昨年、2022年7月5日にデビュー50周年を迎えた、ユーミンこと松任谷由実。今年5月よりスタートした全国アリーナツアーが、12月27日(水)28日(木)名古屋・日本ガイシホールにてファイナルを迎え、約1年半に渡った50周年アニバーサリーの幕を閉じた。
ツアーのタイトルは「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」。アリーナのセンターに巨大な海賊船のセットが設置され、船長のユーミンが海をテーマに、オーディエンスと航海をしていくという壮大なエンターテイメント。
セットリストは、海に纏わる楽曲「航海日誌」「セイレーン」等に、演出に合わせセレクトされた「あの日にかえりたい」「リフレインが叫んでる」「真夏の夜の夢」などの各年代のヒット曲を織り交ぜた50周年ならではのラインナップ。約2時間半、本編19曲アンコール5曲を含め全24曲を披露した。
松任谷由実「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」撮影 田中聖太郎 画像 2/5
松任谷由実「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」撮影 田中聖太郎 画像 3/5
現実の世界を海に見立て、時には穏やかで、時には荒れる海を舞台に織りなすこのショーの根底に込められたテーマは、「平和への願い」。変わりゆく世界の中で、50年という長きに渡って様々なエンターテイメントを創り続け、ステージに立ち、今を生きるユーミン。今回のショーの中では、今や伝説となっているシャングリラシリーズを彷彿させる場面や、巨大なドラゴンに乗ってのパフォーマンス等、様々な演出が全編に渡り展開される中で、本編ラストの「航海日誌」でユーミンが放つ「けれど私は人の知性を信じたい。未来がより良い世界であるために。」という平和への願いを込めたメッセージが、観る側の心に強く深く刻まれた。
その最終公演のアンコールでユーミンは「ワンステージも落とすことなく、無事、最後の名古屋に辿り着きました。昔ならこんなに素直に言えないけれど、みんなの応援のおかげです。もっと続けられる気がする!!こんなに素晴らしいファイナル、長くやっていて初めてです!!」と、超満員の客席に、感謝の気持ちを全身全霊で伝えた。
そして更には、3度目のアンコールで、「私が長く続けて来ることが出来た、大きな大きな理由。この船の設計者、この航海の航路の計画者、そして「ユーミン」という人生の帆走者、松任谷正隆!」と、総合演出を手掛けた松任谷正隆をステージに呼び込み、松任谷正隆のピアノで「卒業写真」を披露し、会場は大喝采に包まれた。
松任谷由実「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」撮影 田中聖太郎 画像 4/5
松任谷由実「50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー The Journey」撮影 田中聖太郎 画像 5/5
このツアーは、音楽監督・武部聡志率いる精鋭バンドメンバー7名、抜群の身体能力と表現力を持ち合わせたパフォーマー9名、ステージに関わる各分野のプロフェッショナルのスタッフ123人という、多くの人々の才能と叡智、力によって、2023年5月13日(土)14日(日)、神奈川・ぴあアリーナMMのスタートから約8カ月に渡り、日本全国16都市、全54公演、57万4000人動員の自己最大規模となるツアーとなり、2023年ソロアーティスト動員数1位を記録した。(ぴあ総研調べ)
なお、今ツアーの横浜アリーナ公演が、1月27日(土)20時よりWOWOWにて放送決定。