(©Metrock 2017 Photo by 岸田哲平)
2017年5月20日(土)、21日(日)新木場・若洲公園にて、TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017、通称METROCK2017が開催された。2日間のライブを総括するヘッドライナーとして登場したのはサカナクション。
ステージに焚かれるスモークとブルーのライト、1曲目に披露されたのは『新宝島』!野外の大会場が夜のダンスフロアに様変わりする。
ステージからレーザービームが放射され、サカナクションワールドを作り上げていくと2曲目は『Aoi』だ。ユニゾンパートと山口一郎(Vo/Gt)のボーカルで構成される、野外ステージにもってこいの壮大なスケール感のある一曲である。
そして『アルクアラウンド』『三日月サンセット』を続けて披露。ハンズクラップを交えオーディエンスは思い思いの揺れ方で踊り始める。夜の野外ステージでサカナクションの楽曲に合わせて踊る気持ちよさは格別だ。
ここからはダンスタイム、おなじみの山口一郎のピョンピョンジャンプも繰り出される。会場はすっかり気温が下がって心地よい風が吹き、オーディエンスは芝生の上で自由に踊る。
ステージではメンバーが一線に並び『SORATO』へ。再度ステージからはレーザビームが照射され、ステージ上の風力発電用の風車にもレーザビームの光が模様を描く。
そしてライブでは定番の『ミュージック』への転換で、最高潮の盛り上がりを見せたオーディエンスに、今度は聴かせる音楽を提供する。サビでは再びバンド形態に。筆者個人的には何度もサカナクションのライブで観てきた展開だが、この規模の野外ステージでみる光景はあらためてエモーショナルだった。
画像 2/3(©Metrock 2017 Photo by 岸田哲平)
次に披露されたのは『夜の踊り子』。当日のロケーションにぴったりな一曲でクライマックスへスパートをかけると、ライブのアンセム『アイデンティティ』を繰り出す!
会場の誰もが猛暑の中、丸一日ライブで動き回ってもうヘトヘトのはずなのに、ここで再度フルテンションで飛び跳ねる。山口が黒のロングコートを羽織り、続いて演奏されたのは『多分、風』。ステージには風が吹き、ゆらゆらとなびくロングコートが曲世界をステージ上に立ち上げる。
「あと7分だけお付き合いください。」
この一言で勘のいいファンは『目が明く藍色』が最後の一曲になることに感づいたことだろう。屋内会場でも圧倒的なスケール感をもって迫って来る一曲だが、屋外で演奏される『目が明く藍色』は空の果てまで曲の中に包み込まれるような、これ以上ない光景を見せてくれた。
荘厳な余韻を残してサカナクションのステージは幕を下ろした。
ただいま全国ツアー中のサカナクション。デビュー10周年となる今年、どんな驚きを私たちに与えてくれるか大いに注目したい。
(取材/文:樋熊涼)
(©Metrock 2017 Photo by 岸田哲平)
5月21日 TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017
サカナクション セットリスト
M1.新宝島
M2.Aoi
M3.アルクアラウンド
M4.三日月サンセット
M5.SORATO
M6.ミュージック
M7.夜の踊り子
M8.アイデンティティ
M9.多分、風
M10.目が明く藍色