新進気鋭のヴィジュアル系アーティストを応援するユーザー参加型のSNSアプリ「VisUnite」が主催する「VisUnite Fest Special Edition」が、10月24日（火）新宿ReNYで開催された。今回のライブレポでは、ヴィジュアル系に新たなる革命を起こすべく参戦した注目の3アーティストのライブレポをお届けする。

「VisUnite Fest Special Edition」中盤戦を盛り上げるのは、ハードなメタルコアを軸に攻撃的なサウンドで魅了する「The THIRTEEN」。高々と手を上げ、声を張り上げると同時に圧倒的な存在感を見せつけてくれたのは真緒（Vo.）と美月（Gt.）のツートップ。

10月25日（水）リリースの1st EP「EVIL MAD SCIENCE」に収録されている「BITES THE BLACK」が流れ出すやいなや、重厚感ある超絶的デスボイスの連発に場内は大きくヘッドバンキング！ステージに飛び込んでくるのでは？と思わせるその勢いはもはや言葉では表せない。そんなオーディエンスたちに宣戦布告するかの如く、最高にイカれた真緒のエネルギーがさらに加速していく…。

両手を広げ、場内を睨みつけるようにして歌い始めた「PHANTOM PAIN」の激しすぎるデスボイスとクリアボイスが交差するその空間が、何とも言えない心地良さを感じるのはきっとこの場にいる者だけしか味わうことができないだろう。

「拳上げてこい！」と真緒が言い放てば、場内にいる全員が意気揚々と拳を突き上げていく。さらに中指を立てて挑発すれば、オーディエンスも見よう見まねでテンポよく返してくる。この絶妙な距離感とやり取りは生ライブだからこその醍醐味。白熱する場内をさらに焚きつける力がこの空間に働いていることを全員が肌で感じているのではないだろうか。

さらに興奮する場内に向かって「かかってこい！！」と煽りながら「MONTAGE」「WHITE DUST」を腹の底から歌い上げる様はまさにヴィジュアル系とロックの真髄そのもの。ラストを締めくくる「Abnormal Bullets」では、本能のままに歌い狂う真緒とともにオーディエンスのボルテージもＭＡＸ最高潮！

「まだまだ足りない！」と言わんばかりに天に向かって指を指し、マイクを掲げ、真っ赤に染まったステージの中央で「ヴォォォォオオ！！」と真緒が地鳴りのような強烈な叫びでスパークさせていく。

ずば抜けて勢いのある大音量のアッパー系サウンドが終わった後に残る虚無感と静けさが、「The THIRTEEN」の存在感を見事に証明してくれたライブは心にいつまでも刻まれるだろう。2016年より活動を始めた彼らの創造する音楽に今後も期待が高まる。

（取材/文：izumi・Photo：Seka）

【セットリスト】

M1.BITES THE BLACK
M2.PHANTOM PAIN
M3.MONTAGE
M4.WHITE DUST
M5.Abnormal Bullets