5月17日に「GingaMingaYo (the strange world) – Japanese ver. -」で日本デビューを果たした、注目の第4世代ガールズグループ・Billlie(ビリー)が、5月20日、東京・Zepp DiverCityで日本デビュー記念ショーケース「Billlie Japan Debut Showcase “what is your B?”」を開催した。
Billlieは、2021年11月に韓国でデビューした、ハラム、はるな、ムンスア、ション、シユン、スヒョン、つきから成る日本人2名を含む7人組ガールズグループ。デビュー以来、すべてのアルバムを貫く「Billlie+ユニバース」を表す「ビリーバース」という圧倒的なストーリーを通して、内面に潜んでいる自我とその裏 (B-Side)を表現してきた。
ステージが暗転すると、チャイコフスキーの「くるみ割り人形/こんぺい糖の踊り」のサンプリングに併せてバレエを踊る「everybody's got a $ECRET - Japanese ver. -」でショーケースは幕開け。会場いっぱいのファンの大きな声援を浴びて、メインボーカル、ハラムの高音アドリブが冴えまくっていた。
シユン(※提供写真) 画像 2/8 ション(※提供写真) 画像 3/8 つき(※提供写真) 画像 4/8
挨拶のために改めてステージに立ったメンバーは、満員の会場を見渡して思わず「ヤバ~い!」と声を上げて、クールなパフォーマンスのときとは別人のような満面の笑顔を見せる。デビューショーケースということで、挨拶の後はマスコミに向けた写真撮影が行われると、各人がギャルピースなど表情豊かなさまざまなポーズを見せた。またこのフォトタイムは、ファンへのサプライズプレゼントとして、スマホでの撮影が許可された。
トークコーナーでは日本デビュー曲「GingaMingaYo (the strange world) – Japanese ver. -」についてきかれると、日本人メンバーのつきが、「韓国のミニアルバム2集のタイトル曲で、『私たちが大人になっていく過程の中で感じる感情と疑問についての話』を盛り込んでいます」と答え、「私は日本語詞の制作に参加させていただいたのですが、皆さん気に入っていただけましたか?」とファンに問いかけると、「ワー!」という大きな歓声が上る。「緊張している」とイッキにしゃべり切ったつきは、深呼吸をして落ち着きを取り戻した。そしてもう一人の日本人メンバーはるなが、「歌詞に合わせた『表情演技』でも話題を呼んだ曲です。その表情演技とともに、歌詞に合わせて、パフォーマンスにも若干変化が加えられたので、原曲とはまた違う魅力を発見できると思います」とJapanese ver.の見どころをアピールした。
つきがこの曲で見せたコロコロと変わる「表情演技」が話題となり、彼女のチッケム(ソロフォーカス映像)が1,200万ビューを突破。そのつきとション、メインダンサーの2人が注目されたサビのネジを締めるようなポイントダンスを実演すると、彼女たちの表情の豊かさに、会場から大きな拍手が起こった。
そして、ショーケースのタイトルでもある「what is your B?」がコンセプトになっている「GingaMingaYo (the strange world) – Japanese ver. -」のミュージックビデオ(MV)をメンバーとファンが一緒に鑑賞。メンバーたちの見たものをすぐ口に出す実況や、MVに併せて踊る姿にファンからは、「かわいー!」という声が上った。スヒョンが「このビデオには韓国のミニ3集アルバムのビジュアルストーリーフィルムでメンバーそれぞれを象徴する『what is your B?」とリンクするオブジェ、ビースト、バブル、ブロッサム、バルーン、ビジュ、バードケージ、ビショップが登場し、それらを通して、Billlieは夢と無意識の世界に飛び立ちます」と説明。そしてハラムが「エンディングシーンに、Billlieのアルバムに登場したキャラクターがいましたが、気が付きましたか?」とファンに問いかけると、はるなが「『snowy night』のビデオに登場したthe SNOWY man、羽のついたウサギのdreamvader、オッドアイの黒猫のnovemBer、フクロウのglauがいました。これらのキャラクターにどんな意味が込められているのかを推理してみると、 Billlieの物語、『ビリーバース』にハマれると思います!」と謎解きのヒントを提示てくれた。
2曲目のパフォーマンスは、韓国の最新活動曲で、初めて音楽番組で1位を獲得した「EUNOIA」。シユンはこの曲を「EUNOIAは古代ギリシャ語で『美しく大切な考え』という意味。私たちが持っている両面性を認めて愛そうというメッセージが込められています。『GingaMingaYo(the strange world)』とは違う爽やか曲なので、皆さんにも好きになってもらえるんじゃないかな?」と紹介した。
はるな(※提供写真) 画像 5/8 ハラム(※提供写真) 画像 6/8 スヒョン(※提供写真) 画像 7/8
