人気急上昇ボーイズグループ「9bic」が11月23日(木)豊洲PITにて、『市川慶一郎 卒業公演 ~re:incarnation~』を開催した。
『現在(イマ)を生きる王子様(プリンス)達』というコンセプトのもと2019年にデビューした9bic(市川 慶一郎・双葉 小太郎・椚 三波斗・四季 涼雅・仮屋瀬 さつき・六花 清春)は今年7月には結成4周年ツアーを完走。
ここでは、新しい道へと進むことを選んだ市川慶一郎を送り出した公演の様子をお伝えしていく。
9bic<市川慶一郎 卒業公演 ~re:incarnation~>(※提供画像) 画像 2/10
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開演前、会場はすでに満員のファンで溢れかえった。プロデュサーのYapp!(やっぴ)がナレーションで市川との出会いから始まり、ゼロからのスタートとなった9bicの結成とここまでの歩みを振り返った。話を聞いたファンの胸には早くも様々な想いが駆け巡ったようで開演を待つ会場は独特の雰囲気に包まれた。
会場が暗転すると、スクリーンに市川が自身のこれまでの衣装を見上げるシーンから始まるVTRが映し出される。そこに5人が現れ全員が揃ったところでVTRは終了。続けて、ステージに6人のシルエットが映し出され、幕が降りメンバーがファンの前に姿を現すとライブは始まった。
メンバーたちは「今日は6人でできる最後のライブになります」や「みなさん準備はできてますか」と会場を煽り「klaxon」のパフォーマンスをスタート。「今日は笑顔で市川君を送り出しましょう!」と呼び掛け、ムード漂う「ARK」、4周年ツアーのリード曲「君と僕、繋ぐ景色(ゆめ)」と続けた。
4曲目の「Aaliyah」に入るとき、市川は「3年半前、この曲をこの場所でやったことは今でも大切な思い出です」と声を弾ませた。
ここでいったんMCタイム。メンバーたちが「最初のパートに久しぶりにやった曲が多かった」とライブ冒頭を振り返ると、市川は「この公演は『klaxon』で始めたかった」と明かした。
9bic<市川慶一郎 卒業公演 ~re:incarnation~>(※提供画像) 画像 5/10
市川の言葉からも分かる通り、今回の公演は市川自身がセットリストや演出をすべてプロ―デュースしており、MCタイムが明けると、いよいよ市川が「やりたいことをやった」という演出が始まった。
市川発案による演出の1番目は、5曲目として始まった「ありのまんま」。仮屋瀬さつきとのコラボとなった同曲のパフォーマンスでは、スクリーンに「ありのまんま」をカラオケで歌うときのVTRが映し出されたが、VTRには学生服の市川と仮屋瀬が登場し、仮屋瀬がカジノでアルバイトを始めるという展開。
自己紹介ソングの1周年バージョン「9bic melody(1st anniversary ver.)」では椚三波斗が「みなさん1周年バージョンです!分かる人は声出していきましょう!」と盛り上げ、ライブ中盤を彩った。
続いて、市川発案による2番目の演出となった「今日も生きててえらいえらい!」がスタート。スクリーン上に市川と四季涼雅が『ダンスのお兄さん』に扮し子どもたちにダンスを教える番組「おにいさんといっしょ」の映像が映し出された。
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ステージ上でも市川と四季が『ダンスのおにいさん』として登場しており、市川は「会場に小さな友達が来ています!」とキッズダンサーたちを呼び込んだ。
しかし、キッズダンサーの中に子どもの衣装を身に着けている『大きなお友達』の椚が混ざっているという演出。椚は衣装の可愛さとギャップがあるソロパートでキレキレのダンスを披露し会場を盛り上げた。
市川が発案した演出は、市川がそれぞれのメンバーと、市川がやってみたいと思ったことをコラボするというもので、六花清春とのコラボは寸劇を交えたものとなった。
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演出パートが始まると、まず、市川がステージ上で巨大な赤鬼と青鬼に捕まってしまい、そこに六花が現れ、鬼たちと殺陣を行い、市川を救い出すというもの。
鬼退治を果たした市川と六花は手を繋いで、好きな人に恋焦がれる気持ちを歌い上げる「ホワイトボナペティ」のパフォーマンスをスタート。市川と六花のコラボにファンは見入った。
最後のコラボ演出の相手は双葉小太郎。市川と双葉は9bicにはまったオタクに扮し寸劇を披露したが、双葉が客席後方の扉から、ファンがライブを鑑賞するアリーナに出現する場面もあった。
ほか、ファンが鑑賞しているアリーナに出現するシーンや、後輩グループにインタビューをするシーンも見どころだった1つ。一連のやり取りが会場を盛り上げた。
