EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの岩田剛典が、11月9日に広島・上野学園ホールで、初のソロツアー『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』の初日公演を開催した。
岩田剛典『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』初日公演の様子(※提供写真) 画像 2/6
昨年ソロプロジェクト「Be My guest」を発足させ、「korekara」でソロデビューを果たした岩田。今年10月には自身でアートワークや作詞も手がけた1stアルバム『The Chocolate Box』をリリースするなど、精力的な活動が続いている。今回のツアーはそのアルバムを引っさげて行われるもので、「ファンの皆さんに身近に感じていただけるような場所を作るために」とスタートさせた新たなチャレンジ。開演前の取材では「デビューして1年で、これだけの規模のツアーができるのは普通じゃないことはよくわかっていますから、感謝しかありません。キャリアだけは長いですが(笑)、ソロアーティストとしては駆け出しの新人の気持ちでやりたいなと思っています」と意気込みを語った。
岩田剛典『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』初日公演の様子(※提供写真) 画像 3/6
4人のダンサーからなる『Chocolate Boys』とともにステージに現れた岩田は、美しいフォーメーションとしなやかな身のこなしでオープニングナンバー「Ready?」を披露し、客席を埋めたファンもカラフルなペンライトで盛り上げる。バンドのグルーヴ感もどんどん高まっていき、初日の1曲目とは思えないほどの心地よさに包まれていた。
「改めまして、岩田剛典です! 今夜だけは、仕事も学校も全部忘れて、このステージの一瞬一瞬をその目に焼きつけてください!」
全国のファンに、自分の音楽とパフォーマンスを届けたいーーその思いを胸に、アルバム『The Chocolate Box』の世界観が丁寧に構築されていたこの日のライブ。事前の取材で「ライブはお客さんとのキャッチボールでもあるから、どれだけリハーサルを重ねても実際にやってみないと気づけないことがたくさんあると思っていて。だけど、今までリハーサルでやってきたことを、この初日で100%出し切れたらそれがベスト。自分のことを応援してくださっている方々しかいない空間で、自分の言葉で、自分の想いを届けられるのが本当に嬉しいんです」と笑顔を見せていたが、お客さんと向き合えるこの時間を何よりも楽しみにしていたことは、どの曲のパフォーマンスからも伝わってきた。
岩田剛典『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』初日公演の様子(※提供写真) 画像 4/6
「Distance」や「言えない」といったバラード曲は、歌うというより演じるような表現力でさらに深い世界観を作り上げる。ダンサーとの「DANCE TRACK」では、コンテンポラリー色の強いダンスで客席を圧倒。トークコーナーになると、気軽にファンの質問に答えながら心の距離感を感じさせないコミュニケーションを展開する。「Be My guest」というプロジェクトについて、岩田は取材時に「音楽に限らず、自分の色、アイデアを表現できるライフワークの場として続けていきたい」と語っていたが、こんなふうに自分の中の表現の扉を開放しながらインプットやアウトプットができる環境から、今後どんな作品が生まれてくるのだろう。『自由』という2文字では収まり切らないような可能性を感じさせるプロジェクトは、きっとこれからも様々な人を巻き込みながら成長していくはずだ。
岩田剛典『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』初日公演の様子(※提供写真) 画像 5/6 岩田剛典『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “The Chocolate Box ”』初日公演の様子(※提供写真) 画像 6/6
記念すべきデビュー曲「korekara」、会場を温かい空気で包み込んだ「Let Me Know」などをみんなで楽しみ、本編ラストは「皆さんからいただいたたくさんの愛への、恩返しのつもりで書いたラブソングです。僕の愛、受け取っていただけますか?」と呼びかけ、「Only One For Me」が披露された。
ライブ初日を観て感じたのは、EXILE、三代目 J SOUL BROTHERSのパフォーマーである岩田剛典が、ソロとして“歌も歌っている”のではなく、1人のアーティスト・岩田剛典として、今届けたい想いを様々な形で表現し、ファンと笑顔で時間を共有するために全力でステージに立っているのだ、ということだった。初のソロツアーで感じた手応え、そしてさらなる創作への意欲がこの先どんな形になっていくのか、非常に楽しみになる初日の広島公演だった。