日本最大の野外音楽フェスイベント「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」二日目の大トリに桑田佳祐が登場。約6万人の観客を前に大御所ならではの余裕のパフォーマンスを繰り広げた。
桑田佳祐 画像 2/5
1曲目は懐かしくもあり爽やかなフレーズが印象的な『悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)』。耳慣れた曲、そしてお茶の間で一度は見たことのある桑田佳祐が、目の前で生で歌う光景にグッと来た人も多かったことだろう。
続いては、中村雅俊に提供してヒットした『恋人も濡れる街角』のフレーズで、今回の自身の出演を自虐的な替え歌にして披露。「二日目の今日〜、大トリにジジイが出るよ〜。B'zやゆずやサカナクションの方が全然イイと思うけどね〜」彼ならではのおふざけも健在。
しかし、そこから切り替えての『SKIPPED BEAT(スキップ・ビート)』では、打って変わってスタイリッシュなリズムで誰もが見たかったはずのクールな桑田佳祐にチェンジ。さすがのパフォーマンス力に、客席のあちこちから歓喜の声が漏れる。
桑田佳祐 画像 3/5
「(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 企画制作 ロッキング・オン・ジャパン社長の)渋谷が会うたびに『出ろよ』っていうから来たら、今度は『おい、短めにやれよ』ってうるさいからさ。頭に来たんで今日は4時間くらいやってやろうかと思ってまーす。それもAマイナーの曲ばっかりで。この暑い夏に暗〜い気持ちになると思います!」
桑田ならではのジョークとともに『愛のささくれ〜Nobody loves me』が始まり、ここからは大人の夜のステージといった曲の数々が展開。ジャズクラブでグラスを傾けたくなるような時間がゆっくりと流れてゆく。
中盤になると、今まさにドラマの主題歌として流れ、ラジオ・有線各チャートで1位を獲得している主題歌『若い広場』を披露。ROCK IN JAPAN FESTIVAL会場のひたちなかはドラマの舞台と至近距離であることもあり「茨城のひたちなかで歌いたかったっぺよー!」と桑田もごきげん。ステージ中央のスクリーンには歌詞も映し出され、会場が一体となって曲を口ずさんでいた。
そして夏の桑田佳祐と言えば、やっぱりこの曲『波乗りジョニー』。夏に外せないこの曲のイントロが流れるとステージ上には水着美女のダンサーが現れ、さらに桑田は巨大なホースを抱えてステージから放水。まさに待ちに待った夏のライブといった光景が展開した。
桑田佳祐 画像 4/5
クライマックスは昨年リリースされたクセのある曲『ヨシ子さん』。この曲に登場する謎の女性ヨシ子さんもステージ登場し、最後には「私が有村架純よ〜」と桑田に声をかけると「冗談じゃないよ。また渋谷が怒っちゃうよ」とコントのような幕切れとなった。
そんな中、当然のようにアンコールの声が6万人近い観客から沸き起こると、再び桑田とバンドメンバーはステージに登場。「もういっちょう行く〜? 声が小さーい!うぃーっす!」と完全なるオヤジギャグでおちゃらけるも、ラストは名曲『ROCK AND ROLL HERO』を披露。
ROCK IN JAPAN FESTIVALは出演アーティストだけでなく、参加者のひとりひとりも出演者であるというスタンスを掲げているが、彼がラストに放ったこの曲にも同じメッセージが込められており、桑田なりのこのイベントへのリスペクトが感じられる締めくくりとなった。
(取材/文:バッキー☆大坂)
M1.悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)
M2.恋人も濡れる街角〜SKIPPED BEAT(スキップ・ビート )
M3.愛のささくれ〜Nobody loves me
M4.大河の一滴
M5.東京ジプシー・ローズ
M6.東京
M7.若い広場
M8.オアシスと果樹園
M9.波乗りジョニー
M10.ヨシ子さん
EN.ROCK AND ROLL HERO
https://wws-channel.com/rijf2017
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017公式サイト;
http://rijfes.jp/