ハロプロ研修生による年に1度の一大イベント
「Hello! Project 研修生発表会 2024 ~春の公開実力診断テスト~」が
4日、東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN で行われた。
毎年恒例の「実力診断テスト」では、デビューを夢見る
ハロプロ研修生のパフォーマンスを、審査員やファンの
投票によって表彰する。
本年は、デビューが決定している
ハロプロ研修生ユニット’24のメンバーを除く12人が
「実力診断テスト」に参加。2023年3月加入で2度目の
参加となった河野空愛・牧野永愛・林仁愛の3人に加えて、
2024年2月に加入してまもない島川波菜・浅野優莉花・
宮越千尋・西村乙輝・相馬優芽・大坪茉乃・吉田光里・
杉原明紗・服部琉愛の9人が初の大舞台に臨んだ。
各メンバーは指定された楽曲から自身で選んだ
「課題曲」と、選曲や衣装、パフォーマンスを自身で
考案したセルフプロデュースの「自由曲」をステージでそれぞれ披露。
ハロプロ研修生の定期公演で成⾧を見守り続けるまこと
(シャ乱Q)、ダンス指導のみつばちまき、歌唱指導の
上野まり子、数々のハロプロ楽曲を手がける作家の星部ショウ、
ハロプロOGの小片リサと稲場愛香からなる審査員の面々は、
ハロプロ研修生のMC指導などを担当するアラケンの進行による
「実力診断テスト」の模様を、会場や配信で
熱視線を送るファンと共に温かく見守った。
まことが司会を務めたオープニングではハロプロ研修生に続き、
ゲストである先輩グループのつばきファクトリーも登場。
ハロプロ研修生を経て、つばきファクトリーの結成メンバーと
なったリーダー・新沼希空は過去の「実力診断テスト」を回想し
「大きいステージで1人で歌うっていうのは、デビューしてからも
なかなか経験できないと思うので、楽しんでほしいなって思います」
とエールを送った。
審査員が呼び込まれ、本年の「実力診断テスト」がいよいよスタート。
前半は「課題曲」ブロックで、12人のメンバーが多彩な表情を見せた。
トップバッターの西村は、赤く照らされたステージで
Berryz工房の「ゴールデン チャイナタウン」を堂々と披露。
直後には緊張を吐露するも、みつばちまきは
「ちょっとビックリです。『練習のときに言ってよ…』と」と驚きを示し、
「動きにキレがあったので、すごくいいなと思いました」と称賛した。
2番手の牧野は、つばきファクトリーの
「スキップ・スキップ・スキップ」で弾むように躍動。
リハーサルとは異なり「鏡もないので自分がどう踊っていたのか
分からないんですけど、大きく踊ることを意識しました」と伝え、
稲場は「出てきた瞬間の笑顔がとってもかわいくて、
アイドル性がすごく高いなと思いました」と評価した。
こぶしファクトリー「念には念」で力強い歌声を響かせ、
鋭いまなざしを客席へと向けた吉田について
「最初から最後まで迷いのないパフォーマンス」と語った小片は、
今後「基礎の力とかも付いていけば、
さらによくなるんじゃないかと思いました」と期待を込めた。
続く河野は、モーニング娘。’23の「すっごい FEVER!」で
ファンキーなメロディに合わせて、ジャケットプレイも披露。
直後には涙を浮かべ、声を震わせながら
「自分に負けそうになったので、少し声を震えたのが残念でした」と
伝えると会場に拍手が響き、深呼吸を促し、フォローした上野は
「出てきたときに華があります。それをまず、信じよう」と、メッセージを贈った。
カントリー・ガールズの「ブギウギ LOVE」で、イントロから
客席の心をグッと引き寄せた5番手の杉原は
「目の前がカラフルで、とても楽しくパフォーマンスできました」と
感想を述べ、稲場は「12歳でそんなに堂々としていたら、
これからが楽しみで仕方ない」と称賛。次に、アンジュルムの
「愛すべきべき Human Life」で物怖じすることなく歌声を
響かせた大坪は、客席一面が「自分の好きな緑」になっていたと感動を伝えた。
「課題曲」ブロックは続き、緊張の面持ちから一変、
曲が流れた途端に微笑み元気いっぱいの歌声を響かせた
相馬はBEYOOOOONDS「恋愛奉行」で軽快に躍動し、
星部は「リズムとか語尾の処理とか、荒削りではあるものの、
磨きがいのある声」だったと評価。
カントリー・ガールズの「ブギウギ LOVE」でメリハリある
パフォーマンスを展開した島川は「教えてくださった人たち
を裏切らないようなパフォーマンスができるか」と悩みながらも
「全部出しきれた」と微笑み、がなりも特徴的なこぶしファクトリーの
「念には念」に挑戦した林に、
上野は「入ってきて、イントロが鳴った瞬間に世界に
入っていたのが素晴らしかった」と述べつつ「ちょっと引くところとか、
ちょっとキレイに聞かせるところとか、
もしできたとしたらこのがなりがもっと効くと思います」と、
さらなる成⾧に期待を込めた。
続く宮越は、Juice=Juiceの「イジワルしないで 抱きしめてよ」を
クールに披露し、小片は「やりたいことがすごく伝わってきた」と称賛。
しなやかで緩急あるダンスと共にカントリー・ガールズの
「ブギウギ LOVE」を歌い上げた浅野は、ステージに備えて
「(学校の)部活のときにちっちゃい声で歌いながら、
10周15分以内で頑張って走りました」と努力を明かし、
「課題曲」ブロックで最後を飾った最年少の服部は℃-uteの
「まっさらブルージーンズ」で笑顔のパフォーマンスを繰り広げ、
