED SPIDER。

毒舌とともに繰り広げるDJスクラッチもノイズすれすれ、というかむしろ既にノイズの域だが、オーディエンスはこれにやられる。「ぶっちゃけ、やっと俺が出てきてFREEDOMっぽくなってきたんちゃう？」会場をあおると「5年振りにやろうって決めて！クラウドファンディングまでやって！そんだけMINMIはここでFREEDOMやりたかったんやー！」MINMIへのリスペクトもしっかり忘れない。

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またMINMIがデビュー20周年を迎えたことにも触れ「20年間同じことやるのがどんなに大変か。会社員でもわかるやろ？それがわからん奴、死ね！」。このスタイルこそがRED SPIDERならではの共感ポイント。彼が爽快な毒を吐くたびに、会場はホーンやホイッスルを鳴らしてそれに応えていく。このテンション、他のアーティストが真似しようとしてもなかなか作り出せるものではない。

そんなRED SPIDERのステージも喰い付きながら楽しんでいるうちに、あっという間に残り5分に。ここで流れたのが彼のオリジナル曲『緊急事態』。ステージ手前にはRED SPIDERのロゴに「緊急事態」と記された旗が掲げられ、オーディエンスの鳴らすホーンが開場中に響き渡る。

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「おまえら疲れている時、しんどい時、いつもで現場に来い。俺が治したる。爆音で整えたる」。最後にそう告げるRED SPIDER。5年振りとなる、淡路島のステージでの満身創痍のパフォーマンスは、再び彼の毒を生で浴びたいと思わせるのに十分なものだった。

（取材・テキスト：バッキー大坂）

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