株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント(以下ビクター)が主催するロックフェスティバル「ビクターロック祭り2018」が、2018年3月17日(土)に幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催された。
開幕を告げるオープニング映像が流れたのに続き、鳴り響いたSE。するとステージにnever young beachの安部勇磨(Vo&Gt)、松島皓(Gt)、阿南智史(Gt)、巽啓伍(Ba)、鈴木健人(Dr)が登場。彼らを出迎えた歓声がものすごい。そして「おはようございます!」、安部の挨拶と共に「なんかさ」がスタート。瑞々しいメロディ、歌声、グルーヴィーなサウンドに身を任せて身体を揺らす観客の表情が実に気持ちよさそう。我々がいるのは屋内会場だが、爽やかな青空の下で風を感じながら過ごしているような気持ちになるオープニングであった。
穏やかに躍動するビートが身も心もリラックスさせてくれた「なんもない日」、会場内をますます開放感に溢れたムードで包んだ「どんな感じ?」。さらに2曲が届けられた後に迎えたインターバル。「改めてどうも。never young beachです。いやあ早いよね。出られて嬉しいし、みんが来てるから言うもんじゃないけど……早いよね(笑)。結構おかしな時間だけど、こんなに来てくれてありがとう。みんなも相当眠いだろうし、身体が起きてない人がいっぱいいると思う。だから、今日はわりとおっとりめに始めてみました。でも、身体起こさないと。というわけで、ここから元気もりもり。元気頂戴!」、安部のMCを経て「どうでもいいけど」へ突入。すると掲げた腕を力強く振って盛り上がる人々の輪がどんどん広がっていった。そして、「気持ちいい風が吹いたんです」と「あまり行かない喫茶店で」も立て続けに披露。会場内は笑顔に満ちた昂揚感で完全に包まれた。
「今、“やるぞ!”って思って前へ出たら結構距離があってびっくりしちゃった」――ステージと観客のいるフロアまで意外と距離があることを突然ぼやき始めて、和やかな笑いを誘った安部。松島と阿南が、先ほど演奏した曲のギターソロの時にお互いに表情を窺い合いつつ、ユルユルと前へ出たことに対して突っ込みが入れられたりもしつつ、メンバー同士の和気あいあいとした会話が展開したMCタイム。そして、「明るい未来」と「SURELY」を届けて熱い歓声を巻き起こした後、満足した表情を浮かべながら去っていったメンバーたち。とても心地よい空間を作り上げたライブであった。
(文: 田中大)
never young beach セットリスト:
M1 なんかさ
M2 なんもない日
M3 どんな感じ?
M4 どうでもいいけど
M5気持ちいい風が吹いたんです
M6 あまり行かない喫茶店で
M7明るい未来
M8 SURELY