8月4日「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」初日のGRASS STAGEにクリープハイプが登場した。
ボーカル・ギターの尾崎世界観は白シャツ姿、ギター・小川幸慈は黄土色のシャツ、ベース・長谷川カオナシは緑色の花柄迷彩、ドラム・小泉拓は紺色のTシャツで登場。『HE IS MINE 』でステージが始まると、いきなりの定番曲に会場から「キャー」と悲鳴が。そのまま鋭いロックチューン『鬼』に突入し、会場は一気に横揺れに。そのままベース・長谷川カオナシが歌う『火まつり』になだれこむ。ロックでありながらもおどろおどろしい歌詞が長谷川カオナシの世界観を醸し出し、真夏の会場が少し涼んだようにも見えた。
クリープハイプ @ ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018 画像 2/5
そのまま尾崎世界観は「夏フェスはラブホテルみたいなもんだと思っています…。バンドが入れ替わり立ち替わるから。」と衝撃のMC。察したファンの「おおー!?」という歓声から夏の定番曲『ラブホテル』へと入っていく。いきなりの定番曲に観客からは「 ワー!」と歓喜のどよめきが。
そのまま映画『帝一の國』主題歌『イト』に突入。アップテンポなミドルチューンで、会場からは手拍子が鳴り響き、皆が手を高く上げ、観客と一体化した。
続いては『エロ』。夏の切ない恋を感じさせる楽曲に、夕暮れの夏の日差しが照りつけ、風に吹かれながら、一瞬で終わる夏を感じさせるような切ないギターの音色が儚く散っていく夏を感じさせた。
クリープハイプ @ ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018 画像 3/5
「楽しい。ありがとう。」と尾崎世界観から一言。
そのまま新曲へ。疾走感あふれるロックチューンで、尾崎世界観特有の早口の歌声で巻き立て、口を歪ませながら必死に歌い上げ、小川が客席に向かってギターソロを響かせる。
「いろんなバンドを見て、前に見たバンドを忘れていくかもしれないけれど、覚えていってください。クリープハイプというバンドです。」とオーディエンスに向けて語った尾崎世界観。そのまま長谷川カオナシのキーボードから始まる『5%』になだれ込む。
緩やかなテンポの曲調で、5%のアルコールでほのかに酔った男女を連想させる。時々顔をしかめながら一言一言を観客に伝えるように歌い、ゆったりとした空気感が会場に漂った。
クリープハイプ @ ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018 画像 4/5
「このGRASS STAGEも4回目で、来てくれたお客さんは嬉しいけど、埋まっていない隙間を見てしまう。それは自分の性格だからしょうがないけれど、そこを埋めるまではここに立ち続けます。他のアーティストにここを譲りたくないから、来年もよろしくお願いします。」「最後の曲みたいなこと言ったけど、もうちょっとやります」とほくそ笑んで会場の笑いを誘った。
そのまま『二十九、三十』が始まり、バラード調のロックチューンに観客は和やかな気持ちになりながらも、歌詞の強いメッセージに各々が思いを巡らせていた。尾崎は曲中の主人公のやるせない気持ちを代弁するかのように歌いながらも、彼の歌声によって観客が前向きになれるような不思議な感覚に包まれていった。
「最後に『栞』という曲をやります。」そう一言呟くと、FM802 × TSUTAYA ACCESS!キャンペーンソングの『栞』を披露。
まさかの曲に観客から歓声が 沸き、メンバーは紫と桜色の照明に包まれた。爽やかなメロディーは、爽やかな風が流れていくGRASS STAGEにピッタリだ。
曲中は手拍子が鳴り響き、心の中に桜の蕾が芽生えるようなポッと温かい気持ちにさせてくれるアッパーチューンで真夏のステージを締めくくった。
(取材/文:飯嶋里佳)
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