大森靖子本人が自ら登場してのリハーサルから、そのままの勢いで本番へ。真っ白なフード付きドレスで登場すると、重厚なサウンドに載せて1曲目『ミッドナイト清純異性交遊』がスタート。のっけから力強いボーカルを披露した。間髪入れず続いた2曲目は『非国民的ヒーロー』。さらに観客に手拍子を求めながらの『draw(A)drow』まで一気に歌い上げた。
「改めまして大森靖子です。私はどんなにいろいろあっても、どこかさみしさを抱えていたり、明日だってどうせ変わんないんだろうなーって思ってる人に歌っています。(このフェスに)そんな人がひとりくらいいてもいいんじゃないかなと思って歌いに来ました」と挨拶を終えると、アコースティックギターを抱え、早々と次の曲『マジックミラー』へ。
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ギターの弾き語りでグサリと突きささるような詞を力強く紡ぐ大森。テンポを変調しながら声色も曲の進行とともにどんどん変化していく。Aメロを終えたタイミングでバンドサウンドへシフトし、分厚いサウンドでさらに曲が化けていく様子は圧巻だった。そのままの勢いで曲は『TOKYO BLACK HOLE』へ。大森は抱えていたアコギを背に廻し、楽曲に魂を込めていた。
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そしてラスト。「音楽は魔法ではない」と何度も繰り返す彼女。アコギを肩から落としたり、突然に無音になったりと、観ている観客をヒリヒリさせるようなパフォーマンスとともに『音楽を捨てよ、そして音楽へ』を披露した。「私の音楽はあなたのものだ」そう告げると、マイクスタンドを頭上へ高く掲げ、オーディエンスの声を拾うかのように、その先のマイクを観客に向ける。声援とも叫びともつかない彼女を応援する声が会場中に響き、大森靖子ならではのステージパフォーマンスは幕を閉じた。
(取材/文:バッキー☆大坂)
大森靖子 セットリスト:
M1.ミッドナイト清純異性交遊
M2.非国民的ヒーロー
M3.draw(A)drow
M4.マジックミラー
M5.TOKYO BLACK HOLE
M6.音楽を捨てよ、そして音楽へ