オレンジ色のライトがステージの奥から会場に向かって放たれ、6人のシルエットが浮かび上がった。会場は、ゆるい手拍子をしながら身体を揺らす。一瞬で横浜アリーナがディスコのような雰囲気になった。この空間を作り出しているのは、Suchmosだ。
「Welcome to Summer JAM!」
1曲目「S.G.S.4 -short ver.-」、2曲目「YMM」では、ジャズのようなリズムの刻み方と、ヒップホップの香りがする音階がステージから織りなされる。身体を音楽に乗せて揺れながら、手拍子で会場を煽り、「横浜come on!」と呼び掛けた。
ドラム・OKの繊細なパフォーマンスで、Suchmosの洗練された音楽を作り出しているように感じた。DJ・KCEEがフィーチャーされるシーンもあり、ターンテーブルの動きを会場のモニターに映し出したり、スクラッチしたり、テクニックを披露した。
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Suchmosのメンバーは、白を取り入れた衣装が印象的だった。ボーカル・YONCEは、白いTシャツに白い夏物ブルゾンを合わせて、爽やかな印象だ。また、マイクとそこから伸びるコードも白い。
続けて「BURN」は、手を上下させてリズムをとりながらパフォーマンスする、やや激しめ楽曲となっていた。さらに、肩を前後にキレよく出してリズムを刻みながら歌って踊るのは「STAY TUNE」。特に、ボーカル・YONCEの軽やかなステップと、軟体動物のように柔らかい身体の使い方が印象的だった。
YONCEは「Suchmosというバンドに、ラジオを通して耳と耳で出会った人も多いんじゃんないかな。」と自らを分析する。さらに、「横浜アリーナに立てていることが本当に嬉しいです。これからも、ご贔屓に。」と、日々の応援に感謝の気持ちを表した。
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ゆったりとしたビートが心地よい「MINT」。ステージ上の緑色ライティングも爽やかなミントをイメージしているかのようだった。メンバー全員、神奈川育ち。間奏の一瞬を狙って「今度は俺らだけでここ(横浜アリーナ)を埋めたいね!」と野望をのぞかせた。
序盤の指ぱっちんがスパイシーな「WIPER」。勢いのある前奏では、ギター担当のTAIKING、ベース・HSUが活躍した。キーボード・TAIHEIは、高音の鍵盤を叩き続けるところで技が光った。
マイクに何度も短いキスをし、音の波を作り、最後の曲「GAGA」につなげた。スタンドマイクを使用し、両手でマイクをつかんで歌い上げた。8分音符の細かい手拍子を会場と一緒に刻み続け、曲は激しさを増し、一旦幕を閉じた。
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ここからはアンコール。YONCEは赤いサッカーユニフォームのような衣装に着替えて登場。「これだけいっぱい人がいると、Suchmosって何て読むんだろう?と思った方もいたと思います。観てくれてありがとう。おかげさまでスゲー気持ちよかったです。」とコメント。
また、自身が世に出す音楽についてはこう語る。「俺たち6人が格好良いと思えるものを作ろうというスタンスで、今なお、変わらずやってきています。」
Suchmosのライブグッズのマフラータオル掲げるファンもいる会場に向かい、バンドサウンドが心地良い「OVERSTAND」を披露。ラジオを通して自身の音楽を知った人が多いと感じていると言葉にし、「出会ってくれてありがとう。」と真っ直ぐに感謝の気持ちを伝えた。
(取材/文:村松美紀)
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J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2017 supported by antenna*
Suchmos セットリスト
M0:SE
M1:S.G.S.4 -short ver.-
M2:YMM
M3:BURN
M4:STAY TUNE
M5:MINT
M6:WIPER
M7:GAGA
EN1:OVERSTAND
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