ももいろクローバーZの3大ライブのひとつとして開催されている毎冬恒例のクリスマスライブ「ももいろクリスマス」、通称「ももクリ」。
曜日の巡り合わせで、今年は12月23日24日が土日に重なったため、クリスマスイヴイヴとイヴの2日間開催となった。
今回は、ABEMA PPV ONLINE LIVEでも独占生配信された『ももいろクリスマス2023 PLAYERS』DAY2の模様をレポートする。
毎冬恒例の「ももクリ」。
場所は、格闘技の聖地でもあり、これまでにも何度も「ももクリ」が開催されて来たさいたまスーパーアリーナ。
そして、「ももクリ」としては4年ぶりとなる声出し解禁ライブ。
ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス」©︎上飯坂一・髙田真希子・nishinaga "saicho" isao 画像 2/9 ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス」©︎上飯坂一・髙田真希子・nishinaga "saicho" isao 画像 3/9
ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス」©︎上飯坂一・髙田真希子・nishinaga "saicho" isao 画像 4/9
さらには、クリスマスイヴ当日開催と、モノノフ(ももクロファンの総称)にとっては、最高の聖なる夜になる条件が揃った形だ。
今回のテーマ「PLAYERS」には、今年結成15周年を迎え、メンバー1人1人がますますパワーアップし、その強力な個性を活かしてソロとしても活動の幅を広げる中、4人が揃った時には、それぞれが「PLAYER」として、絶妙なバランスでももクロを演じているという意味が込められているほか、4つの「LAYER(層)」が重なることで、最強の「PLAYER」になるという意味も込められている。
そして、今回のステージを飾る巨大な歯車とその周りに噛み合う4つの歯車は、メンバー4人(4つの歯車)が、世の中やモノノフ達(巨大な歯車)を動かしているという暗示となっていた。
まだ明るい15時30分スタートとなったこの日のライブは恒例のVTRからスタート。
表情を変える4人のアップが次々と映し出され、「その表情や眼差し、仕草に、私達はたくさんの夢を見る…ももいろクリスマス2023 PLAYERS」というナレーターによるタイトルコールを経て、加藤いづみとゴスペルシンガーズによる『WE WISH A MERRY CHRISTMAS』でライブの幕が開ける。
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そして、『PRIDE』のテーマに乗って、ももクロの4人がゴージャスなガウンを羽織り、順番に高台に登場。選手入場を想起させるレニー・ハートによるメンバー紹介、ストロボのような照明と炎や音玉など特効の演出で、会場のテンションも一気に高まってゆく。
ガウンを脱ぎ、ブラックとゴールドを基調としたドレス衣装の4人がステージに降りてくると、1曲目は『momo』でスタート。
打ち込みサウンドが印象的な楽曲だが、今回は、DMB(ダウンタウンももクロバンド)によるバンドサウンドにリアレンジ。
イントロから鳴り響くギターの音色も印象的だ。
そして、間奏では、最初は様子を伺っていたモノノフの「ウリャオイ」コールも加わり、玉井の落ちサビが会場に響き渡る。
今日は特別な夜になると予感させるライブの始まりとなった。
続く、2曲目は『LOST CHILD』。
最近のライブではほとんど歌われていなかったこの曲に、イントロからレーザーと照明のド派手な演出も加わり、特別感はさらに増してゆく。
そして、3曲目、バンドサウンド全開の『Re:volution』では、ももクロとDMBの一体感がビシビシと伝わってくる。
レーザーや炎の演出も加わり、一瞬、クリスマスライブだということを忘れ、ライブハウスのような熱気に包まれたところで、ゴスペルシンガーズを従えて『L.O.V.E』、そして、『PLAY!』へ。
ここで、会場は一気に優しさ溢れるホームパーティー会場のような雰囲気に一変。