メンバーたちとの思い出にと、市川自身が考えたコラボの他にも久しぶりに披露することになった楽曲も盛りだくさんで、ファンはコールを送りペンライトを振りながら公演を楽しんだ。
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ライブはいよいよ終盤に。市川は「『やりたいことをやっていいよ!』と言ってもらえたので、メンバーとやりたいことを考えました」と言い、メンバーとさまざまな言葉を交わしていた。
「コラボ演出の振り返り」と「make up!」「Hero」のパフォーマンスが終わるとライブはいよいよクライマックスに突入。市川とメンバーたちから卒業への思いが語られた。(下記コメント抜粋)
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《双葉小太郎》
色んなことがあって家族みたいな存在になっていて、市川君と離れることは想像もつかないことになっています。でも、これからも一緒に普通のことでお話して、普通を大切にできるような関係でいたいと思います。
《椚三波斗》
僕が「お兄ちゃん」だと思っていたのは市川君でした。こんな年下の生意気なメンバーにガツガツ言われても懲りもせず、寄り添ってきてくれた市川君が大好きです。
《四季涼雅》
市川君はお兄ちゃんみたいだなとずっと思っていました。最年長として僕らが言えないことをズバッと言ってくれたりしてすごく助けられていました。不安もあるのですが市川君の活動を見守りたいなと思います。
《仮屋瀬さつき》
デビューしたときは事務所もなくて、色んな人から舐められることもあったのですが、そういう時の市川君の強さがすごく嬉しかったです。何年かに1回とかでもいいので、またごはんとか一緒に行けたら嬉しいなと思っています。
《六花清春》
市川君は僕にとって本当に恩人です。最初はめっちゃ怖かったのですが、時間が経つにつれて市川君の優しさを感じましたし、僕が困っているときに市川君が僕の居場所を作ってくれて自分の立ち位置を確立できました。
《市川慶一郎》
メンバーとファンのみなさんと一緒に色んなことを乗り越えてここまで来れたと思っています。小太郎が言ったようにメンバーを家族だと思っていますし、この先何年経ってもその気持ちは変わりません。卒業発表をしてから自分自身のことについて考える時間が増えました。そういった中でみんなと一緒にライブをしたりしていると、どうしても、気持ちが揺らぐといいますか、不安だなと思う部分もあり、みんなに頼りたくなる気持ちがありました。でも、自分で決めたことなので、いい意味で「あのとき決断してよかったね」と言ってもらえるように頑張っていきたいなと思います。ファンのみなさんもメンバーも本当に長い間お世話になり、ありがとうございました。
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市川は「今日は泣かないって決めてるから」と涙を堪えていたが、メンバーとファンに背を向けしばらくステージに立ち尽くす場面も。しかし、振り向いたときにはいつもの顔に戻っており「最後の曲に行きます」と胸に手をあて落ち着いてから「薫風ノスタルジア」の曲振りを行った。
「薫風ノスタルジア」を終えるといよいよフィナーレに。メンバーたちが順番に市川と抱き合った後にステージから去っていき、最後に市川1人が残った。
市川は「常に応援してくれる人がいることが嬉しくて、頑張ってきました。他のアイドルと比べてアイドルらしいところなんて探さないとないようだったと思いますが、そんな僕のことを応援したいと言ってくださる人がいて本当に嬉しかったです。明日からアイドルではなくなるのですが、みなさんのことを思う気持ちは変わりません。今まで本当にありがとうございました」と言葉を詰まらせながらファンに感謝を告げ、卒業公演は終焉を迎えた。
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【セットリスト】
M1.klaxon
M2.ARK
M3.君と僕、繋ぐ景色
M4.Aaliyah
M5.ありのまんま(市川慶一郎×仮屋瀬さつき)
M6.police hunter
M7.ONE!
M8.9bic melody(1st anniversary ver.)
M9.今日も生きててえらいえらい!(市川慶一郎×四季涼雅×椚三波斗)
M10.ジーニアスター
M11.中辛エクスタシー
M12.ホワイトボナペティ(市川慶一郎×六花清春)
M13.結婚前提で推してます!(市川慶一郎×双葉小太郎)
M14.デルフィリウム
M15.make up!
M16.Hero
M17.薫風ノスタルジア