声優・アーティストの上坂すみれが5月6日に中野サンプラザにて『さよなら中野サンプラザ音楽祭 革ブロ総決起集会~帰ってきたファイナル!!~』を開催した。
本公演は、今年7月で閉館となる中野サンプラザにて、その50年の歴史の集大成として開催中の「さよなら中野サンプラザ音楽祭」の一公演。中野サンプラザにゆかりのあるアーティストたちが出演することもあり、開催発表から音楽ファンの間で話題となっているイベントだ。
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上坂すみれが公私共にゆかりのある地、中野のランドマークである中野サンプラザで再びライブができた喜びを同志(上坂すみれファンの総称)と共に分かち合った、思い出深い公演となった。
オープニングナンバーは、これまでにリリースしたアルバム4作品のオープニングを飾ってきたインスト曲『予感』シリーズより「予感02」。バンドによる演奏も相まって会場の期待感が高まる中、赤を基調とし、襟には上坂本人セレクトの『さばき』の文字が入ったセーラー服を身に纏った上坂すみれが姿を表し、疾走感あるユーロビート調の「来たれ!暁の同志」へ。ライブアンセムとも言える1曲ということもあり、会場は真っ赤な上坂のアーティストカラーのペンライトで埋め尽くされた。序盤から熱量の高い客席へ 「中野サンプラザ大好き上坂すみれです!」と元気に挨拶を交わすと、「冥界通信~慕情編~」、「パララックス・ビュー」とセットリストは2016年に同ホールで開催されたライブ「超中野大陸の逆襲」の序盤を再現した展開でファンを喜ばせた。続く「閻魔大王に訊いてごらん」、「七つの海よりキミの海」へとライブは進み、客席のボルテージが一気に高まる中、改めて中野サンプラザの舞台に立ちライブができていること、そして今回初めてライブに足を運んでくれた観客へ大きく手を振って感謝の思いを伝えた。
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同施設地下にある中野サンプラザボウルや中野のコンセプトカフェで撮影されるなど上坂の中野愛を存分に感じられる幕間映像が明け、古風な歌詞と近未来的なサウンドが秀逸な「繋がれ人、酔い痴れ人。」のイントロが始まると、2ndアルバム『20世紀の逆襲』のジャケット写真で着用していた青のチャイナドレス姿で登場。続く「サイケデリック純情」、「ノーフューチャーバカンス」といったレトロフューチャーな楽曲たちを歌い上げる。またMC中は、同志一人一人と目線を合わせ親身に寄り添いながらも自由なノリの上坂すみれワールド全開で会場を和ませる。
続けて「ヒミツのトモダチ♡」から「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」、「霊幻!!きょーしきょーあい」を披露。多種多様なカルチャーを含んだ楽曲を自由自在に歌いこなす上坂の本領が存分に発揮される。
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後半の幕間映像も終わり、アイスクリームをイメージしたというポップなパステルカラーのロリータ衣装に着替えてからは、「♡をつければかわいかろう」を同志たちとコール&レスポンスを楽しみながら歌唱。さらに「地獄でホットケーキ」、「すみれコード」といったダンサブルなナンバーを立て続けに披露し、会場の盛り上がりは最高潮へ。
さらに、「Car♡Wash♡Girl」は振り付け曲ということもあり、会場の一体感が増す中、「最後まで!最後まで!中野に愛を注ぎましょう!」とさらに観客を煽ると、人気のロックナンバー「EASY LOVE」、「ウエサカダイナミック」と繰り出される超ハイテンポ曲たちに同志たちは力強い声援で応え、興奮冷めやらぬ中本編は終了。
まだまだこれからと言わんばかりに同志たちのすみぺコールに煽られ再び上坂がステージに舞い戻ると、「げんし、女子は、たいようだった。」からアンコールがスタートした。改めて観客へ感謝を伝えるべく、客席へサインボールの投げ込みが行われた。同志たちとの会話を楽しみながら一球一球丁寧に投げ込む姿は、上坂から同志への深い感謝が感じられ、彼女らしい観客と共に作り上げるライブスタイルがコロナ禍を経てようやく復活した瞬間だった。
そして最期には、「予感」に乗せ、「さようなら中野サンプラザ。あなたと別れるのは寂しいけど、私は同志とこれからも仲良く楽しくやっていくから!盛大にお別れしましょう。そして新しい思い出をみんなと作らせてください」“と、少し声を震わせながら中野サンプラザへ最大限の感謝を伝えると、「革命的ブロードウェイ主義者同盟」を熱唱。ラストは上坂のライブではお馴染みのコールアンドレスポンスである「生産!団結!反抑圧!」そして「解散!」でおよそ3時間にわたるライブは幕を閉じた。