途中、メンバーがトロッコに乗って、センターステージへと移動すると、最初のMCパートに。
このMCパートでは、恒例の1人ずつの自己紹介を展開。
そして、「ももクリ」としては4年ぶりの声出し解禁であることが伝えられたほか、ABEMAで観ているモノノフに向けて、4人がカメラ目線でメッセージを送った。
そして、そのままセンターステージで次のブロックへ。
まずは、今年発表された『誓い未来』。
今年後半のライブやイベント、歌番組などでもたくさん歌われて来たももクロの新たな代表曲、ライブ定番曲になるであろう1曲。
続いては、イントロが流れた瞬間に古参ファンが沸いた『ゲッダーン!』。
モノノフのコールや掛け声が加わることで完成するライブ曲だ。
数年ぶりに披露したとは思えないほどの会場の一体感。
どの曲が来ても全力で応えてやるぜ!といったモノノフの気概を感じた瞬間でもあった。
続く『ショービズ』では、再びトロッコに乗って、メインステージへと移動。
そこからは、ゴスペルシンガーズとのコラボによる、今回の「ももクリ」オリジナルアレンジの『BLAST!』と『HAND』の2曲を披露。
モノノフのコールが加わることで一体感が増した『BLAST!』とモノノフのクラップが加わることで多幸感が増した『HAND』。
この2曲は、今年の「ももクリ」のハイライトのひとつだったと言ってもいいだろう。
ここで、VTRタイムへと突入。
来年の春のライブ「ももクロ春の一大事2024」が、2024年4月13日(土)14日(日)に、京都府亀岡市で開催されることが、桂川孝裕市長から発表された。
そして、VTR後は、DMBコーラス担当の加藤いづみとゴスペルシンガーズによるクリスマスソングメドレーへ。
クリスマスムードがさらに高まったところで、シルバーグレーのティアードスカート衣装にチェンジした4人が登場すると、『真冬のサンサンサマータイム』で後半戦がスタート。
そして、『サンタさん』へと続く。
「れにちゃんのぉ↑↑ちょっといいとこ見てみたい!」から始まる『サンタさん』恒例の高城のショーでは、久しぶりにマジックを披露するシーンも見られたのだが、プレゼントBOXの中から、とにかく明るい安村が登場するというサプライズも。
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これは高城含めメンバーも知らされていなかったため、メンバーのリアクションも楽しめたのではないだろうか。
しかし、マジックショーでのサプライズはこれだけでは終わらない。
まさかのラスボス小林幸子が登場してド派手なパフォーマンスを披露。
このパフォーマンスの模様は「第7回 ももいろ歌合戦 2023→2024」で放送される。
ももいろ歌合戦には、とにかく明るい安村も再び出演するので、是非、大晦日にチェックして頂きたい。
その後、トロッコ上で展開されたトークコーナーでは、改めて、来年の「ももクロ春の一大事2024」の開催地が京都府亀岡市に決まったこと、新曲『Brand New Day』が来年1月から3月の日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」のテーマソングに起用されることと高城が番組に旅人として出演することが告知された。
そして、トロッコに乗ったまま、百田の「続いても冬曲を聴いてください」という紹介で歌われたのは『泣いちゃうそう冬』。
トロッコで客席を移動しながらパフォーマンスすると、ももクロのどのライブにも欠かせない『走れ!』へと続く。
曲の後半でセンターステージへと移動すると、最後のサビでは、ステージ上と客席すべての電気が消えるお決まりの演出に。
4色のサイリウムだけが光り輝くこの景色は、何度見ても美しいものである。
その後、モニターに「サイリウムOFF お願い致します」との案内が映し出されると、DAY2のみの選曲『空のカーテン』へ。
長めのソロ歌唱パートや転調するサビでの4人のハーモニーが美しい冬曲。
サイリウムが消えた状態でのセンターステージでのパフォーマンスは、聖夜に相応しい尊い景色となった。
ここで、再びMCパートに。
