2021.09.17 公開
中山咲月、『無性愛』発売日に23歳を迎える!「自分の中に葛藤している方が少しでも頑張ろうと思って頂けたら」

中山咲月(※提供写真)  画像 1/5

9月17日、中山咲月無性愛』の発売記念取材会がHMV&BOOKS SHIBUYAにて行われた。写真集でも着用しているスーツ衣装で登場し、写真集の撮影秘話やセクシュアリティの公表に至った経緯などを語った。

『仮面ライダー ゼロワン』で亡役を演じた俳優・中山咲月が、トランスジェンダーであり、「無性愛者」というセクシュアリティについて初めて告白する、超大型フォトエッセイ。なお「無性愛」とは、他者に対して恋愛感情や性的欲求を感じないセクシュアリティのことを指す。

中山咲月、『無性愛』発売日に23歳を迎える!「自分の中に葛藤している方が少しでも頑張ろうと思って頂けたら」中山咲月(※提供写真)  画像 2/5
本人コメント:

Q:初のフォトエッセイのご感想をお聞かせください。

中山咲月:出来上がったフォトエッセイを見て、ファンの方から「届きました。素敵でした」というメッセージをいただいて、やっと自分はフォトエッセイを出したんだなと実感がわきました。

 

Q:撮影中のエピソードを教えて下さい。
制服で海に入ったシーンがあるのですが、4月の海だったので結構寒くて、波も高くて、誰も入って居なかったんです。自分もカメラマンさんも大変で、凍えながら海に入ったことが印象的です。

Q:お気に入りの写真について教えて下さい。

中山咲月:実際のキネマ俱楽部で、今回の衣装ともう1パターンの衣装で撮影を行って、フォトエッセイなので必要ないかもしれませんが、役作りをして挑みました。一人ひとりキャラクターのようなものを作り上げています。このキャラクターは自由に生きているウェイターという設定です。自由気ままに生きているというのが、自分の中で少し憧れと言いますか、自分のなりたい姿になっているので、撮影も自由で楽しく行えました。


Q:9月17日で23歳を迎えました。どのような年にしていきたいですか?

中山咲月:ありがとうございます。フォトエッセイを通して中山咲月という存在を公表できたので、色々なお仕事をできたらと思います。具体的にこういうのがやりたいというのではなく、「トランスジェンダーである中山咲月」ではなく「ただ一人の人間」として認められるように頑張っていきたいと思っています。

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Q:「告白フォトエッセイ」ということですが、セクシュアリティについて公表に至った経緯を教えて下さい。

中山咲月:今年に入って映画を見て、自分の中にある違和感というものに名前が付いたタイミングがありました。そこから一か月ほど腑に落ちず、悩んだタイミングで公表した方が楽だなと気づきました。最初はブログで伝えたのですが、フォトエッセイのお話を頂いたので、是非出す際はエッセイの部分で自分のパーソナルな部分をお話しできればと思いました。

Q:公表して周りの方の変化はありましたか?

中山咲月:発表する前は不安もありましたが、発表した後はファンの方から「知ってました」という声を頂くことが多くて、「あ、自分よりも先に自分のことを知っていてくださったんだ」と、それくらい中山咲月を応援していてくれていることを改めて実感できて嬉しかったです。

Q:ご自身の心境の変化はありましたか?

中山咲月:以前は生きづらくて、生活していく中で(セクシュアリティを)公表していないことによってぶつかる壁がたくさんありました。公表した後は、自分自身が生きやすい世の中になったので、言ってよかったと思うことが第一です。そして言ったことによって前向きになれたと思うことが大きいです。

Q:無性愛者に自分で気づいたのはいつ頃ですか?

中山咲月:実は結構前で、中学生くらいの時になんとなくそう思っていて。でも思春期だからと思ったタイミングも多く、答えは出さないでいました。インターネットで「性別がない」ということ調べたときに同じような方がたくさんいて、自分以外でも同じ考えで生きている人が多いんだと思ったときに腑に落ちたと言いますか、自分の中に落とし込めました。

中山咲月、『無性愛』発売日に23歳を迎える!「自分の中に葛藤している方が少しでも頑張ろうと思って頂けたら」中山咲月(※提供写真)  画像 4/5

Q:同じような悩みを抱える方になんと伝えたいですか?

中山咲月:自分はトランスジェンダーだと発表したことで、ジェンダーに悩みを抱えている皆さんの代表にはなりたくはないと思ってます。みなさんも頑張っている途中ですし、中山咲月もまだまだこれから頑張らなくてはいけないという立場なので、一緒に頑張っていこう、という事を伝えたいです。

Q:最後に一言お願いします

中山咲月:フォトエッセイを出させて頂き、写真集という形ではありますが、まずは写真を見ないでほしいです。一回目はエッセイの部分を見て頂きたいからです。最後のページにいったら、またもう1ページ目から写真を楽しんでもらいたいです。自分と同じようなジェンダーに悩んでいる方にも勿論、そうでない方も自分の中にモヤモヤや悩んでいること・葛藤していることがあると思うので、是非読んで頂いて「こういう人間でも悩みを抱えているんだ。自分も少しでも頑張ろう」と思って頂けたら嬉しいです。

中山咲月、『無性愛』発売日に23歳を迎える!「自分の中に葛藤している方が少しでも頑張ろうと思って頂けたら」中山咲月(※提供写真)  画像 5/5

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