2023.10.11 公開
湘南乃風、10年ぶりの横浜スタジアムで大観衆と共にアニバーサリーを分かち合う

湘南乃風(※提供写真)  画像 1/10

WOWOWは、湘南乃風が8月12日に横浜スタジアムで開催したメジャーデビュー二十周年記念公演「風祭り at 横浜スタジアム」を、今週末10月15日(日)に独占放送・配信する。

放送に先駆け、本公演のライブレポートとライブ写真が公開された。

▼ライブレポート本文(全文)

喜怒哀楽すべてを歌に託し、鮮烈な言霊を放つレゲエグループ。それが、湘南乃風だ。メンバーそれぞれの価値観や人生そのものが刻み込まれた4つの歌声が交わるとき、風が生まれる。
彼らの歌は風となって人々の心に届き、さまざまな感情に誘(いざな)う。『湘南乃風』という奇跡(軌跡)は、誰もの胸に響く楽曲を生み出し続けて来た。今年はメジャーデビュー二十周年。彼らは実に10年振りとなる横浜スタジアムでの凱旋公演を開催した。8月12日、詰めかけた3万人の期待が開演前から熱風を巻き起こしていた。

「ラッセラー!ラッセラー!」の掛け声が鳴り響く。神輿を模したセットが施された舞台上の大型ビジョンに青と白二色の衣装をまとった4人の姿が映し出される。RED RICE、若旦那、SHOCK EYE、HAN-KUNとラップを繋ぎ、レゲエと電子音楽を融合したラガマフィンミュージックの「COME AGAIN」から祝祭が始まった。

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「楽しみにしていたヤツだけタオルを掲げろ!」挑発的な言葉から始まった
「Joker」、WARNINGの赤い文字が躍った「Earthquake」。「爆音Breakers」「JUMP AROUND」「OH YEAH」と小刻みに続け、序盤からアゲアゲ・ナンバー連投だ。

トドメは日本古来の伝統たる和を盛り込んだ名曲「PAN DE MIC」。ウォーミングアップには激し過ぎる観衆のジャンプが壮観だった。

みんなの願いと祈りが通じて台風接近を吹き飛ばしたことを祝福し、4人が順番にメッセージを伝え、夏曲メドレーへ突入する。「愛に愛されて 愛に泣く」の必殺フレーズで心をひとつにした「曖歌」で始まり、軽快なポップチューン「湾岸highway」、「横浜スタジアム、オイッス!」と全員で叫んだ「覇王樹」。ウオーターキャノンが吹き上がった「Summers」「晴ル矢」「Winner」「炎天夏」では、グラウンドエリアに降り注いだ大量の水が球場をビーチに変えていく。まさに浜スタだ。

「Grand Blue」で、グラウンドエリア中央のセンターステージに出た彼ら。「晴伝説」では肩を抱き、円陣を組んで歌う。夕陽がいつしか沈んでいき、夏曲メドレーの終わりを告げる。

アウトロで若旦那が叫ぶ。「自分の人生、必死に生きろよ!」場内が熱く呼応し、無数のタオルが風にはためく。SHOCK EYEが噛み締めるように「最高」と呟く。そして、「俺たちの絆はたったひとつの宝だ!」と叫んで、自分たちの歩んできた道のりを振り返る「我楽多」へ。4人は歌う。「まだ諦めんな 俺たちの未来」声を揃えて、頷くように。

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続く「カラス」では、それぞれのかけがえのない想いが交錯し、横浜の夜空へ放たれる。「紅」から「Born to be WILD」へと、仲間と共に自らを鼓舞する楽曲が続く頃には、夜が訪れてステージ上の照明が輝きを増していく。

弱い自分を曝け出し、だからこそ共に歌うことを誓った「黄金魂」。ステージ前方で曲に合わせて幾つもの炎が燃え上がる。DJ・バックセレクターのThe BK Soundのリクエストによる「Hyper Something」では、長年の盟友であるINFINITY16のTELA-Cがアニバーサリーをセレブレイトする。

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ハイライトは「十周年公演」のために作られた「BIG UP」だった。RED RICEが「10年前の約束、あの続きをまたやろう」と優しく語り掛け、10年の時空を超えてスタジアム全体で大合唱する。余韻と和音とを共に噛み締めながら、MCでは4人各々の生き様をねぎらう。その流れの中で歌われた名バラード「夢物語」も本当に素晴らしかった。「この先もずっと仲間でいれるといいね」涙がこぼれるほど感動した。

メンバーが照明を落として欲しいとリクエストし、客席のリストバンドの灯りだけが全員の心を照らす。その中で歌った「純恋歌」もまた格別だった。

続いて、HAN-KUNが「一番好きだ」という「恋時雨」へ。喪失感を切なく歌い上げるバラード。抒情的なメロディとあまりにもピュアなリリック。汗ばんだ肌に吹く風が、束の間切なさを感じさせる。重なり合うコーラスが心のさざ波を描いているようで、とても素敵だった。

若旦那がギターの弾き語りで。RED RICEが照れ隠しにオチをつけたりしながら。SHOCK EYEが自分の役目をみつけることの尊さを語って。「やれば出来る」「明日は来る」とHAN-KUNは歌で締めて。彼ららしいやり方で、感謝の気持ちを言葉に託す。

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泣いて、笑って、ジャンプして。そして、タオルをかざしフル回転させて。いよいよフィナーレのブチ上げコーナーだ。「一番歌」「バブル」、最後は勿論、「睡蓮花」。

「最後だぜ、暴れて帰ろうぜ!」の呼びかけに振り切れる程の大音量の歓声が応える。クライマックスでは、4人はステージを降りグラウンドを走り、観客ひとりひとりとバイブスを共鳴させる。打ち上げられる花火が、さらに加速度を増していく。行けるところまで行って、まさにみんなでイッちゃって本編は終了した。

熱狂的なアンコールの呼び掛けが続く。それに応えて披露されたのはホーンセクションを含めた大人数のバンドをともなったセッション。まさに「新しい湘南乃風」だ。

圧巻のRockn’Wildなメドレー。ロックンロールに、80年代中盤にジャマイカで誕生したラガマフィン音楽のエッセンスを散りばめる。音楽魂がしっかり伝わる、ノリにノッた演奏だった。

盟友MOOMINがゲスト出演した「応援歌」で改めて20周年を噛み締め、「RealRiders」「Wild Speed」でアンコールは終了した。最後の最後、4人で深く頭を下げて去って行く姿は、実にすがすがしかった。

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濃密でドラマティックで、熱くてソウルフルで。あっという間の3時間20分。酷暑の中で汗まみれ・涙まみれになったオーディエンスは、それでも皆一様に力強く輝く笑顔で帰路に向かっていた。

その理由は簡単だ。圧巻のライブパフォーマンスを通じて、彼らの風を感じ続けたのだから。バッテリーチャージ完了!

あらゆる価値観が揺らぎ、先行き不透明な日々に不安が募る時代。そんな世の中でも、人は信じる何かがあれば生きていける。

湘南乃風が音楽を通じて紡ぎ続けるのは、確かな絆だ。拳を握りしめながら、僕らはまた、それぞれの人生に挑む。

そうやって、『湘南乃風』は続いていくー

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