白いスキニーパンツと、肩から腰にかけて、ひらひらと柔らかな生地が斜めにかかる白いトップスで洗練された印象の家入レオ。この日は曇り空。連日の暑さが和らぎ気温は低めで、涼しい風が吹いていた。
ステージにすっと現れて、1曲目『太陽の女神』を自然に歌い出した。透明感のある歌声で、この日のどんよりとした空を忘れさせる。
続けて披露したのは『Shine』。曲中の「君」という歌詞で会場を指差し、ファンと目を合わせる場面も。さらりと2曲、ステージ中央で振り付けなしで歌いきり、高い歌唱力で会場を魅了した。
「めっちゃいい景色やね。」福岡県出身の家入。トークでは方言が出て、リラックスした様子も伺わせる。「まだ2曲しかやってないけど、この盛り上がり。昨日もフェスに出とっちゃったけど、40分の持ち時間で55分もやってしまって。今日はあんまり喋るなってスタッフさんから言われとうけん。もう、次の曲にいきたいと思う。」会場からは「えー!」と、家入との時間をもっと一緒に過ごしたいという声が響いた。「ありがとう。そういう人はツアーに来なさい。」とお茶目に受け止めた。
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3曲目は『ずっと、ふたりで』。この曲に込めた思いを語った。「大切な人の光と影、両方あってあなたなんだよって、優しい気持ちで歌ってます。女の子とか、人のこと好きになると、自分の良いところしか相手に見て欲しくないって思ったりするじゃん。でも、弱さも含めて君だよ、って言ってくれたら、生まれてきて良かったなって思うだろうなと。そんな気持ちで歌ってます。」ストレートな曲の歌詞を受け取った会場は、温かみのある音を味わった。
一旦、ステージに背を向け、すぐに前を向きなおった。そこには次の曲『Bless You』のスイッチが入った家入がいた。右手の拳でビートを刻み、やや前かがみになって声を出し切り、パンチのある歌声を披露した。しっとりした楽曲から一転、力強い音をステージに響かせ、ロックフェスであることを思い出させた。
再び優しい音を紡ぎ出したバンドサウンドに、柔らかい笑顔を見せた家入。シルバーアクセを耳と腕に輝かせ、さっと束ねたポニーテールから女の子らしさを漂わせている。おくれ毛がふんわりと風になびき、高音が気持ち良い『君がくれた夏』を熱唱した。
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「さあ、『君がくれた夏』で、ちょっとしっとりしましたね。ここから、ロック・イン・ジャパンらしく一緒に盛り上がっていきませんか!一緒に夏の最高の思い出作るよー!」ジャンプと高い位置での手拍子で会場を煽った。『サブリナ』は、PVとは対照的で笑顔で歌う姿が印象的だった。
『Hello To The World』に続き、最後は「今日、最高のライブだった。この曲で一つになるよー!」と会場に呼びかけ、『僕たちの未来』を披露しライブを締めくくった。
「この後も楽しんで帰ってねー。大好きー!」この清涼感のある風は、家入が起こしていたのではないか。ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017で、最も爽やかなステージとなったのは間違いない。
(取材/文:村松美紀)
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017 LAKE STAGE
家入レオ セットリスト
M1:太陽の女神
M2:Shine
M3:ずっと、ふたりで
M4:Bless You
M5:君がくれた夏
M6:サブリナ
M7:Hello To The World
M8:僕たちの未来
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ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017公式サイト;
http://rijfes.jp/