後半戦は、ゲームコーナーから。1枚だけ異なる「B」というキーワードを引いた人を当てる人狼ゲーム<Who is B? - Bを探し出せ>で盛り上がった後は、「ファンをバックに記念撮影」という段取りに移るところで、ケーキが登場。サプライズで会場のファンが全員で「Billlie、日本デビューおめでとう!」とメンバーたちを祝福した。そして会場の規定で火が使えないため、ろうそくの火の代わりに会場のファンたちがペンライトを掲げ、6人が息をふきかけると前方からペンライトを下ろし、光りの炎が消えていくという美しい光景を見せてくれた。ケーキを囲んで、ファンと一緒にBilllieが考案したチェリーピースで改めて記念撮影をすると、メンバーたちも「うれしー!」と素直に喜んだ。
メンバー一人ひとりの感想は以下の通り。
シユン「Billlieのために大事な時間を使って来てくれて、ありがとうございます。そして日本人メンバーの母国でデビューできて光栄です。私もめちゃめちゃ感動しました。本当にありがとうございます。これからもいい思い出を作りましょう。皆さん、ホンマに大好きやで!」
ション「日本のBelllie've(Billlieファンの呼称)のみんな、私たちBilllieがついに日本でデビューしました!待っててくださり本当にありがとうございます。私たちもずっと日本に来たかったので、とても幸せです。これからも一緒にいい思い出を作りましょう」
つき「韓国デビューをして、こうしてさらに日本デビューができたのも、日本で一生懸命応援してくれる日本のBelllie'veがいたからこそ。これからも恩返しできるように、日本活動を一生懸命頑張っていきます。たくさん会いにきてくれると嬉しいです。(泣きそうになりながら)今日、ホンマに緊張してて……。日本のBelllie've、本当に愛しています。いつもありがとう。元気の源で、大好きです!」
はるな「日本のBelllie'veの皆さん、今日は楽しかったですか?来て下さり、ありがとうございます。メンバーたちも大好きな日本でデビューすることになって、本当に幸せ。今日、このように皆さんの前でステージに立てて、実感がわきました。本当に幸せな時間でした。ありがとうございます。これからも、たくさん応援してください!」
ハラム「ホンマに会いたかったBelllie'veの皆さん、皆さんが私たちを愛してくださったおかげで日本デビューすることになりました!これからも日本で会いましょう。ありがとうございます。大好きです!」
スヒョン「日本のBelllie'veの皆さん、来てくれてありがとうございます。これからも一緒にいようね! 皆さん、今日、めっちゃキレイです。(涙で言葉を詰まらせて)めっちゃ大好き!」
全員が日本語で語ってくれたが、一生懸命準備した日本語がなかなか出てこなくて涙を見せたションに、会場のファンからは「ウルジマ(泣かないで)コール」が起き、つきが「ずっと一生懸命日本語のコメントの練習をしていたんです。だから後で、『頑張ったね』と言ってあげてくださいね」とフォローするなど、メンバーたちの絆も垣間見ることができた。
そして「表情管理に注目してください。皆さんがたくさん愛してくれたおかげで、もっともっとパワーアップできました。今回、私が韓国語の歌詞を日本語に翻訳するときに、どういう部分がポイントになるかとか、日本のBelllie'veがどうしたら歌いやすいかとか、本当にたくさんたくさん考えて準備したので、歌詞にも注目してほしいし、歌詞によって変わったメンバーたちのゼスチャーも注目していただけたら嬉しいです!」とつきが熱く語ると、日本デビュー曲「GingaMingaYo (the strange world) - Japanese ver.-」のパフォーマンスで本編の最後を華やかに飾った。
ファンの大きなBilllieコールに促されたアンコールには、ペンライトを手に登場。メンバー全員が作詞に参加した、各人のボーカルが際立つファンソング「various and precious (moment of inertia)」を熱唱。ファンに歌で感謝を伝えた。
つきが「皆さん、今日、楽しかったですか?」と会場に問いかえると大きな歓声が返ってくる。そして、「Billlieもめっちゃ楽しかったです。今日、幸せな思い出を一緒に作れたと思うのですが、これから私たち長い時間一緒にいることになるので、幸せで楽しい思い出をたくさん作っていきましょう!お互い支え合っていけると嬉しいです。今日は、ありがとうございました!」と伝えると、全員で挨拶をしてステージを降りた。
パフォーマンスもさることながら、彼女たちの仲のよさやかわいらしさは、生で見ると格段。新人らしいフレッシュさと、彼女たちの持つ優しさがにじみでた、後味爽やかなデビューショーケースを見せてくれた。韓国デビュー1年半ながら、すでに50曲以上の持ち曲があるBilllie。その独自のストーリーから生み出されるコンセプチュアルな楽曲とパフォーマンスを、これから日本でもたくさん見せてくれることだろう。
(取材・文/坂本ゆかり)