本番前にバンドメンバーやスタッフとプレゼント交換会をやったというエピソードでワチャワチャと盛り上がった後、高城が客席を煽ろうとして、「まだまだ声出せますよね?ももクリ、盛り上がっていくぞっ…ゴホッ、ゴホッ…」とむせると、お馴染みの『黒い週末』へ。
レーザーの演出にも煽られ、モノノフのコールにも力と気合いが入っていくのが感じられる。
この曲もやはりモノノフと一緒に作り上げるライブ曲、途中から会場が明るくなったことでより一体感も増した形だ。
続いては、「ももクリ」には欠かせない冬曲『今宵、ライブの下で』。
曲の後半、ブレイクしたところでのセリフ部分を百田が「メリークリスマス…イヴー!」とこの日仕様にアレンジすると大歓声が上がり、そのままラストのサビまでエモーショナルに展開してゆく。
そして、モニターに再び「サイリウムOFF お願い致します」との案内が映し出されると、次の曲は「ももクリ」では珍しい『桃色空(ルビ:ピンクゾラ)』。
ステージ後方に大きな幕が降ろされ、プロジェクションマッピングを背に歌う4人の姿がとても印象的だった。
そこから、本編最後となる『ロードショー』へ。
イントロから確実にコールで盛り上がるライブ曲。
ももクロとDMBとゴスペルシンガーズ、そして、モノノフ。
会場にいる全員で「ももクリ」というショーのエンディングを作り上げた、成し遂げたような達成感がそこにはあった。
4人の締めの挨拶も終わり、一度は大団円を迎えた「ももクリ」だが、会場からはすぐさまアンコールのかけ声が上がる。
その間、モニターにはアンコールの声を送るチビノフと呼ばれるキッズファンの姿が何度も映し出され、会場にはほっこりとした空気が流れた。
その他にも、サンタ帽やトナカイの被り物、サンタの衣装で「ももクリ」を全力で楽しむモノノフの姿が映し出されていたのも印象的だ。
そして、待つこと数分。
いつもの『overture ~ももいろクローバーZ参上!!〜』が流れると、モノノフも全力のコールでそれに応える。
4色のサイリウムが大きく揺れる中、4人が再び登場すると、アンコールの1曲目は『MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰』。
クリスマスに関係なく、今年の最後にこの曲で盛り上がりたい!と思っていたモノノフも多かったことだろう。
途中、大団扇でのプロジェクションマッピングショーを取り入れたパフォーマンスも飛び出し、アンコール1曲目に相応しい圧倒的な盛り上がりを見せて次の曲へ。
続いては、「ももクリ」では絶対に聴きたいと願うファンが多い人気曲『白い風』。
美しい百田の落ちサビ、ラスサビで重なり合う4人の歌声が印象的だ。
曲の後半では、この日初めてステージ後方の縦長のビジョンに、4人が歌う姿が大きく映し出される。
そして、「ももクリ」もいよいよグランドフィナーレへ。
最後の曲は『また逢う日まで』。ラストを飾るのに相応しい、クリスマス感を越えて年末感さえもある1曲だ。
間奏部分では、DMBのメンバー紹介、ゴスペルシンガーズのメンバー紹介も挟みながら、エンディングへと向かってゆく。
サビで会場中のサイリウムが左右に揺れている景色は圧巻だった。
バンドメンバーとゴスペルシンガーズを送り出した後の4人の最後の挨拶。
メンバーそれぞれからも語られていたのだが、毎回様々な演出やサプライズが用意されている「ももクリ」は、4色のサイリウムやモノノフの声援やコール、そして、笑顔が加わって初めて、一夜限りの特別な「ももクリ」として完成する。
もちろん、どのライブにも共通して言えることだが、そんなことを改めて実感させられた『ももいろクリスマス2023 PLAYERS』がこれにて終了。
と思いきや…、実は、最後にもうひとつだけサプライズでのクリスマスプレゼントが用意されていた。
メンバーがステージを降りた後、最後にビジョンに映し出されたのは、7thアルバムのタイトルと発売日である。
気になるタイトルは『イドラ』。
発売日は2024年5月8日。
今回の「ももクリ」の2日間に、来年の情報がいくつも解禁された形だ。
年内は残すところ大晦日の「ももいろ歌合戦」のみだが、来年2024年も歩みを止めず攻め続けるももいろクローバーZに注目し続けて欲しい。