稲場は「本当、アイドルという感じで。これからがすごく
楽しみになりました。かわいい!」とステージでの姿を絶賛した。
審査員の面々、ファンが真剣なまなざしで見守る中、
12人のセルフプロデュースによる「自由曲」ブロックがスタート。
衣装に至るまで、メンバーの努力やアイデアが凝縮されたステージとなった。
イベント後半のトップバッター、宮越は右腕にひらひらと
舞うリボンを付けた白い衣装で登場。モーニング娘。
'15の「冷たい風と片思い」を歌い上げ、
小片は「お話している顔を見ていて、美人さんだなと思って。
表情がこの楽曲に出ていました」と称賛した。
2番手の吉田は赤と黒が映える衣装に身を包み、ラップも冴える
モーニング娘。'23の「Wake-upCall~目覚めるとき~」を披露。
難曲とされる楽曲を「1ヶ月間で練習して、歌えるようになったら
絶対カッコいいと思って選びました」と意外な選曲理由を明かし、
楽曲を手がけた星部はその「度胸」を評価した。
続いて、白と水色を組み合わせた可憐な衣装をまとった相馬は、
つばきファクトリーの「妄想だけならフリーダム」で躍動し、
稲場は「グループにいてアクセントになる声」とコメント。
ワインレッドのドレス姿で、バラのへアクセサリーも目立った
浅野はモーニング娘。の「愛して 愛して 後一分」を強気に歌い上げ、
上野は歌声に「魔性感がある」と個性に言及した。
5番手としてモーニング娘。の「ふるさと」を選曲した牧野は、
その場で静かなステップを刻みながら、じっくりと歌声を披露し、
ハロプロ研修生加入後「親と離れることが多くなって」と
選曲理由を明かし、上野が涙する一幕も。ピンクのスカートに
白いトップスを合わせた大坪は℃-uteの「桜チラリ」を軽やかに
歌い上げ、星部は「キャンディボイス」と評した。
続く河野は、可憐なピンクのドレス姿でメロン記念日の
「赤いフリージア」を披露。「課題曲」ブロックでの涙を
拭い去るように堂々とした表情で魅了し、小片は
「歌もダンスもとっても上手だと思うので、もっと自信を持って
パフォーマンスしていいのかなと思います。これからも応援しています」
と背中を押した。
淡いピンクのワンピースでステージへ登場した島川は、
タンポポの「I & YOU & I & YOU & I」で軽快なステップを刻み、
みつばちまきは「(島川は)レッスンしていて動きながら歌って、
止まって歌って、次の1歩は必ずリズムがズレるんですよ。
でも、今日はそれができていたんです」と成⾧を評価。黒と赤を
組み合わせた衣装で℃-uteの「Kiss me 愛してる」を披露した
服部は凛とした表情を浮かべ、星部は「パフォーマンスの世界に
入っている感じがすごくいい」と絶賛した。
白黒のチェックの衣装でJuice=Juiceの「プラトニック・プラネット」を
披露した林は力強い歌声を響かせ、稲場は「歌が上手い。
拍手を何度も送りたくなるくらい」と称賛。赤と黒を組み合わせた
ドレスでアンジュルムの「RED LINE」を情熱的に歌い上げた杉原には、
星部が「今12歳、来年はどうなっているんですか!」と述べて笑いを誘い、
「のびしろがすごい。今この時点でこのクオリティなら、
本当に未来が楽しみ」と賛辞を送った。
「自由曲」ブロックの最後を務めた西村は、
シックな姿でモーニング娘。の「愛され過ぎることはないのよ」を熱唱。
モーニング娘。OGである高橋愛と田中れいなへの憧れが
選曲理由にあったと明かし、みつばちは「指の先まで力が
入っていて、しっかりパフォーマンスをしてくれていた」と称えた。
審査員、ファンによる投票を経て、ステージではハロプロOGの
小片と稲場、ゲストのつばきファクトリーも楽曲を披露。
ハロプロ研修生ユニット’24は新曲「未来ハジマリ」を初披露し、
総勢19人のハロプロ研修生による「天まで登れ!」では
全員でほがらかな表情を浮かべた。
すべての演目が終わり、いよいよ緊張感ただよう投票結果の発表に。
ステージでは、メンバーが様々な表情を浮かべた。
本年はベストパフォーマンス賞を前に、審査員特別賞として4名を表彰。
「まこと賞」に選ばれた相馬は笑顔で喜びを口にし、
みつばちまきにダンスパフォーマンスが評価され、
発表の瞬間に涙を流した杉原も感謝を吐露した。
上野によって歌唱力を評価された吉田は、難曲とされる
「Wake-up Call~目覚めるとき~」の披露にあたり
「リズムが自分の中で一番の課題だったので、
そこをたくさん練習して、この素晴らしい成果を出せたのがうれしいです」と歓喜。
「稲場愛香・小片リサ賞」に選ばれた西村は
「練習をいっぱいやってよかった」と、涙を浮かべながら思いを口にした。
そして、いよいよベストパフォーマンス賞の発表へ。
会場の緊張感も高まる中で「総得票数のほぼ半分」を獲得して
栄誉ある賞に輝いた林の名前が発表されると場内に拍手が響いた。
小片、稲場のエールを受けた林は涙を浮かべ、現Juice=Juiceの
川嶋美楓がベストパフォーマンス賞を受賞した昨年の
「実力診断テスト」を振り返り「自分も来年はあんな風になりたいな
と思っていました」と回想。「自分の努力がみなさんに伝わったんだな
って思うと、すごくうれしいです。ありがとうございます」と、
声を震わせながら伝えた。
残り時間わずかとなり、最後はハロプロ研修生一同が声を揃えて
「ありがとうございました!」と感謝。
本年の「実力診断テスト」は、大団円を迎えた。